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リン酸化タンパクと非リン酸化タンパクのかんけいについて トピック削除
No.1840-TOPIC - 2009/12/30 (水) 20:42:25 - まゆ
はじめまして、まゆと申します。
現在細胞内シグナルの研究をしているのですが、
少し解釈に困る結果が出ましたので、相談にのって
いただければ幸いです。
よろしくお願いします。

参考にしているいくつかの論文にもあった通り
培養細胞に、あるタンパクを加えることで、生存シグナル
と言われるAKTやERK1/2のリン酸化が添加後
30分で上昇してきました。
ならばBadのリン酸化も起きているだろうということで
みてみたところ、AKTからの経路と言われるSer136が
リン酸化されたBadはほとんど検出されず、一方ERK1/2
からの経路と言われるSer112がリン酸化されたBadは添加後
30分で検出され、60分、120分と、その発現量は増加していき
ました。
ならば、非リン酸化状態のBadはそれと逆の発現パターンを
とるだろうとやってみたのですが、なんとリン酸化Badと同様の
発現パターンをとりました。つまり、0、10、15分まで強く発現し、
30分以降でその発現がていかするという予想とは異なり、
15分まであまり発現せず、30分で大きく発現したという結果に
なったわけです。リン酸化Badのパターンと少し異なったのは、
30分で大きく発現したあとは、60、120分と発現が低下していったと
いうてんです。

リン酸化タンパクとその非リン酸化タンパクの発現の和は基本的に
一定になると考えていたので、この結果の捉え方に苦慮しております。
BadにはさらにSer154がリン酸化される経路もあり、まだ見てはいない
のですが、この発現がそのたし算の埋め合わせをしてくれているのか、
そもそもの考え方が間違っているのか、分かりません。

長くなってしまいましたが、考え方のアドバイス等
頂けれと思います。ぜひよろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.1840-4 - 2009/12/31 (木) 03:35:12 - おお


toyoさん, Bostonさんのコメントを考慮に入れたうえでよく考えてほしいのですが、まずたんぱく質の発現量そのものが変動する事はありうるので、
必ずしもトータルの量が変動しないとは限りませんね。
ポジティブ、ネガティブフィードバック、複数のシグナルの活性化
など複雑にシグナルのネットワークが組まれている可能性があります。たとえばその刺激でBadの転写活性が上昇する可能性はないでしょうか?
そう考えるなら、badのプロモーター、エンハンサーを調べた
文献がないか調査したくなりませんか?

簡単なサマリーを参照しましたがSer154がリン酸化される経路は
cAMP-PKaの経路のようですね(詳しいバックグランドはわかりません)。
トータルでタンパク発現が上がって、Ser112非燐酸化も燐酸かbadと並行
して増えているので、サバイバルに関係するシグナルであればSer112非燐酸化
の可也がSer154燐酸か型だとうという考えは、可能性としてあるともいます
ので実験を組み立ててみた方がいいかもしれませんね。

もう一つはその刺激は抗アポプトーティックに働くとお考えでしょうか?
それなら燐酸かによるbadの細胞し活性の抑制を考えられているかもしれませんが、非燐酸かbadの上昇が矛盾しているという所が気になっているように察しますが、、、、、

これについてはbadについて詳しくはありませんので、間違った方向かもしれませんが細胞内にbadがあっても何らかの活性化が起こらないと細胞は死なないわけですから、その刺激におけるbadの下流への影響を見てみるのも面白いかもしれません。
bcl-2との結合阻害とか14-3-3の発現、活性化制御とか、、、あるいは単純に
細胞内局在をみてみると何かきっかけがつかめるかもしれません。

上記の事を一度あたまの片隅において、少し再調査してみてはどうでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.1840-3 - 2009/12/30 (水) 23:44:05 - toyo
Badについて詳しくはないですが、ちょっと気になりましたのでレスします。

まゆさんがおっしゃっている「非リン酸化状態のBad」とは、
@Ser112,136,154のいずれもリン酸化されていないBad(non-phospho-Bad)
ASer112はリン酸化されていないが他の部位がリン酸化されているかはわからないBad(non-pSer112-Bad)
B特にリン酸化を考慮しない、Badの総量(total-Badとかpan-Bad)
のどれに相当するのでしょうか。

「この発現がそのたし算の埋め合わせをしてくれているのか」等の文面を見る
限り、@の意味で使われているように思えるのですが・・・
@であれば、Ser112,136,154と部位が離れているので、全てのSer残基が
非リン酸化状態であることをWestern等で同時に判定することはとても
難しいのではと思いますが、どのような実験を組んでいるのでしょうか。
Aであれば、pSer112-Bad + non-pSer112-Bad = total-Badとなるとは
思いますが、pSer154-Badを測っても足し算はできませんよね。
Bであれば、足し算そのものに意味がありません。

mRNAやそのタンパク質の総量は30分もあれば十分変動し得るので、
いずれにせよ、リン酸化に関係ない部位を認識する抗体を用いるなどして、
Badの総量が変化していないかどうかを見るのが先決ではないかと思います。

それから、ERK経路を阻害して影響を見る場合、可能ならばPD 98059よりも
特異性の高いPD 325901を使った方がよいのではと思います。

(無題) 削除/引用
No.1840-2 - 2009/12/30 (水) 22:30:22 - Boston
一度、RT-PCRにて転写レベルでの変化があるかどうか確認するのが良いかと思います。転写レベルでの変化であった場合、好みの問題ですが cyclophosphamide による翻訳阻害実験にすすむのも良いかも知れません。PD 98059の有無で、刺激30分後における非リン酸化タンパク質のレベルが変わるかどうかもコントロールとして必要です(60,120分で低下するとのことなので、ERK1/2阻害で非リン酸化は増えそうな気がしますが)。

リン酸化タンパクと非リン酸化タンパクのかんけいについて 削除/引用
No.1840-1 - 2009/12/30 (水) 20:42:25 - まゆ
はじめまして、まゆと申します。
現在細胞内シグナルの研究をしているのですが、
少し解釈に困る結果が出ましたので、相談にのって
いただければ幸いです。
よろしくお願いします。

参考にしているいくつかの論文にもあった通り
培養細胞に、あるタンパクを加えることで、生存シグナル
と言われるAKTやERK1/2のリン酸化が添加後
30分で上昇してきました。
ならばBadのリン酸化も起きているだろうということで
みてみたところ、AKTからの経路と言われるSer136が
リン酸化されたBadはほとんど検出されず、一方ERK1/2
からの経路と言われるSer112がリン酸化されたBadは添加後
30分で検出され、60分、120分と、その発現量は増加していき
ました。
ならば、非リン酸化状態のBadはそれと逆の発現パターンを
とるだろうとやってみたのですが、なんとリン酸化Badと同様の
発現パターンをとりました。つまり、0、10、15分まで強く発現し、
30分以降でその発現がていかするという予想とは異なり、
15分まであまり発現せず、30分で大きく発現したという結果に
なったわけです。リン酸化Badのパターンと少し異なったのは、
30分で大きく発現したあとは、60、120分と発現が低下していったと
いうてんです。

リン酸化タンパクとその非リン酸化タンパクの発現の和は基本的に
一定になると考えていたので、この結果の捉え方に苦慮しております。
BadにはさらにSer154がリン酸化される経路もあり、まだ見てはいない
のですが、この発現がそのたし算の埋め合わせをしてくれているのか、
そもそもの考え方が間違っているのか、分かりません。

長くなってしまいましたが、考え方のアドバイス等
頂けれと思います。ぜひよろしくお願いいたします。

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