蛋白質は変性して凝集しているので単に中和しただけでは再溶解は難しいと思います。TCA沈殿してアセトンまたはエタノールで洗浄したときは、乾かないうち(半乾きくらい、ちょっとまだ湿ってるかな?くらい)にSDS-sample bufferを加えるのが結構大事です。いったん乾かしてしまうと再溶解させるのはこれはけっこう難しいですし、どんなにがんばってもしばしば絶望的なこともあります。あと気のせいかもしれないですがSDSでなくて8MUreaの方がこの沈殿は溶けやすい印象があります。またアセトンやエタノール洗浄は1回だけだと十分に除酸できない場合がしばしばありますので出来たら2回やった方がいいです。特に沈殿の量が多いとき。ただ沈殿が微量のときはかえってロスしたりどっかにくっついてなくなったりする恐れがあるので1回でとめた方がいいです。
組織量に対するホモジナイズのbuffer量を考慮すればTCAで濃縮しなくてもよいのではないでしょうか。すくなくとも肝臓なら10%ないし5%ホモジネートならばその必要はないくらいの蛋白質濃度になると思います。
強アルカリにさらすのは蛋白質にはあまりよくないとおもうので、直接NaOHを添加するのは大丈夫かなとおもいました。 |
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