formaldehyde固定は(少なくとも細胞・組織学の用途では)、フォルミル化修飾(アミンやSHに対する)によるもので、架橋作用は主要な要因ではなかったはずだけど、と思ってネット検索してみました。まあ読んでみてください。
ttp://publish.uwo.ca/~jkiernan/formglut.htm
通常、行うような固定ではほとんど
> O=CH2 + NH2-R ---> OH-CH2-NH-R
このフォルミル基付加で済んでいます。
formaldehydeの架橋反応は反応速度が著しく遅いと書かれていて、通常は考慮しなくてもいいんだと思いますが、起こったとしたら、
R-NH-CH2-NH-R
のように、methylene基として架橋するようです(水溶液では構造式をO=CH2と考えるより、HO-CH2-OH, methylene hydrate, methylene hydrate (methylene glycol?)としたほうが適切なようです)
通常は核酸にはあまり作用しないというようなことも書いてありますね。タンパク質のフォルミル化固定だけでも、周辺のタンパク質が固定されると核酸は凝集・不溶化(流動性がなくなったタンパク質のマトリックスに取り囲まれるとかで)ということみたいですね。
むしろ、架橋が起こってしまっては、あとからなるべくインタクトな核酸を分離しようとか、それともちろん抗原性を残したいとかいうのには不向きですね(だからこそ、主に架橋性の固定をするグルタルアルデヒドとの使い分けがされているんですね)。 |
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