自分の経験では、Negative selectionをDTAでやったりFRTはつけなかったので、少し状況は違うかもしれないうえ、あくまで標的とする遺伝子の構造、ベクターのコンストラクトなどにかなり依存するとは思うのですが、
targeting vectorを1 cutしたときに、ベクターが5'側にくるときと、3’側にくるときの両方をES細胞に導入したときの、相同組み換え効率がちがった経験がありました。といっても自分の場合はたかだか250クローンくらいとって、とれた3つの組み換え体が同じ制限酵素で1 cutしたもの由来だったということですが。さらに自分の場合、最初のクローニングをPCRで行ったため、片側の相同領域が1kb程度だったことも関係しているかもしれないです。
ベクター上で制限酵素サイトをつけられて、サザンブロットでちゃんと検定できるのならば、両方試してみる価値はありそうです。
また、相同組み換え領域がどちらも結構長めですが、targeting vectorの取り扱いは大丈夫ですか?ものにもよりますが、15kbp以上のプラスミドを扱うのは時にやりづらいこともあります。(ライゲーションがうまくいかないとか、トランスフォーメンション後に大腸菌がプラスミドをこわすとかでプラスミドがうまくとれないとか)。
ESの組み換え体をとる仕事はけっこう力仕事で結果がすべてのところがあります。
さらに、めでたく組み換え体の細胞がとれて、それがネズミになったとき、
遺伝子型の判定がクリアにできることはかなり重要です。
genotypingもネズミの数が増えるとけっこう力仕事なので。
がんばってください。 |
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