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phos-tag利用法 トピック削除
No.1536-TOPIC - 2009/11/11 (水) 06:10:54 - おお
phos-tagという製品が出回っています。
皆様の使用経験や利用法など教えてください。

例えば興味あるタンパクがSDSPAGEでダブレットを示していたとして
phos-tagでどのようにして燐酸化を示すアプローチを取ったとか、、、



phos-tag
ttp://www.phos-tag.com/english/
 
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17件 ( 1 〜 17 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.1536-17 - 2009/11/21 (土) 10:32:29 - おお
>[Re:15] 木下英司さんは書きました :

ありがとうございました。かなり細かい質問をいたしましたが、
とぴを立てた趣旨はこのようなことを誰か検討したり気がついてたり
してないかということですし、回答が見つからない部分があっても
まあ仕方がないかなあとおもってます。

重ね々ね御礼申し上げます 削除/引用
No.1536-16 - 2009/11/20 (金) 23:17:26 - マテバ
 木下先生 今後益々の研究発展を期待しております。


 おおさん 勝手にトピックを占領した形になり申し訳なく思っておりましたが、うれしいとの書き込みをみて安心いたしました。思い切って質問してよかったー!


 登場ついでに皆様に質問までしちゃいますが、SDS存在下でもPhos-tagマンガンがリン酸基と相互作用をしている事から、アルカリホスファターゼもSDS存在下でリン酸基を認識できるのか?という質問です(認識-結合は出来るのか?という事と、認識した場合に活性は?)私が知らないだけかもしれませんが、ご存知の方が居られましたらコメント頂けると幸いです。

おおさんへ 削除/引用
No.1536-15 - 2009/11/20 (金) 18:04:00 - 木下英司
> 私の懸念は燐酸かしてないタンパクの移動度も遅くなる点です。
> 例えば無謀な実験としてある均一な(燐酸かにおいても均一か、全くされてないか)....

リン酸化蛋白質の移動度はリン酸化量とリン酸化部位に依存します(参照,Figure 2 in Mol. Cell. Proteomics 6: 356-366, 2007)ので中年さんがおっしゃるようにシフトの度合いでリン酸化の程度を測ることは難しいと考えます。ただ,蛋白質によっては出来るものもあるようです。それに関して私たち以外の研究グループが発表している論文を2つほど紹介しておきます。

Takeya, K., et al. (2008) A highly sensitive technique to measure myosin regulatory light chain phosphorylation: the first quantification in renal arterioles. Am. J. Physiol. Renal. Physiol. 294: F1487-92.

Messer, E.A., et al. The use of phosphate-affinity SDS-PAGE to measure the cardiac troponin I phosphorylation site distribution in human heart muscle. Proteomics Clin. Appl. Accepted Article Online: Oct 13 2009 1:48PM

私たちも中年さんと同様に同じリン酸化量でもリン酸化部位の違いによって移動度が異なるリン酸化異性体の分離を観察しております。詳細は下記の論文を参照にしてください。

Separation of phosphoprotein isotypes having the same number of phosphate groups using phosphate-affinity SDS-PAGE. Proteomics 8: 2994-3003, 2008.

> phos-tag アクリルアミドはZnでしょうか、、、ジンクフィンガーをもった
> タンパクでなにか特徴的なことが起こるかというのも気になります。

マンガン錯体として使用しております。ジンクフィンガーを意識したことがありませんので,わかりません。申し訳ございません。

> あとタンパク量のキャパシティーはどうでしょうか、総タンパク量で
> もそれなりの量のっていると、phos-tag と金属の奪い合いになる
> ようなきがするのです。

通常のSDS-PAGEや2次元展開にアプライする量であれば問題ないと現時点では考えております。

> あと、His、Aspリン酸化したものでの挙動なんかも興味本位ですが
> 気になるところです。

根粒菌の2成分伝達系(FixL/FixJ)を利用して分離を確認しました。上記のProteomics 8: 2994-3003, 2008の論文中で記載しております。私たち以外のいくつかの研究グループも公表していると記憶しております。

> phos-tag アクリルアミドでゲルを作る時はSDSは入れた方がいいのでしょうか....

最も汎用性の高いと思われるLaemmliの方法で最適化しております。ゲルバッファーがTris-HCl,ランニングバッファーがTris-グリンシンの不連続緩衝液系です。どちらにもSDSを入れております。他のバッファー系は試したことがありません。申し訳ございません。

以上,よろしくお願いします。

(無題) 削除/引用
No.1536-14 - 2009/11/20 (金) 11:18:00 - 中年
貴重な情報が沢山あって勉強になります。

シフトの度合いでリン酸化の程度を測ることができるかという点については、私は大いに懐疑的です。私たちの扱っていたタンパク質は複数箇所でリン酸化を受けていて、それぞれのリン酸化部位においてまちまちなリン酸化状態の混合物だったのですが、部位特異的リン酸化抗体によるウエスタンを組み合わせて調べたところ、同じモノリン酸化体であってもリン酸化部位によってシフトの程度は大きく異なっていました。例えば、サイトAとBでダブルにリン酸化されたもののシフトより、サイトCのみでモノリン酸化されたもののシフトの方が大きい場合すらありました。A+BがAのみやBのみよりシフトするということに関しては間違いないようですが。

木下英司様 削除/引用
No.1536-13 - 2009/11/20 (金) 06:04:00 - おお

有用な情報いろいろと聞けて、話題をふったも私もうれしいです。

私の懸念は燐酸かしてないタンパクの移動度も遅くなる点です。
例えば無謀な実験としてある均一な(燐酸かにおいても均一か、全くされてないか)
が手元にあったとして、マーカーなどと同時に流して
phos-tag アクリルアミドと通常のアクリルアミドでながして、
マーカーとの相対的な移動度からどの程度そのたんぱく質が燐酸か
していることを見抜けるかです。

移動度の変化は燐酸かしてないタンパクでどの程度バリエーションがあるか
もきになります。

phos-tag アクリルアミドはZnでしょうか、、、ジンクフィンガーをもった
タンパクでなにか特徴的なことが起こるかというのも気になります。

あとタンパク量のキャパシティーはどうでしょうか、総タンパク量で
もそれなりの量のっていると、phos-tag と金属の奪い合いになる
ようなきがするのです。

あと、His、Aspリン酸化したものでの挙動なんかも興味本位ですが
気になるところです。

phos-tag アクリルアミドでゲルを作る時はSDSは入れた方がいいのでしょうか
あとはゲルとバッファーの相性も気になりますね。

tris-tricinehとかbis-trisやイミダゾール、HEPES MES tris-acetate....
えいどうで使われるバッファーは(目的にもよることがありますが)
多様化してきています。

マテバさんへ2 削除/引用
No.1536-12 - 2009/11/19 (木) 13:44:38 - 木下英司
>  全タンパクとリン酸化タンパクの検出がパラレルでないように感じたことから質問させていただきました(SYPROで確認されたバンドがPhos-tagビオチンでは見えないように感じましたので)。タンパク量が少なくても、リン酸化部位の多いタンパクが(Phos-tagビオチンで)高感度に検出されてしまうため、パラレルに見えないということでしょうか?

残念ながら,ゲル染色の結果とブロッティングの結果はパラレルではありません。マテバさんがおっしゃることも含めていろいろな要因が重なるためと考えます。

手前みそで申し訳ございませんが,日本薬学会が出版する薬学雑誌という日本語の雑誌に私たちの総説を載せております(YAKUGAKU ZASSHI 127, 1897-1913,2007)。その記事のFigure 6Cにおいて,2次元展開したElution画分の同一ゲルをSYPRO RubyとPro-Q Diamondで染色し比較しております。この比較でもパラレルというわけにはいきませんでした。Pro-Q Diamondは酸性域のリン酸化蛋白質をよく検出します(少なくとも私たちの検討においては)。マテバさんの最初のご質問を満たすには,SYPRO Ruby染色ゲルのすべてのスポットにおいてMS解析による評価が必要なのかもしれません。

よろしくお願いします。

木下先生ありがとうございます 削除/引用
No.1536-11 - 2009/11/18 (水) 20:59:52 - マテバ
>[Re:10] 木下英司さんは書きました :
> 「ElutionのSYPRO染色において非特異的(非リン酸化タンパク)なバンドが多く認められる」と書かれておりますが,これはどのような方法で確認されたのでしょうか?私たちもどの程度の非リン酸化蛋白質が混入するのか興味があるところです。

 Phos-tagアガロースのプロトコール-P6上段に掲載されているSYPROとPhos-tagビオチンのFigに関して質問させていただきました。
 全タンパクとリン酸化タンパクの検出がパラレルでないように感じたことから質問させていただきました(SYPROで確認されたバンドがPhos-tagビオチンでは見えないように感じましたので)。タンパク量が少なくても、リン酸化部位の多いタンパクが(Phos-tagビオチンで)高感度に検出されてしまうため、パラレルに見えないということでしょうか?

> 比較データは私たち以外の研究グループがごく最近発表しております。下記の文献を参考にしてみてください。

 論文の紹介ありがとうございます。

マテバさんへ 削除/引用
No.1536-10 - 2009/11/18 (水) 11:46:44 - 木下英司
> Phos-tagアクリルアミドに関して:
> Phos-tagの添加濃度に依存してRfが変化することをトラブルシューティングで示されていますが(非リン酸化タンパク質でも)、この理由はどのようにお考えでしょうか。非リン酸化タンパク質もPhos-tag-Mnと相互作用していると考えてもよろしいでしょうか。

はい,非リン酸化蛋白質のカルボキシル基と相互作用していると考えております。本来Phos-tagは亜鉛錯体(下のPhos-tagアガロースは亜鉛錯体です)として開発しました。マンガン錯体ですと選択性が低下します。

> Phos-tagアガロースに関して:
> Lysate/Elution/Flow-throughのSYPRO RubyとPhos-tagビオチン染色のデータから、リン酸化タンパク質がほとんど漏れなく濃縮できていることが確認できます。ただ、ElutionのSYPRO染色において非特異的(非リン酸化タンパク)なバンドが多く認められますが、どの程度の非リン酸化タンパクが混入するのか?またどのような非リン酸化タンパクが混入しやすいのか?データはお持ちでしょうか。

「ElutionのSYPRO染色において非特異的(非リン酸化タンパク)なバンドが多く認められる」と書かれておりますが,これはどのような方法で確認されたのでしょうか?私たちもどの程度の非リン酸化蛋白質が混入するのか興味があるところです。実際に,溶出画分を2次元展開しSYPRO Ruby染色した後,ランダムに選択したいくつかのスポットのMS解析を第3者機関に依頼したことがあります。すべてのスポットにおいて,リン酸化蛋白質として同定されました。現時点ではデータをもっておりません。すみません。ただ,どのような非リン酸化蛋白質が混入しやすいかについては,恐らく,クロマト担体(ここではアガロースビーズ)に吸着しやすいような蛋白質と予想しております。細胞溶解液に含まれる蛋白質をプロテアーゼ消化処理し,リン酸化ペプチドをターゲットに解析されている研究者ならば,どういった配列がPhos-tagアガロースに吸着しやすいのかといった情報を持っているのもしれません。

>  Phos-tagを含め、その他市販のリン酸化タンパク質濃縮ゲル(IDA-Ga/Fe, NTA-Ga/Fe, BAPTA-Ga, TiO2, など完全に把握は出来ていませんが)との比較データは開示されていますでしょうか。(Phos-tagのメリットは?)

Phos-tagのメリットは中性領域ですべてのクロマトワークができるということだと思います。よって,リン酸化蛋白質を本来の生理環境に近い状態で分取できます。上記他社のものでは金属の性質上,難しいのではと考えております。消化後のリン酸化ペプチドを標的とした比較データは私たち以外の研究グループがごく最近発表しております。下記の文献を参考にしてみてください。
Improved method of phosphopeptides enrichment using biphasic Phos-tag/C18 tip for versatile analysis of phosphorylation dynamics.
Nabetani T, Kim YJ, Watanabe M, Ohashi Y, Kamiguchi H, Hirabayashi Y.
Proteomics. 2009 Oct 15. [Epub ahead of print]

> (以下は木下先生にお話する内容では無いのですが、上記メリットと絡めて、Phos-tagは他の市販品と比べて少し高額なので(メーカーや販社に伝えたい内容ですが)、市販されている状況においてのコストメリットをアピールして頂くようお願いしたく思っております。)

ご迷惑をお掛けしております。できるだけ多くの方々にご使用頂けるように努力したいと思っております。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

御教え願えますでしょうか 削除/引用
No.1536-9 - 2009/11/17 (火) 23:45:39 - マテバ
Phos-tagアクリルアミドに関して:
Phos-tagの添加濃度に依存してRfが変化することをトラブルシューティングで示されていますが(非リン酸化タンパク質でも)、この理由はどのようにお考えでしょうか。非リン酸化タンパク質もPhos-tag-Mnと相互作用していると考えてもよろしいでしょうか。

Phos-tagアガロースに関して:
Lysate/Elution/Flow-throughのSYPRO RubyとPhos-tagビオチン染色のデータから、リン酸化タンパク質がほとんど漏れなく濃縮できていることが確認できます。ただ、ElutionのSYPRO染色において非特異的(非リン酸化タンパク)なバンドが多く認められますが、どの程度の非リン酸化タンパクが混入するのか?またどのような非リン酸化タンパクが混入しやすいのか?データはお持ちでしょうか。
 Phos-tagを含め、その他市販のリン酸化タンパク質濃縮ゲル(IDA-Ga/Fe, NTA-Ga/Fe, BAPTA-Ga, TiO2, など完全に把握は出来ていませんが)との比較データは開示されていますでしょうか。(Phos-tagのメリットは?)
(以下は木下先生にお話する内容では無いのですが、上記メリットと絡めて、Phos-tagは他の市販品と比べて少し高額なので(メーカーや販社に伝えたい内容ですが)、市販されている状況においてのコストメリットをアピールして頂くようお願いしたく思っております。)

 情報公開の意味で、直接メールでお尋ねするのではなく、掲示板という場で質問していますことをご理解頂けますようよろしくお願い致します。

Phos-tagについて 削除/引用
No.1536-8 - 2009/11/17 (火) 18:44:32 - 木下英司
広島大学の木下です。Phos-tag開発者の一人です。Phos-tagに関する情報が乏しく,本当に皆様にはご迷惑をお掛けしております。何かご質問がございましたら,私の出来る範囲で対応いたしますので,いつでもご遠慮なくお申し付け下さい。メールアドレスは公開にしておきます。何卒よろしくお願いもうしあげます。

(無題) 削除/引用
No.1536-7 - 2009/11/17 (火) 03:12:53 - おお
>[Re:6] 通りすがりさんは書きました :
> サンプル中にキレート剤が入っているとバンドパターンがひどく乱れるとラボの先輩が言っていました。
> (Phos-tagのマニュアルにも書いてあるようですね。)
> 先輩の実験ではキレート剤がサンプルに混入してしまうため、わざわざBufferを置換してから泳動していたようです。
>


あーやっぱりそうなんですね。そのへんはあぶないかもと
ちょっと思ってました。

ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.1536-6 - 2009/11/15 (日) 16:11:28 - 通りすがり
サンプル中にキレート剤が入っているとバンドパターンがひどく乱れるとラボの先輩が言っていました。
(Phos-tagのマニュアルにも書いてあるようですね。)
先輩の実験ではキレート剤がサンプルに混入してしまうため、わざわざBufferを置換してから泳動していたようです。

(無題) 削除/引用
No.1536-5 - 2009/11/14 (土) 07:24:48 - おお
>[Re:4] ゆぱさまさんは書きました :

> 原理的には素晴らしい製品だと思ったのですが、どうしてこうなったのか分からないまま、これ以上は時間の無駄と判断し当研究室では使用を中断しました。
> 動物実験ということもあり、下記にもある通りサンプルの問題であったかもしれません。


情報ありがとうございました。サンプルの調せい
がネックのような気がしてきました。

(無題) 削除/引用
No.1536-4 - 2009/11/13 (金) 22:53:50 - ゆぱさま
Phos-tagは昨年ミオシン軽鎖のリン酸化率を極少量タンパクで検出可能、というペーパーを見てやってみましたが、最終的に結果はさっぱりでした。
添付されて来たプロトコルに基づいて20回ほど泳動を重ねたのですが、何が間違っているのか、ミニゲルでも正視し得ないような酷い泳動パターンを毎回見させられました。バンドの形状が全くきれいに写ってこないのです。

原理的には素晴らしい製品だと思ったのですが、どうしてこうなったのか分からないまま、これ以上は時間の無駄と判断し当研究室では使用を中断しました。
動物実験ということもあり、下記にもある通りサンプルの問題であったかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.1536-3 - 2009/11/12 (木) 04:56:34 - おお
>[Re:2] 中年さんは書きました :

>
> 後者は、リン酸化によるバンドシフトを強調する効果があって、検出はそのタンパク質(またはタグ)に対するウエスタンを使うので感度の問題はありません。通常のSDS-PAGEで「微妙にシフトがあるかもしれない」程度のタンパク質が、リン酸基の数に応じた数本のバンドに分かれました。リン酸化によるゲルシフトって、タンパク質によってしたり・しなかったりだと思いますが、phos-tagを使えばその心許なさは(少なくとも原理的には)無くなるのが素晴らしいです。シフトがリン酸化によるものであることは、もちろんホスファターゼ処理等で確認する必要がありますが。
>
ありがとうございました。
phos-tagは燐酸かしていないタンパクも移動度が変わるような
印象がありますが、マーカーの挙動とかもかわるのかなぁっと。

燐酸化されていないたんぱく質はphos-tag存在下でもマーカー
でみつもって同じところに来るかどうかとか、、、

そうすると、燐酸化に関係なくバンドがダブレットになった
ときでも移動度のさが広がるかもしれないなら、、、
みたいなことを考えていました。脱燐酸化による
確認が必要ですね。

なにか使用しない方がいい試薬とかあるのでしょうか、、、
EDTAとかどうかなぁ、、、、、

(無題) 削除/引用
No.1536-2 - 2009/11/11 (水) 15:20:57 - 中年
抗リン酸化ペプチド抗体のようにリン酸化タンパク質を検出するタイプの製品と、アクリルアミド化されていてゲルに共有結合させるタイプの製品がありますが、私は後者を使って期待通りの結果を得ました。

前者の検出感度(affinity?)はあまり高いものではないようで、見ようとしているリン酸化タンパク質が銀染でばっちり見えるくらいないと検出は難しいという印象です。抗リン酸化ペプチド抗体などとは比べるべくもありませんでした。私の実験が悪いのかもしれませんが、パンフに挙げられていたデータもそんな感じです。

後者は、リン酸化によるバンドシフトを強調する効果があって、検出はそのタンパク質(またはタグ)に対するウエスタンを使うので感度の問題はありません。通常のSDS-PAGEで「微妙にシフトがあるかもしれない」程度のタンパク質が、リン酸基の数に応じた数本のバンドに分かれました。リン酸化によるゲルシフトって、タンパク質によってしたり・しなかったりだと思いますが、phos-tagを使えばその心許なさは(少なくとも原理的には)無くなるのが素晴らしいです。シフトがリン酸化によるものであることは、もちろんホスファターゼ処理等で確認する必要がありますが。

気になる点は、サンプルの夾雑物(イオン?ディタージェント?)にセンシティブらしく、バンドの形状がギザギザになってしまうことがしばしばありました。IPした比較的きれいなサンプルだとこのトラブルはほとんどありませんでした。

phos-tag利用法 削除/引用
No.1536-1 - 2009/11/11 (水) 06:10:54 - おお
phos-tagという製品が出回っています。
皆様の使用経験や利用法など教えてください。

例えば興味あるタンパクがSDSPAGEでダブレットを示していたとして
phos-tagでどのようにして燐酸化を示すアプローチを取ったとか、、、



phos-tag
ttp://www.phos-tag.com/english/

17件 ( 1 〜 17 )  前 | 次  1/ 1. /1


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