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リポソームの粒度分布 トピック削除
No.1623-TOPIC - 2009/11/25 (水) 17:37:05 - リポソーム
リポソームを作製し、粒度分布を測定しています
毎回、平均粒子径が大きくことなり、経時変化も大きいです
また、ゼータ電位を測定していると沈殿のようなものが観測されます

こういう経験をお持ちのかたアドバイスをください
 
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(無題) 削除/引用
No.1623-10 - 2009/11/27 (金) 20:42:13 - すぶりをするそぶり
私も試行錯誤しながらLiposomeを扱ってますが、
人に教えようとするのが、自分の勉強にもなるかな〜と思って書かせてもらってます。
私が最初に参考にした書籍は、「リポソーム応用の新展開」(NTS出版)です。
価格が5万円ですので、気軽に購入とはいかないはずですが
図書館などで借りることができるなら、目を通してみることをお勧めします。


>リポソームの中に入れる物質は 

本当にLipsomeの中に物質を封入しようと思うと、これは難易度の高い技術です。
医薬品として使えるレベルなら、特許をとってベンチャー企業を設立できます。
核酸の内部封入に関しては、Tekmiraが現在のトップランナーでしょうか。
http://www.tekmirapharm.com/Technology/Nucleic_Acid_Delivery.asp

正電荷を持つLiposomeに、核酸などの負電荷をもつ物質を封入しようとした場合、
核酸の負電荷で「正電荷によるLiposome同士の反発」が崩されて
あっけなく沈殿をつくる方が、むしろ普通だと思います。
今回の質問もこのケースでしょうか。

空のLiposomeを調製しておいて、これを核酸と混ぜ合わせ
(Liposome内部への封入というわけではないでしょうが)複合体を形成し、
培養細胞への導入に使うのであれば、難易度は下がります。
沈殿になっていても、そこそこ使える。
各社からキット化されて商品になっている技術ですし、私も自作できます。

これ以上のレベルを望むのであれば…
論文はたくさん出てますので、それを参考にがんばってください
としか言えません…


>リポソームの形態観察

今は電顕もずいぶんと使いやすいものがあるようですが
観察サンプルの固定などは、経験と勘が必要な職人芸と聞いております。
困難に立ち向かう気概をもたねば、なにごともうまくいきませんよー

私は自分では電顕はやっておりません。
粒径とゼータ電位の測定は、意外に多くの考察材料を与えてくれる形態観察だと思ってます。

(無題) 削除/引用
No.1623-8 - 2009/11/27 (金) 08:50:50 - すぶりをするそぶり
>この点ですがどうしてソニケーションやフィルターに通すと正電荷の脂質が均等に
>リポソーム表面に存在し、静電反発が効率よくおこり、粒径は安定すると考えてよろしいでしょうか

あー、これは私の理解が間違えてたようです。
下記のように考えないとダメでしょうね、失礼しました。

1.Liposomeを水和しただけでは、DLPCやDOPEが膜融合する性質が比較的強いため
  結果としてLiposomeは大型で沈殿しがち。

2.ここにsonicationなり、extrusionなりを行なうことで、
  Liposomeは断片化し、小粒径のLiposomeが形成。

3.ただし、このままではDLPCやDOPEの性質上
  小粒径のLiposomeも自己融合を起こし、再び沈殿を起こしかねない。

4.Liposomeの自己融合を防ぐには、
  電荷による反発かPEG修飾などによる親水化などの、なんらかの「力」が必要。
  TMAG/DLPC/DOPEの組成では、TMAGの正電荷しか該当する「力」が無い。

人と話してみないと、自分の間違いには気付かないものですねぇ…
ちなみに、上記の話は脂質だけの空Liposomeを想定しています。
ですが、話を聞くとLiposomeに核酸?を封入したいとのことでしょうか?
これだと難易度は跳ね上がりますし、上記の話と違いもでてきます。

これ以上は、また後で書きます。

(無題) 削除/引用
No.1623-4 - 2009/11/26 (木) 21:42:12 - すぶりをするそぶり
TMAG/DLPC/DOPE組成ということは、遺伝子導入用のCationicLiposomeの調製でしょうか。

>また、中には膜流動性が大きくて経時的にサイズの変わるリポソームもあろうかと思いますが、
>リポソームってそんなに経時的にサイズが変わるものでしょうか?
>もし、そうなら製剤に使えるものでしょうか

製剤として使えるようなLiposomeには、粒子径などが変化しない安定性は必要です。
その安定性を実現する為に、電荷による反発やPEG修飾が行なわれています。
今回の組成では正電荷を持つTMAGを、Liposomeに「均一」に分布させて
Liposomeに正電荷を持たせ、
正電荷をもつLiposomeが互いに反発する状態をつくることが
調製の前提となっていると思います。

さて、バンガム法でLiposomeを調製しているとのことですが
脂質フィルムを上手につくれて、水和して、Liposomeを調製しても
粒径が不均一で沈殿したりすることは、私にも経験があります。
これは、水和しただけではLiposomeの脂質成分の混ざり方が「不均一」であり
電荷反発が不充分なため、流動性の高いDLPCやDOPEの効果で
Liposomeが自己融合するため、というのが私の理解です。

水和後のLiposomeに、Sonicationか Extrusionを行なうことによって
脂質成分の均一な分布が実現でき、粒径が安定したLiposomeの完成となります。
私の場合は Extrusionで調製していますが、必要な機器が高価です…
Sonicationが手軽でしょうか。

>ゼータ電位を測定している際に電圧により凝集するということはありますでしょうか?

この話に該当するかどうかは微妙ですが、高塩濃度のBufferで測定したときに
沈殿が生じたことはあります。

付け加えて話しますと、凝集したできそこないのCationicLiposomeでも
ゼータ電位のピークはシャープなものが検出されます。
上記の私の理解と矛盾した話に思えますが
ゼータ電位の測定原理と、凝集した沈殿表面のCationicLipidの存在を考えると
説明がつくかな、と。
説明しようとすると話がくどくなるので、ここでやめます。

解決策としては、Sonicationがお勧めということで。

(無題) 削除/引用
No.1623-2 - 2009/11/26 (木) 11:34:10 - すぶりをするそぶり
>毎回、平均粒子径が大きくことなり、経時変化も大きいです
>また、ゼータ電位を測定していると沈殿のようなものが観測されます

単純にリポソーム調製に失敗して、
脂質が凝集して沈殿をおこしているのでは?

脂質組成と、リポソームの調製方法を書いてもらえれば
詳しいアドバイスも言えるかもしれません。

リポソームの粒度分布 削除/引用
No.1623-1 - 2009/11/25 (水) 17:37:05 - リポソーム
リポソームを作製し、粒度分布を測定しています
毎回、平均粒子径が大きくことなり、経時変化も大きいです
また、ゼータ電位を測定していると沈殿のようなものが観測されます

こういう経験をお持ちのかたアドバイスをください

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