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2次元電気泳動の可溶化バッファー トピック削除
No.2104-TOPIC - 2010/02/17 (水) 08:19:33 - がっきー
Bio-Radのシステムを用いて2次元電気泳動を行っています。
Bio-Radが市販しているタンパク質可溶化バッファー(8M Urea 2% CHAPS 50mM DTT 0.2% Bio-Lyte)を用いると、そこそこ綺麗な泳動像を見ることができるのですが、可溶化能力が低いような印象です。

そこで、さまざまな論文からThiourea, Triton X-100, Trisなどを用いたバッファーを作成し試したところ、タンパク質の可溶化能力は格段に上がりました。

しかし、1次元目におけるタンパク質分離がうまくいきません。

Bio-Radはストリップゲルの膨潤時に同時にタンパク質サンプルをゲルに吸わせ、1次元目でタンパク質を分離するシステムで、サンプルカップ法とは異なります。

1次元目の電圧条件はかなり検討してみたので、バッファーやサンプルの塩濃度に問題があるのかもしれません。

高い可溶化能力を持ち、且つ綺麗なタンパク質分離が行えるプロトコールをお持ちの方、ご教授ください。
 
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(無題) 削除/引用
No.2104-14 - 2010/04/10 (土) 06:35:02 - がっきー
随分前の書き込みですが、問題が解決したので報告します。

このトピックにおいて以前、''2Dを行う際、自作のバッファーでタンパク質を可溶化しても1次元目でうまくフォーカスしない。市販のバッファーではうまくいくので、バッファーに問題があるのではないか?''という相談をしました。

何人かの方からのアドバイスをうけて、バッファーでないステップに問題があるのではないかと思い、試行錯誤した結果

ドライストリップにタンパク質サンプルを膨潤する前に、タンパク質を含まない空のバッファーで膨潤します。その後、タンパク質サンプルをpassive rehydrationさせる

と、うまく行くことがわかりました。

他の方々のプロトコールではドライストリップに直接タンパク質サンプルを膨潤させても問題ないようなのですが、私の場合は1次元目がまったく分離されません。

問題は解決したのですが、なぜ解決されたのかわからないので気持ちがわるいです。

ちなみに、ストリップの膨潤溶液とタンパク質の可溶化バッファーは同じ組成です。一度、ストリップの膨潤溶液の組成を変えてみたら(この時はトリスを除去しました)、再び1次元目がスメアになりました。

ありがとうございます 削除/引用
No.2104-13 - 2010/02/19 (金) 06:33:19 - がっきー
kanataさん、qqさん、cさん、Kmさん
さまざまなアドバイスありがとうございます。
これらを踏まえていくつか条件を検討してみます。
良い結果を得られたらこの場で報告したいと思います。

(無題) 削除/引用
No.2104-12 - 2010/02/19 (金) 04:37:21 - Km
CHAPSを2%にすることをお勧めします。
物にもよりますが、Thioureaをぬくのも手です。

(無題) 削除/引用
No.2104-11 - 2010/02/18 (木) 18:41:42 - qq
No.2104-2 のリンク先(老人研)のHPの中に、2Dの操作マニュアルがあります。(せっかくリンクしたのに見てないでしょう)

(無題) 削除/引用
No.2104-10 - 2010/02/18 (木) 12:58:59 - c
Trisはいらないと思います。あとCHAPSの濃度2%まで下げてみたらどうでしょう。経験的には可溶化能としてはCHAPSの方がTriton X-100よりもより優れていると思うのですが, CHAPS入れてて、さらにTritonも必要だろうかと思いました。これまで2-D PAGEは塩基性側はテーリング起こしやすいのが難点でしたが、最近はそれを改善するいい試薬が出ているみたいです。http://www.gelifesciences.co.jp/catalog/0918.asp

(無題) 削除/引用
No.2104-9 - 2010/02/18 (木) 12:01:09 - がっきー
ppさんコメントありがとうございます。

市販のバッファーと自作のバッファーでは目で見てわかるぐらいはっきりと溶解度が違います。両者を1次元のSDS-PAGEで観察すると、自作のバッファーに溶解したサンプルの方が明らかにタンパク質バンドの数が多いのです
市販のバッファーでは溶けていないタンパク質が多くあるのだと感じます。
市販のものの方が2D像は美しいのですが、役者が揃っていない状態で、実験を進めていくような危険は回避したいので、どうしても可溶化能の高いバッファーで2Dを成功させたいと思っています。

ready-strip(163-2099)の取説にactive-rehydrationの解説あることに気がつきませんでした。ありがとうございます!
ー極を30mM DTTでウェットさせるというテクニカル的なことには触れていませんでした。もっと詳しいことに言及しているカタログをご存知でしたら教えて下さると助かります。

(無題) 削除/引用
No.2104-8 - 2010/02/18 (木) 09:46:36 - qq
>タンパク定量の際はバッファーのみのブランクを測定して引いています。
>おそらく、ここは大丈夫だと思います。バッファーのみでも激しく発色
>はしません。
、、、で、大丈夫なら良いんですが、既知の濃度のBSAにバッファーを入れた状態で測定すると、適正な値を得ることが出来ますか?もしくは、(私はやらないけど)、スタンダードにも同量のバッファーを添加してありますか?
どうでも良いことのようですが、あなた言っている抽出効率の根拠がタンパク定量だけであれば、考慮する必要のあるところでしょう。抽出サンプルをSDS-PAGEで確認しても、同じようにタンパク抽出の効率を確認できているのでしたら良いですね。

>膨潤時の低電圧処理についての質問です。
>フォーカシングトレイの電極の上に水に湿らせたWickをのせ、その間に
>タンパク質サンプルを流してからストリップをのせていますか?Wickが
>サンプルを吸ってしまう危険性はありますか?
その危険はあります。
active-rehydrationの時には、wickを付けません。
その後で、stripを取り出し、吸収し損ねたサンプルを含めて余分な水分を(ゲルが乾燥してしまわない程度に)軽く吸い取ります。
DWでウェットさせたwickを+極に、30mM DTTでウェットさせたwickをー極にセットして、stripをのせます。
具体的なことはready-stripの取説(持ってるはずですよね)などで、自分で調べてください。
余分な水分が残っていると、等電点泳動の電圧が低くなり時間が余計にかかります。

(無題) 削除/引用
No.2104-7 - 2010/02/18 (木) 07:16:33 - がっきー
kanataさん、コメントありがとうございます。まわりに相談できる人がいないため、このようにアドバイスしていただけるのが本当にうれしいです。

自作のバッファーは数種類ためしました。もっとも可溶化能が高かったのは

8M Urea  2M Thiourea  4% CHAPS  0.5% Triton X-100 20mM Tri  100mM DTT  0.5% Bio-Lyte

でした。しかし、cさんのおっしゃるように、水平方向のテーリングがひどくて、スポットとしてフォーカスしないで帯状になります。
今のところ、自作のバッファーはどれも同じような結果です。

1次元目の、はじめのHoldを500Vで2時間かけて、ゆっくりと行っています。電圧のふらつきやdyeの移動に関しては、気がつく程の大きな乱れは見られません。
(以前、アセトンのみでTCA沈殿をやっていなかった時は凄く乱れていました)


タンパク定量の際はバッファーのみのブランクを測定して引いています。おそらく、ここは大丈夫だと思います。バッファーのみでも激しく発色はしません。


膨潤時の低電圧処理についての質問です。
フォーカシングトレイの電極の上に水に湿らせたWickをのせ、その間にタンパク質サンプルを流してからストリップをのせていますか?Wickがサンプルを吸ってしまう危険性はありますか?

kanataさんのコメントから界面活性剤のトータル濃度が心配になりました。
CHAPSと両性担体の濃度を抑えてみます。

皆さん本当にありがとうございます。
もし、このバッファー組成でうまくいっているという経験談をお持ちの方がいたらアドバイスいただけるとうれしいです。

以前、GEのMultiphor II(カップローディング法)を使っていた時は上記のバッファーで上手くいっていたので、その思い出に囚われています。
機材が変わると、そんなに変わるものなのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.2104-6 - 2010/02/17 (水) 23:32:33 - c
スポットすら現れないということは、水平方向のテーリングがひどくて、スポットとしてフォーカスしないで帯状になってるということですか、それともスポットになっているいないに関わらず蛋白質そのものが検出出来ないという意味ですか。

(無題) 削除/引用
No.2104-5 - 2010/02/17 (水) 12:02:51 - Kanata
がっきーさん

拝見していると、バッファーだけが原因のようには思えないのですが、
まずはバッファーについて書いてみます。

> A,Bio-Radが市販しているタンパク質可溶化バッファー(8M Urea 2% CHAPS 50mM DTT 0.2% Bio-Lyte)
>
> B,自作のバッファーの1例(7M Urea 2M Thiourea 4% CHAPS 0.5% Triton X-100 0.5% Bio-Lyte)
>
> に溶解しています。

自作のバッファーに還元剤が入っていないのがひっかかります。

両サンプルバッファーを用いて蛋白定量をして、可溶化が向上していることを確認されたわけですよね。(まさかとは思いますが、蛋白定量の際にバッファーのバックグランドが上がっただけということはないですよね・・・Bradford法だと、Bio-Lyteはバックをあげてしまうはず)

Trisは入れていないんですね?
Bio-Radの推奨だと、界面活性剤は「トータル」で4%まで、それとBio-Lyteの濃度もやや高めに感じます。それが原因とは言い切れませんが・・・。

IEF用のマーカーを使うことができるようでしたら、それで確認するのが一番ですし、実サンプルではなく、市販の蛋白質をMixして(pIがわかっている)分離を比較すると問題がクリアになると思います。

pI4-7のレンジなら、サンプルカップ法を使うメリットはないと思います。等電点泳動の過程で脱塩をしたいのであれば低電圧の時間を長くすることで可能ですが、それも限界はあります。
ところで1次元目の泳動時に電圧のふらつき、Bromophenol Blueの動きが悪いといった現象は観察できましたか?

> 膨潤時に低電圧をかける方法も有効であると聞きます。これはBio-RadのIEF CELLでも可能なのでしょうか?

私達のラボのものは最新のものではありませんが、Bio-RadのIEF Cellでも可能でした。
取り急ぎ、ご参考までに。

詳細です。 削除/引用
No.2104-4 - 2010/02/17 (水) 11:05:50 - がっきー
いくつかのコメントありがとうございます。
説明を追加します。

タンパク質抽出の際にTCA沈殿とアセトン処理の両方を行っています。


その後、サンプルペレットを

A,Bio-Radが市販しているタンパク質可溶化バッファー(8M Urea 2% CHAPS 50mM DTT 0.2% Bio-Lyte)

B,自作のバッファーの1例(7M Urea 2M Thiourea 4% CHAPS 0.5% Triton X-100 0.5% Bio-Lyte)

に溶解しています。pI4-7(11cm)のストリップを使用する際にpI3-10のBio-Lyteを用いています。

同じサンプルを両者で溶解した後、泳動を行うと、Aではクリアなスポットが得えられるのに対し、Bではスポットすら現れません。

これらの結果から、タンパク質サンプルではなくバッファーに問題があると推測しています。

コメントを見たところ、やはり塩の問題が一番考えられるのでしょうか?。そして、それにはサンプルカップ法が有効なのでしょうか?
Bio-RadのIEF CELLの場合、電極が下についているため、サンプルカップ法を行う時は上から付ける電極を購入する必要があるのですよね?

膨潤時に低電圧をかける方法も有効であると聞きます。これはBio-RadのIEF CELLでも可能なのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.2104-3 - 2010/02/17 (水) 10:20:46 - Kanata
念のため確認させてください。可溶化バッファーに、目的とするpIレンジに適したBio-lyteを添加されていますか?また、1次元目の分離はpI3-10で行いたいのでしょうか、それとも4-7、7-10などのレンジでしょうか。

Bio-Radのシステムでもサンプルカップ法は使えます(少なくとも18cmのゲルでは)し、膨潤の際に弱く電圧をかけて能動的にサンプルを吸わせる方法もあります(マニュアル参照してください)。このときに脱塩の効果も期待できます。トリスの濃度によっては1次元目の電圧条件設定で脱塩させてしまうことも可能です。

サンプル前処理における脱脂、脱塩が有効、というご意見に同意です。

(無題) 削除/引用
No.2104-2 - 2010/02/17 (水) 09:10:27 - qq
生物試料(細胞・組織)から等電点用サンプルバッファーに溶解するところまでを、詳細に書いてください。
試料の脱脂や脱塩が有効な感触です。
私は、老人研のサイトを参考にしています。
http://proteome.tmig.or.jp/2D/J_index.html
ここも大変よろしいです。
http://www.gelifesciences.co.jp/technologies/ettan_dige/dojo_top.asp

2次元電気泳動の可溶化バッファー 削除/引用
No.2104-1 - 2010/02/17 (水) 08:19:33 - がっきー
Bio-Radのシステムを用いて2次元電気泳動を行っています。
Bio-Radが市販しているタンパク質可溶化バッファー(8M Urea 2% CHAPS 50mM DTT 0.2% Bio-Lyte)を用いると、そこそこ綺麗な泳動像を見ることができるのですが、可溶化能力が低いような印象です。

そこで、さまざまな論文からThiourea, Triton X-100, Trisなどを用いたバッファーを作成し試したところ、タンパク質の可溶化能力は格段に上がりました。

しかし、1次元目におけるタンパク質分離がうまくいきません。

Bio-Radはストリップゲルの膨潤時に同時にタンパク質サンプルをゲルに吸わせ、1次元目でタンパク質を分離するシステムで、サンプルカップ法とは異なります。

1次元目の電圧条件はかなり検討してみたので、バッファーやサンプルの塩濃度に問題があるのかもしれません。

高い可溶化能力を持ち、且つ綺麗なタンパク質分離が行えるプロトコールをお持ちの方、ご教授ください。

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