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ウェスタンブロットのサンプル保存について トピック削除
No.2596-TOPIC - 2010/05/20 (木) 01:08:48 - student
現在、ウェスタンブロットを行っているのですが、
サンプルの作成、保存方法について疑問があり、質問させていただきたいと思います。

サンプルの作成法ですが、

plateに1xsds sample bufferを添加
tubeに回収
pipetting
on ice for 10min
sonication(viscosityがなくなるまで)
centrifugation 15000rpm for 15min at 20℃
supernatantを新しいtubeに移す
定量
2-ME、BPB添加
boil 95℃ for 5min
小分けにして、-80℃保存

という流れで行っています。

小分けにしたサンプルは凍結融解が5回くらいになるように調整しています。
そして、SDS-PAGEを行う際にon iceで融解し、必要量だけ新しいチューブに移し、
boil、centrifugationしています。
ここで質問なのですが、SDSは低温では析出してしまいます。
融解させるために、on iceで大丈夫なのですか。
自分は、必要量だけ新しいチューブに移して使用しているので
SDSが析出していると良くないように思うのですが・・・

また、サンプル作成の際に一度boilしていますが、
SDS-PAGEの前に、もう一度boilする必要がありますか。
boilはproteaseの失活、タンパク質のSDS化のために行っていると思うのですが、
サンプルを低温に戻すとSDS化が十分でなくなってしまうのでしょうか。

よろしくお願いします。
 
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(無題) 解決済み 削除/引用
No.2596-11 - 2010/05/26 (水) 21:10:43 - student
返答ありがとうございました。

プロトコールの各手順をなんのために行っているのか、また、それによってどんな反応が起こるのか、
しっかりと理解しないといけないですね。

たいへん勉強になりました。

それでは失礼します。

(無題) 削除/引用
No.2596-10 - 2010/05/25 (火) 02:16:24 - 名無し
95Cにして添加しても、plateに入った時点で温度はどんどん下がる訳だから、SDS-sampleと混ぜたサンプル を95Cで一定時間加温するのとは意味が違いますね。SDS(他の変性剤でもそうだとおもうけど)による蛋白質の完全変性は瞬時におこるのではなくて、それなりの時間をかけて進行します。特に常温では。ゆえに一定時間加熱するのは加熱により完全変性に要する時間を大幅に短縮させるという意味合いもあります。既存のプロトコールがあればそれに従えばOKというのでなくて、原理的なことをよく勉強して、その妥当性を自分で一度考えてみることはとても大事と思います。蛋白質の実験のように目的や対象次第で柔軟に対応しないといけない場合は特に。

(無題) 削除/引用
No.2596-9 - 2010/05/24 (月) 22:47:25 - qq
>sds sample bufferを95℃にしてから添加する、というプロトコールを見たことがあります。
気持ちは少し解りますし、タンパクをできるだけ早く変性させたいのだろうと思います。
しかし、95度のサンプルバッファーを50ulなり100ulなりピペットマンに吸い取るとピペットマンのスリーブ内の空気が熱せられて膨張し、正確な液量をとることが出来ないと思います。
どうしても、1秒以内にタンパクを変性させたければ、
1)TCAで細胞ごと固定してしまう。(でも後処理が少し大変)
2)8M Urea+2% SDS入りのサンプルバッファーで細胞を溶解し、その後は室温で変性する。(ボイルしちゃだめと言われている)
3)気にしない。
の、いずれかの方法を選択する方が現実的かなと思います。

(無題) 削除/引用
No.2596-7 - 2010/05/24 (月) 22:34:25 - student
すみません。
あと一つ質問させてください。

plateにsds sample bufferを加える段階で、
sds sample bufferを95℃にしてから添加する、というプロトコールを見たことがあります。
考えてみると、sds sample bufferを加えてすぐにboilするので、
そうする方が良いのかと思います。
どうでしょうか。

結局のところ、ウェスタン用のサンプルを作るときはできるだけ低温にしてプロテアーゼの活性を
抑えるか、一気に変性させてしまうかのどちらかだと思うのですが、この解釈でよろしいのでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.2596-5 - 2010/05/22 (土) 21:30:33 - 名無し
書かれているサンプルの調製方法は、出来るだけ多くの種類の蛋白質をもれなく抽出して調べたいときに使われる比較的一般的な方法とおもいます。SDS-sampleでも小分けして-80C保存することも大事です。

凍結融解は出来るだけ最少減にした方がよいです。せめて2〜3回に。サンプルの融解は室温放置か手で握って溶かす感じで問題ないと思います。on iceだと溶けずらいしSDSが変な感じに析出してあまり得策でないように思いますし、そうしてまでIn iceでおこなう必要性もないでしょう。溶けたら良く振るかボルテクスして析出しているかもしれないSDSを完全に溶かしてからかるく遠心しましょう。再度のボイルは必要ありません。SDS濃度を極端に下げない限り、SDSはくっ付いていたままですから保存中も蛋白質の変性状態は維持されています。古いサンプルだったり凍結融解したりを繰り返すと時間とともに5%βMEは徐々に酸化されて還元能が下がり、蛋白質SHが一部再酸化されて電気泳動パタンがスメアっぽくなってきたりバンドがボッーとした感じになることがあります。そういうときは新たにbetaMEを追加すると改善します。この場合もboilは不要です。

SDSやboilingのような過酷な条件に晒しても生き残る強い酵素は(もちろん例外的で少数ですが)あるようです。もしもそうしたものの影響があるようならばSDSサンプルでもインヒビターを加えておくのもよいかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.2596-4 - 2010/05/21 (金) 00:41:36 - 元学生
2回目の遠心はいらないと思います。中身のスピンダウンと言う意味では必要ですが。

sample bufで細胞を回収されているなら、そもそも最初の遠心でもほとんど残渣は出ないんじゃないかと思います。私は遠心しないでSDS-PAGEしています。

もちろん、凍結融解は少ない(しない)に越した事はありません。リン酸化などは1回の凍結融解でも影響が出る(減弱する)事があります。

(無題) 削除/引用
No.2596-3 - 2010/05/20 (木) 21:24:34 - student
返答ありがとうございます。

>・・・「凍結融解が5回くらいになるように調整」というのは、同一サンプルを5回凍結融解するという意味でしょうか? 個人的な印象では少々多い(せいぜい2-3回)と思いますが・・・。1回使いきりの容量で5本分調整するということですかね?

前者の意味です。
凍結融解5回は多いのですね。今後は3回までにします。

サンプルは室温で融解して大丈夫だったのですね。
自分はSDS、boilでもprotease、phosphataseの一部は生きているんじゃないかと思っていました。

それともう一つお聞きしたいことがあるのですが、
サンプル作成の際に、15000rpmで遠心しているので、SDS-PAGE直前の遠心もいらないのではないかと思うのですが。

(無題) 削除/引用
No.2596-2 - 2010/05/20 (木) 03:33:36 - 元学生
既に変性させているサンプルなら、SDS-PAGE直前に室温に戻して溶かしてやればOKです。ヒートブロックを37℃にして溶かしても大丈夫です。ボイルはご記載のタイミングで1回やってあればそれ以上は不要です。

私は2%SDSでマイクロチューブに回収した直後に95℃5分で変性させています(還元剤なしで)。定量後に2MEとBPBを入れてもう一回ボイルします。早めのほうが安心するというか、おまじないみたいなものです。どなたかがこの掲示板で紹介されていました。

さらに好みの問題ですが、遠心は10℃前後でやれば低温も保たれ、SDSも析出しません。

・・・「凍結融解が5回くらいになるように調整」というのは、同一サンプルを5回凍結融解するという意味でしょうか? 個人的な印象では少々多い(せいぜい2-3回)と思いますが・・・。1回使いきりの容量で5本分調整するということですかね?

ウェスタンブロットのサンプル保存について 削除/引用
No.2596-1 - 2010/05/20 (木) 01:08:48 - student
現在、ウェスタンブロットを行っているのですが、
サンプルの作成、保存方法について疑問があり、質問させていただきたいと思います。

サンプルの作成法ですが、

plateに1xsds sample bufferを添加
tubeに回収
pipetting
on ice for 10min
sonication(viscosityがなくなるまで)
centrifugation 15000rpm for 15min at 20℃
supernatantを新しいtubeに移す
定量
2-ME、BPB添加
boil 95℃ for 5min
小分けにして、-80℃保存

という流れで行っています。

小分けにしたサンプルは凍結融解が5回くらいになるように調整しています。
そして、SDS-PAGEを行う際にon iceで融解し、必要量だけ新しいチューブに移し、
boil、centrifugationしています。
ここで質問なのですが、SDSは低温では析出してしまいます。
融解させるために、on iceで大丈夫なのですか。
自分は、必要量だけ新しいチューブに移して使用しているので
SDSが析出していると良くないように思うのですが・・・

また、サンプル作成の際に一度boilしていますが、
SDS-PAGEの前に、もう一度boilする必要がありますか。
boilはproteaseの失活、タンパク質のSDS化のために行っていると思うのですが、
サンプルを低温に戻すとSDS化が十分でなくなってしまうのでしょうか。

よろしくお願いします。

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