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PLP固定を用いて細胞膜脂質を固定する方法 トピック削除
No.2175-TOPIC - 2010/03/06 (土) 11:04:38 - 細胞固定
いつも勉強させていただいております。

現在、細胞膜糖脂質の染色を行っている者ですが、未固定, 4℃で染色を行った様子と、4 % PFA固定して常温で染色を行った様子が驚くほど変わっており、困っております。

おそらくPFAによる固定が細胞膜環境を大きく変えてしまっているもの(ここのフォーラム内でも幾度となく議論されてきているように)と推察いたします。

そこで、PLP固定を適用しようかと検討中なのですが、もともと、この手法は組織染色用であったかと思います。

これが細胞染色用の固定にも適用可能かについては、過去のフォーラム内の記事を見ても実際に行っておられる方がいるようには思えませんでした。

論文検索でもPLP固定を行って培養細胞の膜脂質を検討したものは見つかりません。

どうか、みなさまの中で培養細胞の細胞膜脂質と膜タンパクを同時に染められておられる方がお見えでしたら、どうかPLP固定の感想をお聞かせ頂けたら幸甚です。

どうぞ宜しくお願いいたします。
 
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7件 ( 1 〜 7 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.2175-8 - 2010/03/08 (月) 19:50:04 - AP
またまた想像だけの脳内実験ですが、糖脂質に対する抗体のエピトープが糖だとすると、糖を架橋するPLPはまずいかもしれませんね。

formaldehyde in PEM bufferというのも、formaldehyde in PBSよりよい固定が得られるといわれています。formaldehydeによる脂質の固定は二価金属イオン存在下で促進されるということらしいので、Mg++を含むPEMはその点、有利なのかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.2175-7 - 2010/03/08 (月) 19:24:21 - AP
糖脂質、膜タンパクを保持したいとのことですから、PLP固定は試す価値があると思います。もともとPLP固定は免疫電顕のために開発された方法なので(前に文献を挙げたことがあったと思いますが、いますぐには見つけられません)、subcellular structureの保持も悪くないはずです。先にも書いたように、培養細胞への適用例は文献で見つかると思いますので、それを参考に。

脂質や膜タンパク質を保持する場合、一般的に脱脂されるとまずいので、アセトンなど有機溶媒の使用は避けたほうがいいんじゃないかと予想します。

(無題) 削除/引用
No.2175-6 - 2010/03/08 (月) 18:18:31 - CJ
たぶんその実験法だとアクセプトは厳しいように思えます。
固定時に起こる細胞内環境の変化を避ける案としては、おそらく急速凍結→凍結置換が有効ではないかと思います。これは電顕で使われる方法ですが、まず生きた細胞を急速に凍結します。次にこれをアセトンに溶かしたPFAで低温下で固定します。免疫電顕の場合、この後親水性樹脂で抱埋するわけですが、単なる免疫染色の場合、パラフィンに埋めるなどの方法がよいかもしれません。ただ、細胞内局在の話をしっかりするなら、やっぱり免疫電顕に持っていったほうがよいかもしれません。
この方法なら、原理的にもとあった分子局在はかなり保持されていると思いますが、いかがですかね?

(無題) 削除/引用
No.2175-5 - 2010/03/07 (日) 20:31:19 - 細胞固定
>APさま

以前にPLP固定を過去に言及されておられましたAPさまからコメントいただき、大変嬉しく思います。ありがとうございます。

また、私の書き込みの不正確さを反省しております。
申し訳ありません。

・染色方法は? 染料ですか、免疫染色とかレクチンとか?
糖脂質に対するモノクローナル抗体を利用した蛍光染色にて局在を示すのが目的であります。またこの時、膜タンパク質との同時染色も行う予定であります。この場合には種を変えた抗体を用います。

・未固定4℃で染色というのは、細胞が生きたまま染色しているということですか?4℃で培養するとそれだけで、"おどろくほど"細胞の状態が変わってしまうと思いますが。

当然の厳しいご指摘ありがとうございます。
どうしても37度(もしくは室温)で生きたまま糖脂質を染色すると、endocytosisが起こってしまいます。ですので、生きたままの細胞の「4℃」での糖脂質局在としてデータを考えるようにしております。それがphisiologicalな局在かどうかはまだ分かりません。

ただPFA固定後に染色した局在と4℃で染色した局在が大きく異なり、前者は細胞膜が均一に染まるのに対し、後者はpunctureを形成しているような局在となります。

これまでの生化学的・分子生物学的・細胞生物学的実験結果から、予想される細胞膜上での局在は後者であると期待しております。

そこで、4℃で得られた局在を(4℃という条件付で)データにしようと考えております。

しかし、4℃で行うと若干のendocytosisは避けられないのも事実で、そこで本トピックを立てさせていただき、PLP固定の使用感を教えていただければと、思いました。

>私自身は、ホールマウントとか切片でしか使ったことはないですが、

google scholarは利用しませんでしたが、別の方法で論文検索は行っていましたがそれでも、多くが組織を染めたもので培養細胞に適用した例はほとんど見つかりませんでした。google scholarでも検索を開始いたします。

ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.2175-4 - 2010/03/06 (土) 13:23:16 - AP
もうひとつ、

>未固定, 4℃で染色を行った様子と、4 % PFA固定して常温で染色を行った様子が驚くほど変わっており、困っております。

実際、どのような違いが見られたのでしょう。
ご存知だと思いますが、PLPはlysineで架橋がおこり、糖鎖の固定が期待でき、膜タンパクなどが保持されやすいというところがメリットのひとつですが、それで解決しそうな問題なのでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.2175-3 - 2010/03/06 (土) 12:52:07 - AP
確認、質問

・染色方法は? 染料ですか、免疫染色とかレクチンとか?
PLPは抗原性保持したままGLUTALなみの固定を得たいというコンセプトなので、
免疫染色でないなら決め撃ちするところではないんですが、染色方法が明記されていないので。

・未固定4℃で染色というのは、細胞が生きたまま染色しているということですか?4℃で培養するとそれだけで、"おどろくほど"細胞の状態が変わってしまうと思いますが。

>これが細胞染色用の固定にも適用可能かについては、
私自身は、ホールマウントとか切片でしか使ったことはないですが、
"PLP fix cell culture"のようなキーでGoogle Scholarででも検索すると使用例はいくらでも出てきますよね(それはわかっていらっしゃる上での質問とみえますが、、、、 ポイントが見えません)。

PLP固定を用いて細胞膜脂質を固定する方法 削除/引用
No.2175-1 - 2010/03/06 (土) 11:04:38 - 細胞固定
いつも勉強させていただいております。

現在、細胞膜糖脂質の染色を行っている者ですが、未固定, 4℃で染色を行った様子と、4 % PFA固定して常温で染色を行った様子が驚くほど変わっており、困っております。

おそらくPFAによる固定が細胞膜環境を大きく変えてしまっているもの(ここのフォーラム内でも幾度となく議論されてきているように)と推察いたします。

そこで、PLP固定を適用しようかと検討中なのですが、もともと、この手法は組織染色用であったかと思います。

これが細胞染色用の固定にも適用可能かについては、過去のフォーラム内の記事を見ても実際に行っておられる方がいるようには思えませんでした。

論文検索でもPLP固定を行って培養細胞の膜脂質を検討したものは見つかりません。

どうか、みなさまの中で培養細胞の細胞膜脂質と膜タンパクを同時に染められておられる方がお見えでしたら、どうかPLP固定の感想をお聞かせ頂けたら幸甚です。

どうぞ宜しくお願いいたします。

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