悪性黒色種組織の細胞を培養しようとしているものです。私のいるラボではかみそりで組織を切り刻み、注射器のブランジャーで押しつぶした後、上澄みを採取し何度か遠心して洗ったのち培養を行っています。最初はこれらの操作を常温で行っていました。細胞はそこそこ回収できましたが、つぶすのに時間がかかることもあり、次回からなるべく氷冷して実験をおこなうことにしました。
ところが、つぶして上澄みを取るまでは目では確認できなかった白色でこより状のの不溶物が、遠心後に生じ、細胞数も大幅に落ちました。常温でおこなった際は組織が自己溶解しているのか、溶液全体がどろどろになっていましたが、上澄みの遠心後は、細胞もきれいにばらけ、目に見える不溶物は見られませんでした。
常温に戻した方が良いかもしれませんが、採取した細胞の一部からRNAを抽出こともあり、できれば冷やしたまま行いたいと思っています。血液が多く混入しているので不溶物はフィブリンかもと思っていますが、自信はありません。次回余裕があればEDTA、ヘパリン、クエン酸など血液凝固防止剤を加えてみようかと思っています。
この不溶物は何からできているか、どのように回避すればよいか、ご意見を頂ければ幸いに存じます。 |
|