常温固定が良い、という人もいます。固定速度が速くなるので良い、というわけですね。潅流固定で一番重要なのは開胸から固定開始までの時間と、液の流速です。液の流速を少しずつ変えて数匹固定をしたところ、in situ hybridizationのシグナルの強さと流速がきれいにそろう、という結果を得たことがあります。
では低温固定が悪い、といわれている例ですが、神経軸索の微小管は低温で脱重合するので常温固定が良い、といわれていますね。低温で固定する人もいますが。上述したことに気をつければ常温固定でも電顕レベルできれいな像を得ることができます。
抗原性ですが、私がよくつかう20種類程度の抗体では温度が問題になったことはありません。が、癖のある抗体だと問題があるのかもしれません。 |
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