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No.2272-TOPIC - 2010/03/20 (土) 09:55:00 - とあるポスドクfrom米国
結果が安定しません。

 一応実験内容としては、とある癌細胞系にtreatmentを行いその反応をdeectしようとしています。house keepingはβactinを用いています。

 安定しないタンパクは、70kDa程の早期反応タンパクを検出しようとしているのですが、別の方がやった実験ではupregulateをみているそうなのですが、同細胞、同調整の薬剤、lysis bufferは共通のrecipeで作っていますが、どうやってもその反応がでません。gelの濃度やその他の条件もprotocol化しており、それを遵守していますが…。ちなみにbandは二本(リン酸化されたものと、そうでないもの)の二種類が出るそうなのですが、かなり多量の非特異的bandが出現します。当初抗体を1000倍希釈で使用し、全くdetectできなかったため、現在はproduct sheet 推奨の限界値まで上げています。

 更に先日その実験をくりかえしたところ、何故かそのタンパクだけは出現部位が大きく縦に歪みました。その際もhouse keepingは大きさ、高さ、濃度は揃っています。

 反応はかなり早いので、細胞系は1時間、3時間で回収をし、ここは時間厳守しています。接着系で治療後に厳密に数えられませんが、恐らく500000程度、lysis buffer にprotease inhibitorはAprotinin,Leupeptin,Trypsin inhibitor、EDTAを当ラボのレシピ通り混ぜたものを、240μl/10cm 1 dishで撒いているのですが、なぜこのような結果になるのかが理論的にも全く合わないそうで…。

 gelはSDS-PAGE 10%で、大きい硝子板を使用して作成しており、Stacking gel はTotal volume 約12mlで作成、混合AMPS 75μl、TAMED7.5μl、Resolving gelはTotal volume約40cc、混合AMPS 280μl、TAMED18.75μlで使用。各々30分待ちで固めています。Stacking gel作成後はButanolを落とし、液面を水平にし、30分後に蒸留水で洗い流し、逆さにして、自然乾燥を約20分させた後、Stacking gelを作成しています。ここを全く変えていないのですが、gelが一部のみ歪むとかあり得るのでしょうか?

 研究生活はまだ半年ほどのひよっこで、情報が曖昧な部分もありますが、上記2点
1局所的gelの歪み?と原因?
2detect時のmultiple bandと結果の再現性が困難
の2点宜しくお願いいたします。
 
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No.2272-9 - 2010/03/29 (月) 11:45:24 - とあるポスドクfrom米国
皆様ありがとうございました。お礼を申し上げるのが遅れて大変申し訳ありません。

 結局、抗体がへたっていたようで、新しい物を使って再度同デザインの実験をしたところ仮説通りの結果となりました。

 ただ、別種の細胞については半量loadingでもうまくいかず。一応、単純にDMSOに溶いてreagentを作成、これを本日やってみました。これでもうまくいかなければこの細胞系はあきらめ、別種でトライということになるかと思います。

 そして、DC様、いまのところなんとなくで、抗体は数回のパイペッティングを行った後に使用していましたが、やはりそれを抜かすと大変なことになるのですね。ご指摘ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.2272-8 - 2010/03/24 (水) 11:44:43 - DC
もう解決なさっているかもしれませんが・・・

抗体はかなり安定なタンパクですが、4℃とかで長期間保存しておくと変性した抗体がアグる事がたまにあります。
そのような抗体を使うと、WBなどではバンドの染まり方にムラが出る、という事は聞いた事があります。
それを防ぐために4℃から出した抗体をスピンダウンしてその上清を用いるとよいと思いますよ。

ただ、抗体に限らず冷蔵庫から出したチューブはフラッシュして使用するのは常識なので、日常的になさっている操作かもしれませんが・・・

(無題) 削除/引用
No.2272-7 - 2010/03/22 (月) 07:26:10 - とあるポスドクfrom米国
c様、ご丁寧な書き込みありがとうございます。
そしてレスが遅くなりすみません。

 抗体そのものによるごっそりとした抜け落ちはちょっと気になる別枠の実験もあります。

 そちらは別細胞を使用した同薬剤の濃度を見るものですが、もう一種の細胞では綺麗なダウンレギュレートが見られるタンパクなのに、こちらの細胞では、コントロールに比して、加療群が一度up regulateその後徐々にダウンしていくという結果を何回か出し、これも前任者と異なっています。一応これはpathwayでいくと70kDaのタンパクの更に下流に位置するタンパクです。前任者はわずかですが、ダウンレギュレートを出しています。自分もうまくいっている別種の細胞では最終濃度で、発現が殆どなくなっていますが、この細胞では強烈にまだ残っているので、元来の発現量が多いのかもしれません。
 ちなみにこちらも100μgで、最小濃度治療群がかなり強烈な発現をしていたので、コントロール群が更に多い発現で、抗体をつけている途中で抜け落ちてしまい、これが、一度upその後downとなってる結果と考えると非常に合点のいく結果となります。

 今現在どちらの細胞もcell conf.を80%程度で回収できるようにし、lysis bufferを240μl撒き、均一になるように冷暗室のシェイカーで揺らし、スクレイパーで回収。sonication,centrifugeを経て上清を回収。濃度を測ると大体100μgに必要な量は12-15μlになりますので、もう少しlysis bufferの量を上げてというのは十分可能だと思います。

 ただ、実はこのレシピだとプロテアーゼの全てを阻害するレシピとはなっておらず、別のアメリカ人はこっそりprotease inh. cocktailを購入していて、時々おれはこれを使っているよなどとあっさり先日言われたので、そちらについても試してみたいなと思うところです。

 とりあえず、明日Bossと話をして、適正濃度の実験で同lysisを150μl(当ラボ推奨)、200μl、400μl、800μlで回収後、SDS,βME、DTT添加加熱処理して1日位凍結させたものを流してどうなるか、(可能なら崩壊がplateuに達する濃度を知りたい)をする実験を提案したく思います。

 そして、もう一種の70kDaのタンパクについては抗体を先日買いなおしたので、そちらで改めてやってみたいと思います。

 Bossは細胞を同癌の新しく別な細胞を起こしてやってみるかなどと話をしていますが、ちょっとこれをやってみてから見てみたいと思います。

本当にありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.2272-6 - 2010/03/21 (日) 02:07:40 - c
10cm dish で直接dishにlysis buffer入れて回収ということなら1mlくらいは入れた方がいいと思います。細胞がコンフルエントかそれに近い位ならば、(使用しているlysis bufferがどういったものか分かりませんが, SDS sample bufferならば)電気泳動に問題ないくらいの蛋白質濃度になると思います。私はとりあえずプロテアーゼや脱修飾酵素などの働きを避けつつ細胞の全蛋白質を取ってきて調べる事が多いので直接SDS sample buffer(ただしBPBなし、bMEなし)を加えてスクレイパーでかき集め、チューブに移して超音波、遠心、上澄み回収、蛋白質定量、BPBとbME添加、加熱、run the gel or -80C保存という感じやってます。これは対象とする蛋白質によりますが、以前に、SDS入ってても-20C長期保存してるとどうも分解がおきているような経験があったので今は-80Cで保存してます。凍結融解も最少限にしてます。それからは特に変になった事はないです。例外的ではありますが細胞内にはSDSで加熱しても生き残っているプロテアーゼもあることはあるらしいです。SDS-sample bufferに1mMくらいのEDTAやプロテアーゼインヒビターカクテルを入れてみるのも良いと思います。強力なプロテアーゼに起因する問題にたいしては、はじめに細胞をTCA処理する方法を薦めているプロトコールもあるようです。

質問を読んで、実験に関する自由度がだいぶ制限されているようなちょっと窮屈なラボのような印象をうけました。もうすこし柔軟にいろいろ自分のアイデアを試せるようなラボの雰囲気をつくることもとても大事とおもいます。保存にともなう分解のタイムコースのデータなどは面白い発見とおもうので、そうしたオリジナルのデータをネタにしてボスとDiscussionして、問題点についての自分の考えや、実験アイデアを提案するなどする中で状況はよくなるかもしれないとおもいます。

(無題) 削除/引用
No.2272-5 - 2010/03/21 (日) 00:51:19 - とあるポスドクfrom米国
m様、c様、早速のお返事ありがとうございます。
 一応その抗体は4℃保管で、別な方がされれた同様の実験が約1年半前で、それ以来購入歴はなさそうです…。一応データシートでは4℃保管と記載されてありますが…やはりこれ古いというかpartialにでもinactivatedなのでしょうか…?

 細胞のHarvestの段階でsonicationは行っております。が、10度以下で施行、かつ施行中温度が少し上昇してくるので、一緒に氷を(わずかですが)浮かべていたのだいけなかったのでしょうか…?

 そして、ここのBossから、10cm dishでlysisは150μlで十分といわれています。…が、正直怪しいです。別の蛋白ですが、冷凍、2-3日置いて解凍で一発で発現が消失します。ちなみに何故かSDS-Page bufferで煮ても現弱するような…?(コントロールを各々で置いたタイムコースで、発現量が保存時間に比例して明らかに減少しているので)。ただ、ここのラボでは基本回収した蛋白はその日のうちに流すことを前提としているので、re-runは周りを見渡してもあまりやらないようです。

 ちなみにこのlysis bufferは本来どの位の量を使用するものなのでしょうか?このラボでは予備実験をあまりさせてくれないので、本来なら自分でP Noが異なったとしても、生、SDSでボイル冷凍保存、SDSでボイル4℃保存、何もせず解凍、とかで流してみて結果を見るのが一番いいんでしょうが、それができません。

 一応、lysis bufferにはprotease inhibitorがfinalでEDTA1mM,Leupeptin,Aporotinin,Trypsin inhibitorが各々10μg/mlで、PMSFが1mMで入れるというレシピです。

検出ムラに関してですが、一応他の蛋白は全くムラになることは今のところありません。

(無題) 削除/引用
No.2272-4 - 2010/03/20 (土) 20:03:37 - c
抗体が良くない気がします。一般的には抗体はタフな蛋白質ですが、それでも、たとえ同じロットでも、凍結融解の回数、購入してからの期間や保存状態など活性に大きな影響を与えてしまう要因はいろいろあります。特に濃度の薄い抗体溶液ではそういう影響を受けやすい傾向があるように感じています。別の会社も含めて検討されてはいかがでしょうか。

ムラとかは気泡とか転写装置の密着不良とか言った事が考えられます。70KDa付近のバンドのゆがみだと十分剪断されていない大きなDNAの混入(SDSや尿素で細胞をlysisする場合はシリンジや超音波などでDNAを切って粘性を下げる必要があります)やウェル内のゴミ、蛋白質以外の成分の混入による妨害が考えられますが、シグナルが検出出来ないということの直接の原因ではないように思います。

lysis bufferですが、240μl/10cm dishは間違いありませんか?実際にやってるひとだと分かると思いますが液量少なすぎてちょっと無理ではないかと思うのです。また仮にそうやったとしても、ほんとうに細胞のlysisや蛋白質の抽出がうまくいくかなあ?と疑問なのです。
蛋白質のアプライ量が100μg/laneというのはミニゲルだと明らかに多過ぎとおもいますし、ラージゲルでも多めの量ではないかと思います。確認してみて下さい。あまりアプライ量が多いと、もともと量の多い蛋白質は膜に保持しきれずに抗体反応中などに抗体をつけたままごそっと脱落して、逆にシグナルが出なくなるトラブルがあります。
前任者の実験のリピートがうまくいかないことはけっこうよくあって、意外に多いのが単位や数値の書き間違え(または字汚すぎて読み違い、タイプミスなど)です。論文でもたまにあります(μMがmMになってたりとか)。ある程度その実験に経験ある人だとすぐ気づくのですが、慣れてない人だと分からなくて貴重な時間を無駄にしてしまいます。同種の実験の経験の豊富な人に、前任者の書いたプロトコールを細部までよく見てもらった方がいいです。

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No.2272-3 - 2010/03/20 (土) 13:50:19 - とあるポスドクfrom米国
共にSanta cruz社製の抗体で同じロットNo.を使用していて、がん細胞は共通のもの使用しています。cell conf.は80%でstarvation timeもovernightの12時間程度と共通です(1:5で撒いて約48時間後に開始するのも同じです)。gel条件は他のdetectに合わせ彼は12.5%、10%と両方行っていますが、自分は10%一択です。

大きな違いは以下の通りです

1彼は1000倍希釈で彼はdetectできたが、自分は全くできないため希釈濃度
 を200倍まで上げている点

2彼のバンドは1レーンあたりのバンドそのものには濃度差がなくdetect
 できている結果となっているが、自分の場合、一つのバンドそのものに濃
 淡のムラがある

 彼のデータシートにはP Noが記載されていませんでしたが、おそらくそこは話を少し聞く限り違うと思います。彼のP Noはもっと上のようです。自分は現在約40です。ちなみに1レーンあたりのloading volumeは100μgでそこも共通です。

 ちなみに、歪みというか、1時間detect群と3時間detect群が上と下にずれているという状況で、その群自体でみると、概ね横一線となっています。他の抗体で同時にdetectしたものがありましたが、それは上下にずれるといったことはありませんでした。そういった上下のズレはその一回のみで、その他では見られませんが、一つのバンド内での濃淡は自分の場合のみやはり他のdetectでも共通ですが、彼のデータでは見られず、Bossは大変ご立腹です。

 タンパクは同VolumeのSDSサンプルバッファー(DTT、βME入りで、当ラボ共通のrecipe)を混ぜ、5分程煮沸してから、gelにloadingしています。

 流し方はconstant Vで電流、電圧はやはり設定は同じ、セミドライタイプのtransferをしていますが、その設定もやはり同じです。

(無題) 削除/引用
No.2272-2 - 2010/03/20 (土) 11:47:53 - m
”違い”はなんでしょう?
細かな事を含めて質問者様と他の方の。

加えて、局所的な歪みに関しては私は経験した事がありませんが、全体的な歪みなら、たまに経験します。私の場合、総じてゲノムDNAの不十分な切断です。
ゲルまたはメンブレンをポンソー、CBB染色、または他の抗体でのWBで全体的に問題ないかは確認しましたでしょうか?

ウェスタンブロットで 削除/引用
No.2272-1 - 2010/03/20 (土) 09:55:00 - とあるポスドクfrom米国
結果が安定しません。

 一応実験内容としては、とある癌細胞系にtreatmentを行いその反応をdeectしようとしています。house keepingはβactinを用いています。

 安定しないタンパクは、70kDa程の早期反応タンパクを検出しようとしているのですが、別の方がやった実験ではupregulateをみているそうなのですが、同細胞、同調整の薬剤、lysis bufferは共通のrecipeで作っていますが、どうやってもその反応がでません。gelの濃度やその他の条件もprotocol化しており、それを遵守していますが…。ちなみにbandは二本(リン酸化されたものと、そうでないもの)の二種類が出るそうなのですが、かなり多量の非特異的bandが出現します。当初抗体を1000倍希釈で使用し、全くdetectできなかったため、現在はproduct sheet 推奨の限界値まで上げています。

 更に先日その実験をくりかえしたところ、何故かそのタンパクだけは出現部位が大きく縦に歪みました。その際もhouse keepingは大きさ、高さ、濃度は揃っています。

 反応はかなり早いので、細胞系は1時間、3時間で回収をし、ここは時間厳守しています。接着系で治療後に厳密に数えられませんが、恐らく500000程度、lysis buffer にprotease inhibitorはAprotinin,Leupeptin,Trypsin inhibitor、EDTAを当ラボのレシピ通り混ぜたものを、240μl/10cm 1 dishで撒いているのですが、なぜこのような結果になるのかが理論的にも全く合わないそうで…。

 gelはSDS-PAGE 10%で、大きい硝子板を使用して作成しており、Stacking gel はTotal volume 約12mlで作成、混合AMPS 75μl、TAMED7.5μl、Resolving gelはTotal volume約40cc、混合AMPS 280μl、TAMED18.75μlで使用。各々30分待ちで固めています。Stacking gel作成後はButanolを落とし、液面を水平にし、30分後に蒸留水で洗い流し、逆さにして、自然乾燥を約20分させた後、Stacking gelを作成しています。ここを全く変えていないのですが、gelが一部のみ歪むとかあり得るのでしょうか?

 研究生活はまだ半年ほどのひよっこで、情報が曖昧な部分もありますが、上記2点
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