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No.160-13 - 2009/03/11 (水) 14:26:39 - 中年
1時間は言い過ぎだったかな、と思っていたところに、免沈屋さんからの迷いの晴れるようなコメントを読みました。話題は塩濃度にシフトしつつあるようですが、「免沈に時間がかかるというのは、サンプルの側の何らかの要因が原因で、抗原抗体反応の本質とは別問題ではないでしょうか。」という点については皆さんどうお考えですか。

話はちょっと違いますが、5℃に至適活性を持つPreScission ProteaseでGST融合タンパク質を切断したときには、免沈で加える抗体量程度の酵素を加えると1時間程度でも8割方の基質が消化されました。タンパク質分子同士の衝突という意味ではその程度の時間で十分な衝突が起こっているし、抗原・抗体反応のように強い結合ならば衝突すればそれでほとんどは結合する(解離はずっとまれ)だとするなら、状況はプロテアーゼが基質を切るのと同様かと思うのですが。

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No.160-12 - 2009/03/11 (水) 12:31:46 - 0022
りょうさんのWBの例は確かに仰る通りですね。ONにする事で劇的に改善する事があります。ただ調子に乗り過ぎて2ON、3ONして痛い目を見た事もありますが。。

免沈に関してはあくまで私の実験条件、経験上ですが、免沈ONで改善した事も逆に悪くなった事も有ります。ただこれは免沈さんの仰る通り、「最適な」条件下ならばどの抗体、抗原の組み合わせでも<1hで十分なのかも知れません。しかし現実問題「最適な」ってのが問題で、抗原量、抗体量、抗体の特異性、Buffer条件、、、色々難しいですね。

免沈屋さんではありませんが、私も標的とするタンパク質を免沈した際、50mM、100mM、150mM、300mMのNaclで検討した事があります。その場合も50mMでの免沈が最もS/N比が高く、100mM、150mMでは落とせてはいるものの、バックが比較的高い、300mMではバックは低いが若干(50mMに比べると)落ちてくる目的タンパク質が少ない、という結果でした。普遍的かどうかはわかりませんが、一例として。

ただこれがタンパク質AをA抗体で免沈、さらにAの結合タンパク質Bを検出、ということになるとまた話が変わってくるかと思います。A-Bの結合の強さというか結合様式が関わってくるでしょうから。しかし少なくとも他の方が仰っているように300-450mM程度のNaClでは抗原抗体反応そのものはそれ程影響受けないでしょう。

一般に150mM程度の塩が好まれる理由は細胞内の塩濃度を真似ての事ではないでしょうか?

ただ私も「りょう」さん同様に質問が、というか疑問が。
>>免沈屋さん
流石に一分というのは驚きました。なにかTipsのようなものでも有るのでしょうか?可能であれば詳細なプロトコールを教えて頂けないでしょうか?。

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No.160-11 - 2009/03/11 (水) 11:40:45 - IP
あくまで一般論ですが抗原と抗体の結合はわりと強固なものが多いので、0.5Mとかそのくらいならあまり影響ないと思います。実際、抗原カラムでの精製のときにかなり厳しい条件でも抗体が溶出されにくいケースや、WBのストリッピングしたときに、完全に外れないでまだ残ってる抗体を経験した人もいるとでしょう。あとprotein AとIgGの結合は塩濃度が高くてpH高めのほうがむしろ強固になるそうです。もともとmouse IgG1とprotein Aのように親和性のかなり低いものどうしの場合でも、数MレベルのNaClとpH8.5くらいのbuffer条件だとある程度結合させることが出来るというのを本でみたことがあります。

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No.160-10 - 2009/03/11 (水) 11:21:45 - りょう
>[Re:7] 免沈屋さんは書きました :
> 免沈は1分〜15分、長くても2時間程度で実施しています。長くして良いことは有りません。

初めに、批判するつもりはありません。
参考にしたいので可能ならお答え下さい。
免沈1分というのは1次抗体1分の後、樹脂など沈降作業を何分されていますか?それとも抗体・樹脂併せて1分でしょうか?

> 病院では免疫検査を自動機で数分〜10分で判定しています。抗原抗体反応には十分な時間です。

この免疫検査とはどのような検査でしょうか?
皆が実験で使用している免疫沈降法とは異なるものと推測します。なので1−15分という極端な話になるのでしょうか?
FACSなら抗体反応15-20分が一般的なのは分かりますが。

>一方、非特異吸着は1次反応で時間とともに直線的に増加し、S/Nは時間を伸ばせば伸ばす程に悪くなります(吸着が飽和するまで反応させるなんてのは論外)。

特殊な検出系をしようされているのでしょうか?
基礎実験の免疫沈降では、ノイズが邪魔してシグナルが見えなくなるような問題はそれほど無いと思いますが。IgGのバンドと重なって見たいものが見えないのは良くありますよ。

> 反応時と洗浄bufferの塩濃度は抗体と見たい対象(co-IP)の癖に合わせる必要があるが、塩強度が0.15付近の洗浄bufferは非特異が特に多く、0.45以上か、むしろ0.05以下が良い。

界面活性剤入れてられますか?
tandem-affinity purification(TAP)などで結合蛋白共沈させる場合などは50mMというのは見かけます。0.45M だと共沈蛋白の会合は保たれるかどうか?一次抗体の種類によっては結合能発揮できないでしょう。


訂正します。 削除/引用
No.160-9 - 2009/03/11 (水) 11:09:38 - 名無し
アドバイスありがとうございました。長時間インキュベーションはダメということ改めて知りました。ビーズによる免疫沈降はO/Nはやめて1時間以内にします。電気泳動してコントロールビーズと比べたときバックグラウンドは顕著でなくて、BGの低さと抗原蛋白質の回収はLC/MSやpull-downの結果でも同様に確認できて、見たい蛋白質は割と沢山得られたのでついO/Nでやってしまいました。他の蛋白質のときもCo-IPも同様にうまくできていたのと、実験の都合(時間的にそのほうが楽なので)もあって、ついついO/Nでやってました。時間がかかるのは抗体や抗原のせいにしていましたが、免疫沈降の抗原抗体反応が数分から数十分で完了するものということを教えていただき、実は実験条件が悪かったのだということを知りました。なにかサンプルの側に調製の仕方がまずいなど問題があるのだとおもいます。今後は数十分以内ちゃんと免疫沈降出来るようにもう一度実験条件を検討して再実験します。いいかげんなコメントしてすみませんでした。

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No.160-8 - 2009/03/11 (水) 10:46:58 - 千夏
「塩強度が0.15付近の洗浄bufferは非特異が特に多く、0.45以上か、むしろ0.05以下が良い。」

 これは非常に驚きな記述でした。

 Aをanti-A antibodyで落とす場合、450mMでもはずれないものなのです??Aに結合するタンパク質Bを見ようという系だと450mMは使えない・・・かな??

 また50mMはゆるい条件と思っていたのですが、150mMよりも非特異的なものが落ちないものなんですね。これは経験的なものですか??それとも教科書レベルでの事実??にしては論文で特別な理由がない限り120-150mMの塩濃度をはずす記述をあまりみかけないけど、気にしてなかったから見逃してたのかなぁ?w

 一般的なことであるならばプロトコルを見直したいとおもいます!

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No.160-7 - 2009/03/10 (火) 23:54:55 - 免沈屋
免沈は1分〜15分、長くても2時間程度で実施しています。長くして良いことは有りません。
病院では免疫検査を自動機で数分〜10分で判定しています。抗原抗体反応には十分な時間です。
一方、非特異吸着は1次反応で時間とともに直線的に増加し、S/Nは時間を伸ばせば伸ばす程に悪くなります(吸着が飽和するまで反応させるなんてのは論外)。
反応時と洗浄bufferの塩濃度は抗体と見たい対象(co-IP)の癖に合わせる必要があるが、塩強度が0.15付近の洗浄bufferは非特異が特に多く、0.45以上か、むしろ0.05以下が良い。

免沈に時間がかかるというのは、サンプルの側の何らかの要因が原因で、抗原抗体反応の本質とは別問題ではないでしょうか。

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No.160-6 - 2009/03/10 (火) 21:20:35 - 名無し
不溶化は、界面活性剤の添加する、蛋白質濃度を低くする(1mg/ml以下)、ある程度の塩を入れる(たとえば0.15−0,2MNaClくらい)にするなどで大きな問題にならなかった。IPする直前にサンプルを遠心して不溶性成分を完全に除去しておくのも重要(すぐIPしないからということで遠心したサンプルをまた凍結したりすると不溶物出てきたりすることがあるので注意。)。

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No.160-5 - 2009/03/10 (火) 20:31:10 - 老化
皆様、レスありがとうございます。
やはりというか、ケースバイケースですね。
私も、O/NでのIPはろくなものではないと吹き込まれていましたので・・・。
しかし、皆様長時間のIPで改善された経験をお持ちのようなので、今後は改善手段としての優先順位を高めようと思います。ただやはり、この間での不溶化によるバックの増加は避けたいので、樹脂は後入れで一度遠心後に加えるようにしたいと思います。ここも人それぞれですね。同時派、後入れ派、先に抗体と樹脂をインキュベーションさせてからlysate入れる派。

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No.160-4 - 2009/03/10 (火) 16:33:16 - りょう
中年さんが仰る1時間で可というのは極端な例だと思います。
WBでも数時間反応で全く検出できないけど、4度O/Nでキッチリ検出できた経験を幾らでもしています。
IPは流動系での反応ですし、十分なIP効率を得るには分解・蛋白変性・非特異吸着など不都合がない限り必要十分な時間を費やすべきだと思います。
僕の場合、分解より長時間rotationすることによる(物理的力を加える)蛋白変性の増加による樹脂沈降時の遠心による変性蛋白の共沈の方を気にしています。
proteinGと1次抗体の反応でさえ最低1時間というのが一般的でしょう。
僕は1次抗体・樹脂は同時に入れる派ですが。

抗体・対象蛋白・用途に左右されるでしょうから、名無しさんのようにケースバイケースという一言につきる感じがします。
あと、同じプロトコールでやっていても研究者の手が変われば全然違ってくるんですよね。蛋白実験はDNA workより難しいとされる所以とも言えるのでしょうが、反応時の蛋白濃度・蛋白量・抗体量・volume・時間・抽出条件・樹脂量・washの仕方などなど精査すべき点が多数あります。

トピ主さんの質問に対する僕の答え:
1:そういう蛋白もあるでしょう。
2:そういう蛋白もあるでしょう。
3:そういう蛋白もあるでしょう。

なぜ? 削除/引用
No.160-3 - 2009/03/10 (火) 14:39:01 - 中年
このIPはO/Nで、と言われて確かにその方が効率が良かった経験もあるのですが、その時からなぜだろうと疑問に思っていました。抗原抗体反応だって結局のところ分子間の相互作用なのだから、通常のIP程度の抗原濃度・抗体濃度があれば平衡点の8割程度が結合するには1時間もあれば十分のような気がします。何かプラスアルファがあるのでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.160-2 - 2009/03/10 (火) 14:23:30 - 名無し
以前は、O/NでIPなんてろくなことないと思ってやらなかったのですが、室温1時間とか4Cで3時間とかやっても全然回収できなかった時に4C、ダメもとで4C, 8時間でやったら少しうまくいって、あれもしかしてこれはいけるかもと思い、4C,O/Nでやってみたら、ちゃんとそれなりの量を得たことはあります。非特異的吸着は時間に関係なくするものはするし、しないものはしないという感じでO/Nだから増えたという感じではなかったです。プロテアーゼインヒビターはいれていましたが、調べたい蛋白質は分解はしてませんでしたし蛋白質のパタンをみるかぎりは明らかな蛋白質分解が起きている様子はみられませんでした。
もうこればかりはケースバイケースなのであくまでも一つの例ですが。

O/Nの免疫沈降 削除/引用
No.160-1 - 2009/03/10 (火) 11:03:15 - 老化
免疫沈降をO/Nで行ったというの散見しますが、皆様はこれについてどうお考えですか?私は、
1. 非特異的吸着の機会が増加する。
2. タンパク質の分解の機会が増加する。
3. 長い時間やっても数時間の場合と比較してそれほど効率が改善しない。
と思っておりますが(すべて実験で試したわけではありません、特に2などは想像です)。この観点から私は長時間の免疫沈降をあまりやりません。皆様で「実際そうしている、そんなことない」等のご意見を聞かせて頂けますか?沈降させたものの酵素活性を見るなどの場合は、今回は除外してそのままSDS-PAGEする場合(含CO-IP assay)でお願いします。

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