Inputの値で割り算し、いわゆる%inputの値で比較するのが一般的だと思います。一定量の非特異的なDNAがビースに吸着しますので、normal IgGで沈降したものでも弱くシグナルが出るのが普通です(出なければ0として扱います)。normal IgGの%input値より有為に大きければ、結合している可能性が高いと思います。
ただ、使った抗体そのものが非特異的に色々なタンパクに吸着し、結果としてIgGコントロールよりシグナルが強くなるに過ぎない可能性が残っています。ですので、本当に特異的に結合しているかどうかを判定するためには、ポジコンとして明らかな標的遺伝子領域、ネガコンとして明らかに標的でない遺伝子領域を用意しておく必要があります。これは目的のタンパクによって当然異なります。また、ネガコンに関しては目的のタンパクを欠損した細胞を使う方法もあり、可能なら勿論それがベストです。
明らかな標的が全く同定されていない場合は、発現プロファイルなどから予測される標的候補の遺伝子への結合をしらみつぶしに調べるか、ChIP on chipなどの網羅的解析を試すことになるかと思います。
転写因子の場合、標的遺伝子のTSSの上下流2kb以内に結合していることが多いので、候補遺伝子があるのであればその辺りにprimerを設計して、とりあえず試してみると良いかもしれません。 |
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