論文テーマの一貫性について
大学により学位授与の考え方は同じでないかもしれませんが、博士号については、『論文をこれだけ持ってるのだからもう学位を与えてもいい頃でしょう』みたいなことでなくて、ある一つのまとまった研究を完成させて、そこからたとえ小さくても何か新規な概念なり方法なりを導きだすことができたときに、それに対して与えられるもの、というスタンスは少なくとも学位について一定の質的なものは維持したいと考えている大学ならばあると思います。ゆえに個々の論文はその過程で生まれたものと見られますから、テーマの一貫性や個々の論文の関連性は重視されると思います。ゆえに教員公募などの際に提出する業績リストとは意味合いがちがうので、バラバラなテーマの論文の寄せ集めはどうかなとおもいます。もちろん大学によりいろんな考え方はあるので、そういう申請の仕方でも全然構わないというところもあるとはおもいますが。
学位申請論文の共著者について
論文博士の場合、共著者や指導的立場の研究者が(会社や公or私の研究所などの)学外の人間ということは普通に考えて別段おかしなことではありませんから、last やコレスポンデンスがその大学関係者がでなくても構わないように思います。もちろん共同研究ならばいろいろな面でかなりスムーズに事が運ぶメリットはあると思いますが。いづれにせよ申請先の大学に事前に確認して下さい。
ただ主査(and/or 申請に際してあなたと大学の間の窓口になってくれる先生)とは、少なくともあなた自身or共著者のうちのだれかor責任著者はお互いにどんなひとかあるていどよく知っている人であることは必要と思います。逆の立場から考えると分かってもらえると思いますが、全く見ず知らずの人が、論文目録をもってきて論文博士の申請したいと言われても、大学としても『これはどうしたらいいものかなあ?』と構えてしまうと思うのです。 |
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