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変性剤によるタンパクの立体構造変化 トピック削除
No.2267-TOPIC - 2010/03/19 (金) 11:09:10 - SDS
ある標的タンパクに対するモノクローナル抗体を作製したのですが、SDS処理した標的タンパクには反応性が見られないのに2-ME処理した標的タンパクには反応性が見られました。そこで、『SDSで処理すると、タンパクの高次構造が壊れ一本鎖になってしまうに対し、2-MEで処理すると、ジスルフィド結合が切断されるが、立体構造はゆるく残る』と考え、このモノクローナル抗体は、立体構造認識型であり、2-ME処理されてもゆるく残った立体構造を認識することで、反応性が見られるのではないかと考えました。
この『SDSで処理すると、タンパクの高次構造が壊れ一本鎖になってしまうに対し、2-MEで処理すると、ジスルフィド結合が切断されるが、立体構造はゆるく残る』というのは間違いはないのでしょうか。よろしくお願いします。
 
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No.2267-8 - 2010/03/20 (土) 22:40:01 - 薩摩守忠度
AP様、

便乗質問にお答えいただいてありがとうございました。ずっと疑問に思っておりました。抗糖鎖抗体についても同じ理由で居心地の悪い思いをしておりましたので、併せて胸のつかえが一気に降りた思いです。

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No.2267-7 - 2010/03/20 (土) 01:02:57 - c
SDSで変性してもS-Sがあるとそれが局所的に邪魔して抗体がエピトープにうまくアクセス出来かったものが、S-Sが切れた事でうまくアクセス出来るようになったのではないでしょうか。モノクローナル抗体ということなので、必ずしも分子全体が完全変性していなくてもとりあえずエピトープのあたりが抗体が近づきやすいように露出していればいいと思うので、SDSでだめで、bMEでいけるのは別におかしくないとおもいます。ただSDS&bMEでだめというならばちょっと別の原因かなとおもいますが。もしもエピトープが分かっていて、かつ蛋白質の3次構造予測が出来るならば、構造を注意深く眺めると理論的な意味付けとかできるかも。

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No.2267-6 - 2010/03/19 (金) 23:14:01 - qq
>SDS処理した標的タンパクには反応性が見られないのに2-ME処理した標的タンパクには反応性が見られました。
野次馬的な関心で申し訳ないのですが、どうやってこの反応を見たのですか?ウェスタン/ELISA/蛍光抗体ですか?
例えば、単にSDS処理した標的タンパク質が検出系に固定化されていないとか、SDS処理が、検出系を妨害しているといった可能性は回避できるのですか?

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No.2267-5 - 2010/03/19 (金) 19:39:15 - AP
>抗体が産生されるためには、抗原がMHC上に提示されてリンパ球を刺激する必要があると思うのですが

T-Cellindependent、抗原提示に依存しないB細胞の交替産生の系があります。
B細胞の受容体がマクロ分子上の立体構造に直接取り付いて、抗体産生が活性化されるそうです。実は、抗糖鎖抗体なんかはこのパターンらしいです。
T細胞依存性の系よりマイナーで、ブーストもかからないので短期間に抗体価があがらず、ふつうに免疫して抗体を作るスキームではまず、そういうのは取れてこないと思います。

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No.2267-4 - 2010/03/19 (金) 19:27:05 - 薩摩守忠度
便乗質問で申し訳ありません。

一次構造上では離れた配列が三次構造上では近接することで出来るエピトープを認識する抗体があります(APさんがご説明になっているような)。抗体が産生されるためには、抗原がMHC上に提示されてリンパ球を刺激する必要があると思うのですが、こういう一次構造上は非連続である抗原って、一体どうやって提示されるのでしょうか?

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No.2267-3 - 2010/03/19 (金) 18:22:27 - AP
おそらく質問者さんは漠然と「立体構造」=「三次構造」と表現しているのだと思いますが、紛らわしので、両者を区別したいと思います。
なぜなら、抗体が抗原を認識するのは、一次構造上の特定のアミノ酸配列を認識するにしても、一次構造上では離れた配列が、三次構造で折りたたまれて近接したときに出来る構造を認識するにしても、分子上にあらわれる文字通りの立体構造 (三次構造と同義ではなく)を認識しているからです。

SDS変性で抗体が反応しなくなるのは、三次構造を取ったときにのみ現れる立体構造が認識できなくなるためで、なんの不思議もないです。もちろん、立体構造といっても、タンパク質分子の全体を立体構造を漠然と認識するのではなく、三次構造を取ったときに非常に近接するごく一部を認識しているので、S-S結合を切ったくらいでは影響しない部分であるといっても驚くことではないです(S-S結合は三次構造を作るために数あるパラメータの一つに過ぎません。S-Sをもたないタンパクだって普通にあるんだし)。

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No.2267-2 - 2010/03/19 (金) 14:56:13 - B細胞
>SDSで処理すると、タンパクの高次構造が壊れ一本鎖になってしまうに対し、2-MEで処理すると、ジスルフィド結合が切断されるが、立体構造はゆるく残る』

いくらSDSだからといって、完全に1本鎖になるわけではないです。
逆に2-MEでゆるく残るということでもないです。

考え方が、一辺倒であると思います。

例えば、あるタンパク質の立体構造が疎水性アミノ酸に大きく依存しているのであれば、
SDSによってかなり立体構造が変化すると考えられるでしょうし、

あるタンパク質の立体構造がジスルフィド結合に大きく依存するのであれば、
2-MEによってかなりの構造変化が起こると考えられます。

質問者さんの考え方が偏っていると思います。

変性剤によるタンパクの立体構造変化 削除/引用
No.2267-1 - 2010/03/19 (金) 11:09:10 - SDS
ある標的タンパクに対するモノクローナル抗体を作製したのですが、SDS処理した標的タンパクには反応性が見られないのに2-ME処理した標的タンパクには反応性が見られました。そこで、『SDSで処理すると、タンパクの高次構造が壊れ一本鎖になってしまうに対し、2-MEで処理すると、ジスルフィド結合が切断されるが、立体構造はゆるく残る』と考え、このモノクローナル抗体は、立体構造認識型であり、2-ME処理されてもゆるく残った立体構造を認識することで、反応性が見られるのではないかと考えました。
この『SDSで処理すると、タンパクの高次構造が壊れ一本鎖になってしまうに対し、2-MEで処理すると、ジスルフィド結合が切断されるが、立体構造はゆるく残る』というのは間違いはないのでしょうか。よろしくお願いします。

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