Bio Technical フォーラム

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植物 トピック削除
No.1618-TOPIC - 2009/11/25 (水) 01:00:16 - HO
かなりバイオに関して素人の人間なのですが、疑問があるので質問さしていただきます。

植物へパーティクルガンを用いてプラスミドを打ち込む実験において、GUS遺伝子を組み込んだプラスミドを用いることで一過的発現を観察する実験がいくつか行われていますが、そういった実験は一体何の目的で行われているのですか?
ゲノムDNAに入らなければ形質転換体の作出は出来ないと思うので、意味があるのか疑問に思っています。
 
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(無題) 削除/引用
No.1618-14 - 2009/11/26 (木) 20:26:05 - HO
多くの回答、ありがとうございます m(__)m

皆さんのおかげで多くのことがわかりました。

また、知らない用語を調べたりする上で勉強になりました。

今後は、もっと勉強して皆さんの様なレベルの高い質問などができるよう頑張っていこうと思います。

本当に、ありがとうございました

(無題) 削除/引用
No.1618-13 - 2009/11/26 (木) 12:50:14 - ザンギ
すでに述べられてますが、生物に遺伝子を導入するにはいくつかの要素技術が必要です。

1)遺伝子をコードするDNA断片を生物の細胞内に入れる技術。
パーティクルガンやアグロを使う方法がそれです。

2)遺伝子を細胞内で発現させる技術。
プロモーターの塩基配列は生物によって違いますし、同じ生物でも細胞によって発現レベルが変わります。
この技術を検証するためにはよく一過的発現の解析が行われます。

3)導入した遺伝子を細胞に保持させる技術。
異物を排除する機能もあるので、細胞内で安定化させるには工夫が必要です。
生物種によってはプラスミドとして保持することもありますが、植物では?
ゲノムにインテグレートさせるのが近道です。パーティクルガンで導入した遺伝子が発現したからといって、ゲノムにインテグレートされたことにはなりません。
通常抗生物質耐性遺伝子を導入して発現させることで、導入遺伝子を安定して保持する細胞を選抜します。

4)個体として再生・成長させる技術。
通常遺伝子導入は細胞レベルで行われますので、1つの細胞から個体を再生させなければ、遺伝子導入植物とはなりません。
アグロの系がよく用いられるのは、いったんカルスという細胞のかたまりを形成するので、そこからホルモン誘導で個体再生させることが比較的容易だからという理由もあります。

引用されてるaffrcドメインの文章は、樹木の遺伝子導入においてこれらのうちのいくつかの技術を開発できたと成果を謳っているわけです。
段落の途切れに注意して読む必要があるかと思います。

ちなみに医療分野で最近騒がれているiPS細胞は、何十年か前には不可能と考えられていた哺乳類で体細胞からの個体再生が可能であることを証明できたという意味もあります。

(無題) 削除/引用
No.1618-12 - 2009/11/26 (木) 04:29:02 - とおりがかり
パーティクルガンで形質転換体を取ろうと思ったら、いくつかのステップが必要です。
例えば、そもそもそのDNAが細胞内でワークするか、パーティクルガンによってDNAを植物細胞内に導入できるか、細胞内に入ったDNAが安定に存在し続ける、すなわちうまくゲノムにインテグレートされるか。
なのでGUSなどの一過性実験は、そもそもそれがうまくいかないと、それ以降は(形質転換体を得る目的には)あまり意味がない、程度のものかと思います。

(無題) 削除/引用
No.1618-11 - 2009/11/26 (木) 04:10:14 - おお
>  また,キリを用いたパーティクルガン法による遺伝子導入実験では,遺伝子導入処理したキリの組織片は高い発光強度を示し,一過性のルシフェラーゼ遺伝子の発現が認められた。
>  以上のように,広葉樹のポプラ,シラカンバ,キリにおいて効率の良い形質転換系を確立した。これらの形質転換系は,経済的に有用な遺伝子,形態形成を制御する遺伝子や病虫害にかかわる遺伝子を発現させる形質転換体の作出を可能とした。

ここの理論構成が分からないということですよね。

パーティクルがんで一過性に導入したプラスミド
から合成されたタンパクの強い活性がみられた。

パーティクルがんで高い遺伝子導入効率がえられる
(プラスミドが入る細胞の割合や、入ったプラスミドの
量など)。

遺伝子導入効率が高いので、効率のよい安定形質転換株
作製が期待できる。

こんな感じではないでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.1618-10 - 2009/11/26 (木) 03:21:53 - おお
>自分は一過性の発現を見ることで形質転換体の作出が可能であるといって良う事ができないかを知りたいです。

出来ないです。

ゲノムに取り込まれて(安定に細胞が分裂を繰り返してもプラスミド
の配列が細胞内にとりこまれて維持されて)いる、さらにその細胞が
思う時に必要な量発現しているものを、選択しなければ安定導入
かぶは取れないと思ってます。

一過性では、そのプラスミドがファンクショナルであることの
確認は出来ると思います。

すなわち 削除/引用
No.1618-9 - 2009/11/25 (水) 22:01:38 - himawari
ゲノムに直接入るので形質転換体の作出は可能ですね。

(無題) 削除/引用
No.1618-8 - 2009/11/25 (水) 21:59:10 - himawari
したがって、長期間培養しても遺伝子が抜け落ちることはほとんどないと思いますよ。

(無題) 削除/引用
No.1618-7 - 2009/11/25 (水) 21:57:50 - himawari
パーティクルガンのミソはゲノムにランダムに遺伝子を導入することだと思いますが。

(無題) 削除/引用
No.1618-6 - 2009/11/25 (水) 19:40:35 - HO
多くの回答ありがとうございます。

ソースとして、適当なものが見つけられなかったので、自分の考えで更に質問さしていただきます。

自分の言葉が足りなかったと思うので、質問をはっきりさせておくと
植物にGUS遺伝子を含むプラスミドを導入し、GUSの発現によりプラスミドの導入および発現を見る実験に関して質問します。

つまり、ザンギさんのお答えから自分なりに解釈すると、導入したい植物でプラスミドのプロモーターが働くのかを確認する といったことのために実験をしているということで良いですか?


自分は、パーティクルガンを用いて、低い確率ですが形質転換体の作出(プラスミドDNAが植物のゲノムDNAに入る)が起こると本で読み、そのためパーティクルガンで形質転換体の作出が可能であると考えました。しかし、そのためには実験後に形質転換体となっているものといないもの、つまりプラスミドが入っただけのものとプラスミドがゲノムDNAに入ったものとを区別する必要があります。なので、プラスミドが入っただけのものは長期間培養することで、プラスミドDNAおよびプラスミドから翻訳されたタンパク質は植物中では分解される(これも本で読みました)とし、それを利用して区別できるのだと考えました。

その為、長期間培養後に発現を見ることで、形質転換体の作出の有無が確認できると思っていたのですが、なぜかGUSの発現解析実験を調べると一過性の発現を調べている方が多数いると思います。例えば、http://www.ffpri.affrc.go.jp/shoho/n143-20/143-6.htm
を勝手に引用さしてもらうと、この場合ルシフェラーゼ遺伝子ですが
「キリを用いたパーティクルガン法による遺伝子導入実験では,遺伝子導入処理したキリの組織片は高い発光強度を示し,一過性のルシフェラーゼ遺伝子の発現が認められた。」
と書かれていて、それで形質転換系が確立したとの事ですが
本当にそうなのでしょうか、

それとも、これが珍しい例で多くの方はプロモーター活性を調べているという解釈でいいのでしょうか?
もちろんアグロバクテリウム法でしたら発現を調べるだけで良いと思いますがパーティクルガンの場合は違うと思うのです・・・

結局、かなり話がぐちゃぐちゃになってしまいましたが

自分は一過性の発現を見ることで形質転換体の作出が可能であるといって良う事ができないかを知りたいです。

長文になってしまい、すいませんm(__)m

(無題) 削除/引用
No.1618-4 - 2009/11/25 (水) 14:41:48 - 植物屋
ザンギさん、おおさんに追加すると、

タンパク質の局在を調べたいときや、タンパク質間の相互作用が見たいときによくやりますね。GUSではなくGFPとかのが多いですけど。
例えば、そのタンパクは核にあるのか?細胞質にあるのか?を確かめたり、とある条件(刺激)で移動するのか?とかです。

(無題) 削除/引用
No.1618-3 - 2009/11/25 (水) 11:15:53 - ザンギ
GUS遺伝子は通常レポーターとして使われるツールです。
ツールとしての使用の目的は、遺伝子の発現を制御する領域の配列の解析実験に使います。

この手の解析実験は何種類もの異なる発現制御領域の配列を扱うので、手間と時間を要する組み換え植物を使うのではなくて、簡便な一過的発現の実験系で調べます。

(無題) 削除/引用
No.1618-2 - 2009/11/25 (水) 02:00:59 - おお
個々の実験によって目的が違ってきますので、
実際に発表されているものであればソースを
示してはどうでしょうか。

一過性の発現の場合そのタンパクの発現によって
起こる現象を突き止めたり検証するのに使われる場合が
多いです。

あるいは一過性でも、細胞が変化してしまい、その形質
が固定される場合もあるかもしれません。

植物 削除/引用
No.1618-1 - 2009/11/25 (水) 01:00:16 - HO
かなりバイオに関して素人の人間なのですが、疑問があるので質問さしていただきます。

植物へパーティクルガンを用いてプラスミドを打ち込む実験において、GUS遺伝子を組み込んだプラスミドを用いることで一過的発現を観察する実験がいくつか行われていますが、そういった実験は一体何の目的で行われているのですか?
ゲノムDNAに入らなければ形質転換体の作出は出来ないと思うので、意味があるのか疑問に思っています。

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