プラクティカルな話をすれば、切り出しのときのように、限られたサンプルを完全消化する場合は、計算上の酵素量の10〜20倍(たとえば1 ug DNAにたいして10 U/uLの酵素を1〜2 uLとか)、あるいはそれ以上、使って然るべきです。
・プラスミドには制限酵素が効きにくいし、純度が低ければより多くの酵素が必要になるので手製で精製したプラスミドだと理論上の必要最小限の酵素では完全消化しない場合も多い。酵素をケチって、少しでも切れ残りが出てしまうほうが、時間とコストの無駄につながる。
・希釈した酵素の安定性はまったく当てにならないので、希釈して残った酵素をとっておいても無駄になるだけ。原液で計り取れる分量で使った方が合理的。
これがたとえば、スクリーニングなどで多数のサンプル同時に切る場合なんかだと、それぞれのサンプルに酵素を1 uL、全部で100 uL使うなんてのはもったいないので、一サンプルあたり必要最小量になるような酵素を含むプレミックスを作ってから各サンプルに分注するということはありますけれど。 |
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