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リアルタイムPCRのプレート間のばらつき トピック削除
No.1705-TOPIC - 2009/12/07 (月) 01:50:01 - mini
いつもお世話になっております。

このたび、初めてリアルタイムPCRによる遺伝子発現の比較をすることになりました。こちらのフォーラムの過去トピを見ていろいろと勉強していたのですが、不明な点がありますのでご教授いただけないでしょうか?

リアルタイムPCRは感度が高いためピペッティングエラーなどにより測定値にばらつきが生じてしまうため、同一サンプルをDuplicateやTriplicateでPCRする必要があるということは理解できましたが、実際問題としてTriplicateで行ったときに測定値がそんなにもぶれてしまうものなのでしょうか?

もう一つは内在性コントロール(Reference)に関してですが、同一のcDNAをソースにしてPCRをしてもプレートごとに差が出ることがあるため、プレートごとに毎回比較したい遺伝子と内在性コントロールの両方をPCRし内在性コントロールで補正したほうがよいという話を聞きました。

たとえば、遺伝子A、B、Cを比較したいときは以下のようにしたほうが良いのでしょうか?
プレート1、遺伝子Aと内在性コントロール
プレート2、遺伝子Bと内在性コントロール
プレート3、遺伝子Cと内在性コントロール

以下のように、遺伝子Bと遺伝子Cはプレート1の内在性コントロールで補正では正確な値がでないのでしょうか?
プレート1、遺伝子Aと内在性コントロール
プレート2、遺伝子Bと遺伝子C

どうぞよろしくお願いいたします。
 
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8件 ( 1 〜 8 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 解決済み 削除/引用
No.1705-8 - 2009/12/08 (火) 10:21:30 - mini
とても参考になりました。
皆さん、ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.1705-7 - 2009/12/07 (月) 20:29:32 - \
私個人としては、Triplicatesが必須とは考えません。必要に応じてやるかもしれませんが、原則 duplicatesです。個人的には「ぶれない」といった場合、CT値としては1%以下を言ってます。さすがに、何百とすると、まれにduplicatesでCT値が1%以上ずれることがあり、この場合はそれだけやり直します。

>> miniさんのような実験なら、私は、comparative delta CT法を用います。プレート毎に、必ずこのcalibratorのwellsも入れるようにすれば「同じ遺伝子は同じプレート内で一度に比較したい」ということが「プレートごとに内部標準遺伝子を入れる必要」はなしに行えます。

>この場合、各プレートごとにCalibrator cDNAに対して内部標準遺伝子をPCRしておき、それぞれの実験で得られた値を用いて補正するという意味でしょうか?

いや、式的には以下の感じです。
僂t(target) = Ct(target) −Ct(calibrator) // ひとつのプレートで完結
僂t(control) = Ct(control)−Ct(calibrator) // ひとつのプレートで完結
∴刧僂t = 僂t(target)−僂t(control)
イメージとしては、calibratorはプレート間の補正として使われ、いわば裏方的な役です(なのでcDNAsのmixなどで十分)。

>刧僂t法ってどのくらいの精度なのか…という気もします。
確かに、どのプライマーセットにも使えるわけではありませんが、適応可の場合には、質問者のように、ワイルドとノックアウトマウスの差を見出したいといった用途には、シンプルかつパワフルな手法と考えます。

(無題) 削除/引用
No.1705-6 - 2009/12/07 (月) 19:29:34 - mom-a
私は複数の薬物の用量反応関係などを調べていたことがあり、3薬物×3用量×n=3だと、これだけで27wellになります。Triplicateどころか、duplicateにした時点で内部標準とターゲットの両方を1プレートに乗せるのは不可能です。

で、どうしていたかといいますと、遺伝子毎に別プレートとし、検量線を立てていました。(検量線は各プレート毎に必要だと思います。)

PCRのブレに関しては、皆さんがどの程度のブレを大きい、小さいと議論しているのか定かではないので何ともいえませんが、例えば僂tの値20でがtriplicateで最大と最小で0.2違うとします。1%程度の誤差のように見えますが、実数値に変換すると10%以上の差になるはずです。
また、別のトピックで話題になっていたように、内部標準で補正する場合、現実には内部標準の値も誤差を含んでいるという問題があります。
検量線を立てていると、(私はプラスミドを検量線に使っているせいかもしれませんが)R二乗を0.99以上にすることはたやすいですが、傾きは結構振れます。確かに、増幅効率に換算して80〜120%を超えて外れることはそうそうありませんが、80%と120%では途中で交差しますで、刧僂t法ってどのくらいの精度なのか…という気もします。

まとまりがなくなりましたが、一見揃っているようで案外ブレているのがreal timePCR、という気がしています。

ただし、動物の個体からサンプリングしている場合、triplicateのばらつきよりも圧倒的に個体差の方が大きい(個体間のデータの差にはwell間の誤差も含まれるので、こちらの方が小さくなることは理論的にはない)ので、ケース・バイ・ケースでduplicateにして動物の匹数を増やす、ということはありだと思います。

(無題) 削除/引用
No.1705-5 - 2009/12/07 (月) 18:17:50 - mini
ご返信ありがとうございます。

> 少なくとも、うちのラボでは、同一プレート上のtriplicatesで、ぶるれことはまずないです。

リアルタイムPCRの場合は必ずTriplicateでやるべきだと何度かここのフォーラムの過去ログでも書き込まれています。ちゃんとしたスキルがある人が行えば、Duplicateでも問題ないように思えるのですが、それでもTriplicateでやれという書き込みが多いのはなぜでしょうか?


> miniさんのような実験なら、私は、comparative delta CT法を用います。プレート毎に、必ずこのcalibratorのwellsも入れるようにすれば「同じ遺伝子は同じプレート内で一度に比較したい」ということが「プレートごとに内部標準遺伝子を入れる必要」はなしに行えます。

この場合、各プレートごとにCalibrator cDNAに対して内部標準遺伝子をPCRしておき、それぞれの実験で得られた値を用いて補正するという意味でしょうか?


> >比較する対象はcDNA1とcDNA2(各n=5)
> 実は、これがよく分からなかったりしますが、cDNA1でn=5というのは?感覚的には、n=5の場合、cDNA1〜cDNA5があるのかなと思ってしまいます。私の考えがおかしいのかもしれません。

ワイルドとノックアウトマウスから抽出したcDNAを用いるので、この場合のnは個体数です。ワイルドからとったcDNAをcDNA1、ノックアウトからとったcDNAをcDNA2という意味で書いていました。ワイルドとノックアウト(各5匹)からとったcDNA(合計10種類)を一度のプレートで比較したく思い質問を簡略化して書いていました。誤解させてしまっていたら申し訳ありません。

(無題) 削除/引用
No.1705-4 - 2009/12/07 (月) 17:54:26 - \
こんにちは。
replicateへの理解はそれで良いと思います。

>実際問題としてTriplicateで行ったときに測定値がそんなにもぶれてしまうものなのでしょうか?

これは、「(同一プレートで)ちゃんとすればぶれない」ということになると思います。ぶれる要因は色々ありますが、実験者の(デザインセンスも含めた)スキルの問題や、プライマーの質の問題だったり機器の問題だったり。少なくとも、うちのラボでは、同一プレート上のtriplicatesで、ぶるれことはまずないです。

miniさんのような実験なら、私は、comparative delta CT法を用います。見たいcDNAとは別に新たなcDNAを用意して、これをcalibratorとします。このcalibratorは、cDNA1とcDNA2とをミックスしたものとかでも良いでしょう。そして、プレート毎に、必ずこのcalibratorのwellsも入れるようにすれば「同じ遺伝子は同じプレート内で一度に比較したい」ということが「プレートごとに内部標準遺伝子を入れる必要」はなしに行えます。

>比較する対象はcDNA1とcDNA2(各n=5)
実は、これがよく分からなかったりしますが、cDNA1でn=5というのは?感覚的には、n=5の場合、cDNA1〜cDNA5があるのかなと思ってしまいます。私の考えがおかしいのかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.1705-3 - 2009/12/07 (月) 17:20:11 - mini
ご返信ありがとうございます。

> @なぜプレートを分けなければならないのですか?・・・比較したいcDNAが多くあるということでしょうか。

比較する対象はcDNA1とcDNA2(各n=5)で、比較したい遺伝子数は10種類あります。内部標準遺伝子を加えると12種類です。
それぞれのPCRをTriplicateで行うと、2x5x12x3=360になり一度に載りません。

一度にやるのはn=1とすれば2x1x12x3=72なので96wellに載るのですが、同じ遺伝子は同じプレート内で一度に比較したいと考えています。その場合、プレートごとに内部標準遺伝子を入れる必要があるのかを知りたいです。


> Aトピ主さんはtechnical replicateと biological replicateをしっかりと区別されて質問されているでしょうか。

Technical replicateは実験的誤差を補正するために行うもののことですよね。この場合、同一のcDNAからtriplicateでPCRすることをさすと思います。

Biological replicateは個体差等に起因する誤差を補正するもののことですよね。この場合、異なるサンプルから調整したcDNAを用いて実験する(n=5)のことをさすと思います。合っていますか?

お聞きしたいのは、Technical replicateのことです、つまり、マスターミックスやRox等で補正をした上で同一のcDNAからリアルタイムPCRをした場合でも、triplicateでした結果がずれるものなのか?ということです。

質問がわかりにくいようでしたら申し訳ありません。

(無題) 削除/引用
No.1705-2 - 2009/12/07 (月) 16:29:38 - Pumpkin
レスつきませんが、ちょっと質問させていただくと、

@なぜプレートを分けなければならないのですか?遺伝子A,B,Cと内部標準遺伝子について同一プレート中で見られるようにすべきかと思います。お示しの実験系を掛け算していっても96wellを超えないように思えますが、比較したいcDNAが多くあるということでしょうか。例えば遺伝子A,B,Cと内部標準遺伝子D,E, 比較するcDNAが1,2でtripricateとったとして5×2×3=30ですよね。スタンダードカーブについては、この実験の前に引いていると仮定しています。

と、その前に遺伝子A,B,Cの発現量を異なるcDNA種間で比較したいということでなく、あるcDNAの中の遺伝子A,B,Cの量を比較したいということですか?

Aトピ主さんはtechnical replicateと biological replicateをしっかりと区別されて質問されているでしょうか。

B測定値がぶれないようにするためにできるものはすべてマスターミックスを調製するとかROX Dyeなどを用いたwell間補正をかせるとか、そういうことはキチンとされていますか。

いかがでしょうか。

リアルタイムPCRのプレート間のばらつき 削除/引用
No.1705-1 - 2009/12/07 (月) 01:50:01 - mini
いつもお世話になっております。

このたび、初めてリアルタイムPCRによる遺伝子発現の比較をすることになりました。こちらのフォーラムの過去トピを見ていろいろと勉強していたのですが、不明な点がありますのでご教授いただけないでしょうか?

リアルタイムPCRは感度が高いためピペッティングエラーなどにより測定値にばらつきが生じてしまうため、同一サンプルをDuplicateやTriplicateでPCRする必要があるということは理解できましたが、実際問題としてTriplicateで行ったときに測定値がそんなにもぶれてしまうものなのでしょうか?

もう一つは内在性コントロール(Reference)に関してですが、同一のcDNAをソースにしてPCRをしてもプレートごとに差が出ることがあるため、プレートごとに毎回比較したい遺伝子と内在性コントロールの両方をPCRし内在性コントロールで補正したほうがよいという話を聞きました。

たとえば、遺伝子A、B、Cを比較したいときは以下のようにしたほうが良いのでしょうか?
プレート1、遺伝子Aと内在性コントロール
プレート2、遺伝子Bと内在性コントロール
プレート3、遺伝子Cと内在性コントロール

以下のように、遺伝子Bと遺伝子Cはプレート1の内在性コントロールで補正では正確な値がでないのでしょうか?
プレート1、遺伝子Aと内在性コントロール
プレート2、遺伝子Bと遺伝子C

どうぞよろしくお願いいたします。

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