他の方もすでに書かれているように、動物培養細胞に遺伝子を導入して強制発現させて細胞のライゼートを電気泳動しても、その蛋白質がCBBでわかるほど発現する事は一般的にはほとんどないと思います。大腸菌でリコンビナントを発現させたときとはかなり様子が違います。(タグ付き蛋白質ならば、アフィニティカラムで部分精製してようやくそれっぽいのがなんとか見えるかどうかという感じです。)
蛋白質のアプライ量を増やしてもそれに応じて他の蛋白質も増えるから、相対的な量比は変わらない訳で、分離や見かけが悪くなるだけでいい結果は期待出来ないと思います。よって、発現については、発現させた細胞、発現させてない細胞のライゼートそれぞれを電気泳動して、ウェスタンブロッティングで確認しています。ゆえに調べたい蛋白質の抗体または(タグ付きならば)タグに対する抗体が必要になります。
トランジエント発現だと、導入してからの時間も重要なので、予備実験として12, 24,36,48hくらいの各点でサンプリングして比べて、どの辺が一番よさそうかはじめにチェックした方がいいです。細胞の種類が変わるとうまく発現しない事もときどきあります。時間を有効に使うためにも、譲渡先のラボから具体的な実験に関する既知情報をよく聞いておくのが一番良いと思います。 |
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