Bio Technical フォーラム

  • バイオ関連の実験をする上での、試薬、機器、プロトコールなどの情報交換の場です。
  • 質問に対して解答できる方は是非、書き込んで下さい。
  • このフォーラムにふさわしくないと管理人が判断した投稿は予告なく削除します。

トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

最新のフォーラム | このフォーラム | ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

dNTPによるMgCl2のキレート トピック削除
No.1471-TOPIC - 2009/11/03 (火) 14:04:10 - Real-time
いつもお世話になっています。
dNTPはMgCl2をキレートし、遊離MgCl2が減少するという話を聞きますが、たとえばPCRの標準的な量であるdNTP0.2mMでは、どのくらいキレートするのでしょうか?
昔、どこかでこの情報を見た気がしているのですが、どこで見たかも思い出せません。どなたかご存知の方いましたら教えていただけないでしょうか。
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



10件 ( 1 〜 10 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.1471-10 - 2009/11/06 (金) 08:19:43 - Real-time
皆様、いろいろ教えていただきありがとうございます。

8点のMgCl2濃度と12点のdNTP濃度を掛け合わせ、duplicateしてreal-time PCRを行いました。20uMから300uMまでdNTP濃度を変更したのですが、高濃度dNTPと低濃度MgCl2が引き起こすPCRの阻害は当然としても、dNTP濃度減少によるCt値の減少が殆ど見られなかったのが驚きでした。

使っているTaqはラボメイドで、組み換えTaqを発現させたバクテリアの細胞壁をリゾチームで細胞膜をTween20とNP-40で溶かし75度で1時間インキュベートした後、12,000xgの遠心で不溶画分を沈殿させ、上静をグリセロールやTritonXなどが入った保存液と混合して-20度で保管したものを使っています。いわば未精製品であります。

つまり、上記操作で溶解されるものはすべてTaq酵素液中に、混入しているため、dNTPのバックグラウンドに影響しているのではないかと考えています。dNTPを加えないPCRもやればよかったと、今になって後悔しています。

そー言われてみると 削除/引用
No.1471-9 - 2009/11/06 (金) 01:04:43 - 笑い男
 dNTPがMgをキレート?うそやー と思って読んでいましたが、
皆様のレスを見て、なるほどー! に変わっていきました。

 リン酸基でMgをキレートしている っで思い出したのが、
リン酸化ペプチドとかのアフィニティー精製樹脂です。
鉄で精製する樹脂とか、ガリウムで蛍光染色するとかあるもんね。
リン酸と金属って意外とありですね〜。dNTPから直ぐにリン酸基に
頭が回らなかったな〜 反省反省。

 先入観でうそやー!っと考えてはいけないな という自分への
戒めを残してみました。

(無題) 削除/引用
No.1471-8 - 2009/11/04 (水) 15:01:47 - AP
Molecular Cloningには、Mg++はnucleotideのリン酸基と結合するので、PCR反応では「dNTPおよびプライマー」に含まれる全リン酸基数を越えるようにMg++を加えなければならないとあります。

基本的にはキレートを考えに入れなくても、Mgとのあいだのイオン結合力でMg++の活量が減衰するという理解で良いと思います。同じカチオンでもMg++はリン酸基と解離係数が低いんでしょうね。EtOH沈殿のときMg++を加えた方が沈殿しやすいとか、Mg塩を含んだDNA沈殿は溶けにくいとか、Mg++は(リン酸基同士の負電荷間反発力を中和するため)Tmを上げより安定な二重鎖をつくるとか、その辺も同じ原理からきていると思います。

そのことに加え、mono-nucleitideの場合は、一個のMg++に対して、リン酸基との結合に、さらに塩基が配位したMacrochelateという状態になって、より安定は複合体をとなるということも知られているようです。

ttp://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/ja00086a028

(無題) 削除/引用
No.1471-7 - 2009/11/04 (水) 12:09:28 - おお
>[Re:6] Pumpkinさんは書きました :

>
> 。私は、プライマーデザイン以外にはアニーリング温度だけで乗り切ってしまいますが、困難にぶちあたったら思い出します。

PCRの条件検討はここで頻繁に議論されていますけど、
昔はMg++の条件とか洗いざらいやってみたいな感じ
のことはよく聞いたことがありましたが、

実際Mg++で劇的にスペシフィックなバンドのでが
改善することはすくなくなく、dNTPでいじったとしてもまあ
そんなに変わらないかなあって思い始めてから、
条件検討はほとんどしないようになりました。
DMSOとかベタイン、ホルムアミドみたいなのは加えるかもしれませんが
デフォルトで最初からベタインいれておくとか
いうのがおおくなってきてます。

なんどかここで私だけでなくたしかAPさんも指摘してた
とおもうのですが、個人的には酵素(会社とか、違ったタイプ
の酵素など)を変えるというのが私の解決方法です。

それでもならプライマーを変えますね。変えて注文してから
時間がありトライするのならMg++とかdNTPとかいじっても
まあいいかなぁとはおもいますけど。

まあそんなこといっていても、手数があった方がいい
のはほんとうですが。

(無題) 削除/引用
No.1471-6 - 2009/11/04 (水) 11:52:04 - Pumpkin
>ミトコンでのATP合成酵素の活性を観る際には、MgやNTPのバランスというのは重要なファクター

そうなんですね。ありがとうございます。

>1mMくらいまであげたらバンドが全くでなくなったことがあります

おおさんのこの経験からすると、dNTP濃度が5倍程度でバンドが出なくなるということから「キレート作用だけ」と考えると、結構強いですよね。通常使うPCRバッファ(Mg入り)のMg量はそれなり入っているという印象がありますが、PCRがかからないときにはdNTP濃度を下げてみるというのも手なんですね。私は、プライマーデザイン以外にはアニーリング温度だけで乗り切ってしまいますが、困難にぶちあたったら思い出します。

(無題) 削除/引用
No.1471-5 - 2009/11/04 (水) 11:35:51 - あべちゃん
>[Re:2] Pumpkinさんは書きました :
> >dNTPはMgCl2をキレートし、遊離MgCl2が減少する
>
> これ、本当ですか?キレート作用がある構造に見えませんが、EDTAの間違いではありませんか?

いや、事実ですよ。F1Fo-ATP合成酵素の結晶構造解析で、ADP/ATP-Mg++がポケットにはまっている構造が解かれてます。
ミトコンでのATP合成酵素の活性を観る際には、MgやNTPのバランスというのは重要なファクターです。

(無題) 削除/引用
No.1471-4 - 2009/11/04 (水) 11:31:55 - Pumpkin
>dNTPはMgの作用をミュートすることができて、それはキレート(様)の作用

おはずかしながら、知りませんでした。トピ主さん、おおさん、すみません。なるほど、そのような構造をとるのですね。

(無題) 削除/引用
No.1471-3 - 2009/11/04 (水) 10:26:09 - おお
>[Re:2] Pumpkinさんは書きました :
> >dNTPはMgCl2をキレートし、遊離MgCl2が減少する
>
> これ、本当ですか?キレート作用がある構造に見えませんが、EDTAの間違いではありませんか?ヌクレアーゼはMgイオンを要求するので、ヌクレアーゼ活性を抑えるためにTEバッファなどにはEDTAが入っているのをご存知ですよね。いかがでしょうか。

dNTPはMg++の作用をミュートすることができて、それはキレート(様)
の作用だと聞いたことがあります。
でちょっと記憶はあいまいだったのでぐぐってみるとこういうのも
みつかります。一般的にいわれているかどうかはよく分かりませんが、、、、

http://chimge.unil.ch/En/complexes/1cpx40.htm

>[Re:1] Real-timeさんは書きました :
> いつもお世話になっています。
> dNTPはMgCl2をキレートし、遊離MgCl2が減少するという話を聞きますが、たとえばPCRの標準的な量であるdNTP0.2mMでは、どのくらいキレートするのでしょうか?
> 昔、どこかでこの情報を見た気がしているのですが、どこで見たかも思い出せません。どなたかご存知の方いましたら教えていただけないでしょうか。

むかしいろいろPCRの条件をいじる過程でMg++をいじらず
dNTPでMg++をコントロールしてやろうと1mMくらいまであげたら
バンドが全くでなくなったことがあります。
どうでしょうかねぇ、、、可也がコンプレックスの状態に
なり得るのでしょうか、、、、、

(無題) 削除/引用
No.1471-2 - 2009/11/04 (水) 10:05:13 - Pumpkin
>dNTPはMgCl2をキレートし、遊離MgCl2が減少する

これ、本当ですか?キレート作用がある構造に見えませんが、EDTAの間違いではありませんか?ヌクレアーゼはMgイオンを要求するので、ヌクレアーゼ活性を抑えるためにTEバッファなどにはEDTAが入っているのをご存知ですよね。いかがでしょうか。

dNTPによるMgCl2のキレート 削除/引用
No.1471-1 - 2009/11/03 (火) 14:04:10 - Real-time
いつもお世話になっています。
dNTPはMgCl2をキレートし、遊離MgCl2が減少するという話を聞きますが、たとえばPCRの標準的な量であるdNTP0.2mMでは、どのくらいキレートするのでしょうか?
昔、どこかでこの情報を見た気がしているのですが、どこで見たかも思い出せません。どなたかご存知の方いましたら教えていただけないでしょうか。

10件 ( 1 〜 10 )  前 | 次  1/ 1. /1


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を