マウス脳または初代培養神経細胞を材料とし、ダイニン関連タンパク質の検出をしています。
材料をbuffer (25mM Tris, pH7.4, 250mM Sucrose, 1mM EGTA, protease inhibitor cocktail)で懸濁後、一部をtotal lysateとし、残りをさらに1,000g 10min遠心、上清(S1)を取り、これをさらに100,000gで遠心し、上清(S2)、沈殿(P1)と分けています。全ての分画は最終的にfinal 1XのLaemmli sample bufferで懸濁後、sonication、boilを経て、サンプルとしています。total lysateのタンパク質濃度をS1に合わせ、S2、P1とともに等量をSDS-PAGEゲルにアプライ、santa cruzのanti-Dynein HC抗体(R-325)で検出しています。
問題点はtotal lysateのダイニン重鎖のみ検出できない点です。
他の分画のダイニン重鎖は検出できる点、全ての分画でDynein Intermediate Chain、dynactin1が検出できる点から、トランスファー、またはサンプルの入れ忘れ等の問題ではないと考えております。他の分画で見られるバンドも「非常にきれい」とは言えないのですが、それでもはっきりとしています。気になる点は、特にtotal lysateにおいてバックグラウンドが高い、と言う事です。しかし、バンドが見えなくなる程のバックグラウンドでは有りません。
アプライ量、抗体濃度、時間をいじりましたが、バックグラウンドがあがるだけでダメでした。
total lysateからダイニン重鎖を検出するのに何か特別なTipsでもあるのでしょうか?幾つか論文をあたってみましたが、それらしき記述を見つけられませんでした。
どなたか経験の有る方、無くとも何か思い当たる方、コメント頂けると幸いです。
また場合によっては抗体の買い替えも考慮に入れているのでお薦めの抗体が有ったら教えて下さい。
宜しくお願い致します。 |
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