Bio Technical フォーラム

  • バイオ関連の実験をする上での、試薬、機器、プロトコールなどの情報交換の場です。
  • 質問に対して解答できる方は是非、書き込んで下さい。
  • このフォーラムにふさわしくないと管理人が判断した投稿は予告なく削除します。

トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

最新のフォーラム | このフォーラム | ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

siRNA配列の違いによるオフターゲット トピック削除
No.1662-TOPIC - 2009/12/01 (火) 20:41:52 - ANRIS
siRNAによるノックダウンに関して質問があります。
あるタンパク質を標的にしたsiRNAを購入し、HEK293細胞にsiRNAを導入しました。
導入方法は、InvitrogenのLipofectamine2000を用いたリバーストランスフェクション法です。
ウェスタンブロットによる目的タンパク質のノックダウン確認では、おおよそ70〜90%程度ノックダウンされていました。
コントロールとして導入したスクランブルsiRNAのサンプルでは、目的のタンパク質に問題はなく、siRNA導入時のGAPDHの発現も問題ありませんでした。
HEK293に4種類のsiRNAを導入(5nM濃度)して、ルシフェラーゼレポーターアッセイにてある転写因子の活性変化をモニターしました。
細胞は、いくつかの物質で刺激して転写因子を活性化させているのですが、siRNAの種類によって効き方が異なります。
例えば、あるひとつのタンパク質を目的とした4種類のsiRNAをA,B,C,Dとした場合、刺激物XではA,B,Cが転写因子の活性を抑制し、刺激物YではB,C,Dが活性を上昇させ、刺激物ZではA,C,Dが抑制するといった具合にまちまちになります。
ここでは、Dのみが共通して効いていると思われます。
論文などに投稿する場合は1種類だけでは足りないと思うのですが、このような時はみなさんはどう判断してどう対処されているのでしょうか?
細胞内部でどういう反応が起きているかわかりませんが、siRNAのオフターゲットの結果と判断してsiRNAの配列をまた違うもので試す必要しかないでしょうか?
もし、このあたりの問題について何か示唆する例やアドバイスがありましたらご教授いただけますでしょうか?
よろしくお願いいたします。
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



6件 ( 1 〜 6 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.1662-6 - 2009/12/03 (木) 12:36:07 - ANRIS
確かに、信じられるsiRNAを1つでも確定することが先決でしょうか。
1つ決まれば、他の実験との整合性からものを言えそうか気がします。

詮索なんてとんでもないです。
具体的なところまで相談していただきありがとうございました。
ちなみに見ている転写因子はNF-kBです。

今回相談していただいたことを参考に実験を見直そうと思います。
おおさん、ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.1662-5 - 2009/12/03 (木) 04:50:41 - おお
>[Re:4] ANRISさんは書きました :

>
> siRNAをA,B,C,Dとし、刺激物を順にX,Y,Zとすると、YとZは同一シグナル上にあるので同じ傾向が出てほしいのですが、4種類中2種類でしか共通していません。

オフターゲットの影響が同じ様に出るだろうと考える時点で
投稿するのに難があると思えませんか?

極端なはなし、オフターゲットの影響がサイトカインの下流、
発現したタンパクの上流の間で起こるなら違う挙動というのも
ありうるかもしれません。

とにかくは、まず信じれるsiRNAを少なくても一つ割り出して
からではないでしょうか。


> とても初歩的な質問で恥ずかしいのですが、このような確認実験のフィギュアは論文だとサプリメントに載せるのでしょうか?

siRNAの図と同じところに合わせてのせると
わかり易いと思いますが、スペースがないなら
サプリメントでもいいかとおもいます.

> 刺激物Xでは、10倍弱、YとZでは20倍弱程度活性化が上昇します。
> siRNAのベースラインは一つだけ(刺激物YとZで共通しているsiRNA CとDのうちCの方)で3〜4倍程度上がっています。
> これも少し気になっていました。

値によりますけど、まあそう言うことなら、刺激がないときは
その転写因子は関与していないという考え方もできますけどね。

> “ファミリーに対する特異性”はどのようなことを調べるのでしょうか?
> そのあたりのことは不勉強でしてまったく調べていませんでした。
> 特にこの辺のところを調べた方がよいというところがあれば教えていただけますでしょうか。

siRNAが効果を示しそうな配列がファミリーの遺伝子にあるかどうかです。
お示しの実験とかだとその転写因子はp53とかNFkBあたりかなぁ、、、
でもそこまではっきり分かっている遺伝子では実験しないか、、、
ま、詮索はしても迷惑かと思いますしお答えになる必要はないですけど。

p53であれば、p63とかp72とか(数字が微妙に違うかもしれません)ファミリーがありますね。

(無題) 削除/引用
No.1662-4 - 2009/12/02 (水) 12:41:55 - ANRIS
くみあわせさん、おおさん
書き込み、アドバイスして下さりありがとうございます。

3種類の刺激物に関して曖昧な記述をしていました。
わかりずらくてすみません。

一つはDNA損傷シグナルを伝える物質(見た目で明らかなアポトーシスを誘導するほどではありません)で、
二つ目はあるサイトカイン、
三つ目は二つ目の刺激で伝わるシグナル上のタンパク質を発現プラスミドにて強制発現させたものです。
3つとも、当該の転写因子を活性化させることは既知のものです。

siRNAをA,B,C,Dとし、刺激物を順にX,Y,Zとすると、YとZは同一シグナル上にあるので同じ傾向が出てほしいのですが、4種類中2種類でしか共通していません。
くみあわせさんがおっしゃるように、YおよびZのシグナル経路だけで議論してもいいかもしれませんが2種類のsiRNAで足りますでしょうか?

それか、おおさんのご指摘したように、siRNAターゲットのタンパク質のタグ付き発現プラスミドは作ってあるので、それで各々のsiRNAにリカバリーがかかるか見るのもよさそうですね。
とても初歩的な質問で恥ずかしいのですが、このような確認実験のフィギュアは論文だとサプリメントに載せるのでしょうか?
もしくは、data not shownという感じなのでしょうか?

それと、刺激を加える前のベースラインのことですが...
グラフは、スクランブルsiRNAのコントロール値を1としたとき、他の値をFoldで表現しています。

刺激物Xでは、10倍弱、YとZでは20倍弱程度活性化が上昇します。
siRNAのベースラインは一つだけ(刺激物YとZで共通しているsiRNA CとDのうちCの方)で3〜4倍程度上がっています。
これも少し気になっていました。
“ファミリーに対する特異性”はどのようなことを調べるのでしょうか?
そのあたりのことは不勉強でしてまったく調べていませんでした。
特にこの辺のところを調べた方がよいというところがあれば教えていただけますでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.1662-3 - 2009/12/02 (水) 05:27:02 - おお
いずれにせよ必要になる実験と思いますが、
ノックダウンの裏を取る実験とかで総合的にみて
行けばいいのかなあと思いましたけど、、

siRNAではっきりときりをつけタイなら
確かにANRISさんの主張は分かりますけど、実際そうでもない
論文もありますから。

siRNAのターゲット部位の配列を変更するとか
異種でその部位がDNAレベルであまり保存されていない
ものを使って過剰発現でリカバリーがかかるとか、、、
そういう実験ではオフターゲットの可能性を否定できますから
それを見てからでも良いのかなあと。
それを見たうえでD以外はオフターゲットの可能性が
あればDだけで、あとは結果に四つやってDだけが
オフターゲットの可能性を否定できたとか書いておけば
いいかもしれません。

あとは刺激を加えるとありますが、刺激を加える前の
ベースラインはsiRNAで動いていますでしょうか?
それとも低すぎてあまり物がいえないのかなぁ。
ファミリーとかに対する特異性は多分大丈夫かと
思いますが、もし調べたりしてなかったら一度
見といた方がいいかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.1662-2 - 2009/12/01 (火) 22:32:47 - くみあわせ
3つ「主要な刺激物」があるというのは、一般には珍しいですね。

ずるいですが、XとYだけしか示さないとうのはだめですか?また、すべてのXYZにおいて、(共通しないけど)2個ずつ試したから勘弁してよ?というのはだめですか?

だらしないレスポンスですみませんが、A,B,C,Dにさらに加えるのは実際的にいやですよね。

siRNA配列の違いによるオフターゲット 削除/引用
No.1662-1 - 2009/12/01 (火) 20:41:52 - ANRIS
siRNAによるノックダウンに関して質問があります。
あるタンパク質を標的にしたsiRNAを購入し、HEK293細胞にsiRNAを導入しました。
導入方法は、InvitrogenのLipofectamine2000を用いたリバーストランスフェクション法です。
ウェスタンブロットによる目的タンパク質のノックダウン確認では、おおよそ70〜90%程度ノックダウンされていました。
コントロールとして導入したスクランブルsiRNAのサンプルでは、目的のタンパク質に問題はなく、siRNA導入時のGAPDHの発現も問題ありませんでした。
HEK293に4種類のsiRNAを導入(5nM濃度)して、ルシフェラーゼレポーターアッセイにてある転写因子の活性変化をモニターしました。
細胞は、いくつかの物質で刺激して転写因子を活性化させているのですが、siRNAの種類によって効き方が異なります。
例えば、あるひとつのタンパク質を目的とした4種類のsiRNAをA,B,C,Dとした場合、刺激物XではA,B,Cが転写因子の活性を抑制し、刺激物YではB,C,Dが活性を上昇させ、刺激物ZではA,C,Dが抑制するといった具合にまちまちになります。
ここでは、Dのみが共通して効いていると思われます。
論文などに投稿する場合は1種類だけでは足りないと思うのですが、このような時はみなさんはどう判断してどう対処されているのでしょうか?
細胞内部でどういう反応が起きているかわかりませんが、siRNAのオフターゲットの結果と判断してsiRNAの配列をまた違うもので試す必要しかないでしょうか?
もし、このあたりの問題について何か示唆する例やアドバイスがありましたらご教授いただけますでしょうか?
よろしくお願いいたします。

6件 ( 1 〜 6 )  前 | 次  1/ 1. /1


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を