スクロース密度勾配法にて、培養細胞から脂質ラフト画分の分画を試みておりますが、どうもうまくいっている感じがしません。
現在、行っている方法は、
1. 100mm-dish内の培養細胞に、1% Triton X溶液(150 mM NaCl, 25 mM Tris, pH 7.4)を用いて、4度、30分間抽出。
2. ダウンス型ホモジナイザーにてホモジネート作成。
3. 遠心分離で核、Debrisを除く(1000 x g, 10 min)
4. 上清1 mLを超遠心用のチューブへ移す。
5. 80% sucroseを1mL加え、十分に混和(40% Sucroseとなる)
6. 30% sucroseを4 mL重層。
7. 5% sucroseを2 mL 重層。
8. 200000 x g, 16 hr超遠心。
9. 上層からフラクションを集める(〜12フラクション)
結果としては、トップから1〜2フラクションのところにRaft画分と思われる濁りが分画されてしまいます。
論文を拝見していると、もう少し下、フラクション4-5くらいのところが濁るのが一般的のようです。
また、2.のホモジネート作成については、超音波処理も試してみましたが、このときは超遠心後、溶液の表層に脂質のようなものが浮いており、さらにひどい印象がありました。
現在、推測している問題点ですが、ホモジネートを作成する際、過剰に物理的攪拌が強すぎて、Raft構造が壊れて、密度が軽くなりすぎて、期待よりも上層に移ってしまうのか?というところです。
質問は、これを解決する方法を教えて頂きたいと言うことです。
やはり、ホモジネート作成時の攪拌の程度は、結構Specificなのでしょうか?
いろいろな強さ、回数を試す必要があるのか、と考えています。
それとも他になにか問題になりそうな点はありますでしょうか?
ご存じの方、よろしくお願いいたします。 |
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