基本、バイオは国産産業で成り立っていないので、海外メーカーに殆ど依存しています。皆さんの使用する希少試薬系はほぼ海外メーカーとなります。
海外メーカーは日本国内に支社がない場合は商社に代行してもらいます。日本に進出すればするで法人をつくるわけで、結局コストが掛かります。いずれにせよ日本国内に輸入する手間を代行する仕事とその維持費、更にスタッフの手間賃(生活費)が生じています。
ついでに世界的にも少ない納品業者というシステムがあるので、そのコストも上乗せされています。
昔は優秀な納品業者が研究者にいろいろな研究のトレンドを伝えていたようですし、バイオバブルもあったので、それほど価格に不満をもつ研究者はいなかったようです。
最近は競争社会で、研究者も業界も弱肉強食です。特に今では当たり前のように割引価格で提供しているの業者もいます。その代わりその業者は間違いなく低賃金です。研究者は国の税金で研究しているのですから、研究費の一部は納品業者の生活にも振り向けられていると考えれば、もしくはバイオ業界で生活をしている方々の生活費と考えれば高額だとしても納得して購入できるのではないでしょうか。
基本的に日本はサービス国家として成り立ってきて、総中流を目指した事から中間業者も保護されています。欲しいときに業者に頼めば納品してくれるシステムの利点を享受しているのであれば、価格への不満は抱いてはいけないと私は考えます。 |
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