私の経験ではウサギIgGはケラチン5とFCを介して結合し、上皮だけが非特異的に染色されます。ただしマウス抗体とヒト組織の組み合わせではこのような現象は経験したことはありません。
お話では組織全体が一様に染まるとの事。一番考えやすいのは皆さんがおっしゃっているように、抗体の力価が低いため、DAB反応時間を延ばしてしまい、結果として”ベタ染まり”になっているのではないかということです。まずはその抗体が染色できる実績のある抗体かどうかということを確認すべきでしょうね。
また目的の組織で間違いなくそのタンパクが発現しているということ、組織の質は大丈夫かということ。固定は問題ないか、などについても再度検討されたらいかがでしょうか?
たとえば凍結組織などで切り置きする人がいますが、切ってしまうと抗原性の持ちは相当に悪くなります。またたまーにタンパクによっては固定でだめになることがありますね。あとは界面活性剤でむしろ染色しなくなるタンパクとか、細胞質タンパクならアルデヒド系の架橋系の固定でないと染色中に流れ去ってしまうことも多いです。 |
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