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異常プリオンはどのように消化管から吸収されるのでしょうか? トピック削除
No.1430-TOPIC - 2009/10/28 (水) 09:59:46 - 不思議
ふと疑問に感じました。

米国産牛肉からたびたび特定部位の混入などにより輸入の停止ということがあります。

狂牛病の病原体である異常プリオンタンパクが蓄積しやすい脊柱などが混入していたからです。


私はプリオン研究者ではありませんが、生理学で人の消化吸収を勉強している最中の学生です。

正常プリオンは270アミノ酸からなるタンパクで、そのcounterpartの異常プリオンは同じアミノ酸配列でその折り畳まれ方が異なるとならいました。

この異常プリオンは通常の消化酵素には耐性で、アルコールやオートクレーブにも耐性のようです。

私の疑問というのは、国は何を懸念して輸入の停止をしているのかということです。


つまり、たとえば異常プリオンが消化酵素で耐性であるならば、むしろ消化管から270アミノ酸からなる巨大なタンパクは吸収されませんよね?ならそのまま排泄されるだけですよね?

あるいは、異常プリオンだけ消化管から吸収される機構があるのでしょうか?

なかなか調べても出てきませんので、みなさんの意見をお聞きしたいです。

みなさんは、異常プリオンを含んだ食品を「食べる」ことの危険性についてどう考えますか?
ぜひお聞かせください。
 
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15件 ( 1 〜 15 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.1430-15 - 2009/10/29 (木) 02:58:24 - おお
>[Re:12] 千夏さんは書きました :

>
> 一言追記すれば、科学はこういう政治的問題がからんだ場合、事実を反映し難いです。危険とした方がどこかに利益がでるのかもしれませんね。

きょう牛病の場合ちょっと怖いのでまぁ妥当な判断と思いますけど、
だからと言って血清の値段までは跳ね上がるのはどうかと思いますけどね。

確かに、政治的に得しようとする人もいますし科学てきな知見から始まって
るのに、結構ねじ曲げられてしまってしまうこともありがちです。

地球温暖かとか利権の絡みもあるせいか、温暖化にCO2が関係ないという
データー(だけを)大きく取り上げる人もいますし、そういう人は
温暖化は政治的なでっちあげだというひとも可也あります。

そういえば牛肉輸入を解禁しようと牛ドン屋が頑張ってましたけど、
なんか知らない間に日本全国民 よし*屋牛ドンずき見たいになって
ましたね。

世の中って不思議なもんです。社会科学でも始めようかなぁ。

(無題) 削除/引用
No.1430-14 - 2009/10/28 (水) 18:40:29 - NATO
納豆を食べるとナットウキナーゼのおかげで血栓ができにくくなるというのも眉唾なのでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.1430-13 - 2009/10/28 (水) 18:34:54 - よっしー
プリオンの危険性については,うさんのおっしゃる通りだと思います.

プリオンについてはよく知りませんが,
パイエル板にあるM細胞はかなり大きなものまで取り込みますので,
M細胞が取り込むことは可能なような気がします.
また,以前上皮細胞の間から樹状細胞が手を出して,
細菌を取り込んでいる写真を見たことがあります.
(10年くらい前のnatureだったと思いますが,記憶があいまいです.)
ごく一部は,同じように取り込むかもしれません.
その先どうなるかはわかりませんが,
取り込むこと自体は可能なような気がします.

(無題) 削除/引用
No.1430-12 - 2009/10/28 (水) 18:32:39 - 千夏
教科書的にはタンパク質の取り込みはアミノ酸レベルで各アミノ酸特異的なtransporterによって取り込まれますが、それ以上の大きさのものはendocytosisによって取り込まれると考えられています。ただしこれはそのままlysosomeへいきますので、基本的には分解されるはずです。しかし実際には食事性アレルギーにみられるように、どうも完全に分解さえずに生体内に入り込める抜け穴はあるみたいで、経路としては細胞間隙があやしいみたいですょ。

一言追記すれば、科学はこういう政治的問題がからんだ場合、事実を反映し難いです。危険とした方がどこかに利益がでるのかもしれませんね。

(無題) 削除/引用
No.1430-11 - 2009/10/28 (水) 14:15:35 - う
国が輸入禁止にすることは大いに理解できます。
小難しい理論を述べる必要はないと思います。

単に、ウシの骨粉を食べさせたウシが狂牛病になっているという事実が目に見えて存在し、
そして現在異常プリオンがその原因であるという説が有力である

この二つは異常プリオンがある部位を食べない、という理由になりすぎるのではないでしょうか。

異常プリオンが原因じゃないんだ、どこから吸収されるんだ?
そのような議論をする前に、目の前に狂牛病のウシが増えているという事実があれば
理由には十分ではないでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.1430-10 - 2009/10/28 (水) 13:32:50 - そるぞる
量は少なくても、小腸微絨毛細胞がアピカル面からエンドサイトーシスしたときに一緒に入ってくる可能性はありそうですね。

(無題) 削除/引用
No.1430-9 - 2009/10/28 (水) 13:23:31 - おお
>[Re:8] ytさんは書きました :
> > プリオンの配列をもつ40merいかのペプチドが、ある条件で
> > ベーターシート状にスタックして繊維状の多量体を作りますので、
> > その領域のペプチドがあれば分解されていても感染性があると思ったのですが、、、、
>  
> よく誤解されているのは、「繊維状多量体形成=感染性」ということですね。
> プリオン蛋白の繊維状多量体は試験管内で極めて簡単に出来ますが、多くの場合にはそれらに感染性はありません。最近、試験管内で大量に繊維状多量体を作ったらそれに極弱い感染性があったということが報告され始めていますが、プリオン病由来のプリオン蛋白多量体に比べたら感染性は文字通り桁違いです。よって、プリオンを構成するプリオン蛋白と言うのは通り一遍のアミロイドだとかでなくて、かなり特殊な構造をとっているらしいということです。
>
> プリオン蛋白の中でも特に容易にアミロイド構造をとる数十残基からなる領域がありますが、それだけでは感染性を獲得することはなくて、そういう「かなり特殊な構造」をとるには多分他の部分も必要らしいと考えられているようです。
> ちなみに、プリオンを有る程度変性させて、プロテアーゼ処理して、構成するプリオン蛋白をどこまで削っても感染性に影響しないか?という実験は報告されていて、やはりかなり大きい領域が必要らしいということです。
>
>

なるほど、確かに繊維状になってしまったものは毒性がよわく、
可溶性アグリゲートとか、繊維状に発達していないもののほうが
毒性が高いなど聞いたことがあります。

でそういうのはプリオンのばあいかなりの領域が必要なわけですね。
最近周りの人間がこの手の実験を始めで、ああだこうだと
言っているのですが理解を進めることができました。

(無題) 削除/引用
No.1430-8 - 2009/10/28 (水) 13:10:49 - yt
> プリオンの配列をもつ40merいかのペプチドが、ある条件で
> ベーターシート状にスタックして繊維状の多量体を作りますので、
> その領域のペプチドがあれば分解されていても感染性があると思ったのですが、、、、
 
よく誤解されているのは、「繊維状多量体形成=感染性」ということですね。
プリオン蛋白の繊維状多量体は試験管内で極めて簡単に出来ますが、多くの場合にはそれらに感染性はありません。最近、試験管内で大量に繊維状多量体を作ったらそれに極弱い感染性があったということが報告され始めていますが、プリオン病由来のプリオン蛋白多量体に比べたら感染性は文字通り桁違いです。よって、プリオンを構成するプリオン蛋白と言うのは通り一遍のアミロイドだとかでなくて、かなり特殊な構造をとっているらしいということです。

プリオン蛋白の中でも特に容易にアミロイド構造をとる数十残基からなる領域がありますが、それだけでは感染性を獲得することはなくて、そういう「かなり特殊な構造」をとるには多分他の部分も必要らしいと考えられているようです。
ちなみに、プリオンを有る程度変性させて、プロテアーゼ処理して、構成するプリオン蛋白をどこまで削っても感染性に影響しないか?という実験は報告されていて、やはりかなり大きい領域が必要らしいということです。

(無題) 削除/引用
No.1430-7 - 2009/10/28 (水) 12:43:46 - おお
>[Re:6] ytさんは書きました :
> プリオンはプリオン蛋白の多量体で初めて感染性をもつのであって、ペプチドレベルに分解されればもはや感染性はありません。

プリオンの配列をもつ40merいかのペプチドが、ある条件で
ベーターシート状にスタックして繊維状の多量体を作りますので、
その領域のペプチドがあれば分解されていても感染性があると思ったのですが、、、、

それとも多量体の状態でベターシート状の構造変化をし、その部分が
分解されないで残ると考えた方がいいのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.1430-6 - 2009/10/28 (水) 12:25:36 - yt
プリオンはプリオン蛋白の多量体で初めて感染性をもつのであって、ペプチドレベルに分解されればもはや感染性はありません。
 
私もあまり詳しくないのですが、プリオンが消化管経由で感染するのは消化管にそういう大分子を取り込む機構があるからのようです。例えば、M細胞とかパイエル板とか、抗原を取り込みに関与する特殊な機能をもった細胞・組織が原因らしいということだったと思います。
 
ちなみにプリオン仮説に異論を唱えている研究者もいるようですが、彼らの議論と消化管経由で感染が成立することはあまり関係無いようです。

(無題) 削除/引用
No.1430-5 - 2009/10/28 (水) 10:57:27 - おお
>[Re:3] 不思議さんは書きました :

>
> 消化管にあるtransporterはアミノ酸や、ジペプチド程度のものしか吸収できないと思っていました。
>
> あるいはそのインスリン製剤はtransporterとは違ったDDSをとるのかもしれませんね。
>

消化かんからのペプチド吸収はメカニズム的にはよく知らない
のですが、それなりにおこるようです。なので非特異的な
吸収も結構あるのではないかとおもいます。

たとえば、アレルギーの減かんさで抗原を経口投与するという
治療法があります。たしか保険適応の薬も出回ってると思う
のですが、、、

あとプリオンの実験の結果を色々と集めてみると、まだ矛盾も
結構あり、詳しいところはこれからなのかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.1430-4 - 2009/10/28 (水) 10:41:15 - 通りがかり
誰もが一度は抱く疑問ですね。
プリオンセオリー自体に疑問を持つ研究者も未だに数多くいるくらいで完璧な解明には程遠いですが、これまでに分かっている事を知りたければ、まずは下記のレビューあたりを読んでください。

Nat Rev Microbiol. 2006 Mar;4(3):201-11.
Prions and their lethal journey to the brain.

(無題) 削除/引用
No.1430-3 - 2009/10/28 (水) 10:37:18 - 不思議
おおさま

お返事ありがとうございます。

>そもそもプリオンも全長でなく、一部の領域のべプチドがプロテアーゼ耐性の構造をとれるようです。

なるほど、そうでしたか。

とすると、そのpeptidase耐性な異常プリオンペプチドが消化管で吸収され、脳で正常プリオンを異常プリオンにしてしまうということですね。

どのようにその異常プリオンペプチドがBBBを通過するかもよくわかりませんが。。

>あと消化器官からのタンパク吸収ではインシュリンを経口投与する方法が考案されています。吸収量を厳密にコントロールできず今のところ実用性に乏しいみたいですけど。

そのような方法があるんですね(驚)

消化管にあるtransporterはアミノ酸や、ジペプチド程度のものしか吸収できないと思っていました。

あるいはそのインスリン製剤はtransporterとは違ったDDSをとるのかもしれませんね。

異常プリオンペプチドの消化管からの吸収もtransporterを介さないのでしょうかね。

ご存知でしたら教えてくださいm(_^_)m

(無題) 削除/引用
No.1430-2 - 2009/10/28 (水) 10:28:32 - おお
>[Re:1] 不思議さんは書きました :

>
> あるいは、異常プリオンだけ消化管から吸収される機構があるのでしょうか?
>

ヒト食い人種がプリオン病といいますか、この手の病気
の頻度が高いことが分かっていました。たしか脳もたべてた
と思います。

そもそもプリオンも全長でなく、一部の領域のべプチド
がプロテアーゼ耐性の構造をとれるようです。

あと消化器官からのタンパク吸収ではインシュリンを
経口投与する方法が考案されています。吸収量を厳密に
コントロールできず今のところ実用性に乏しいみたいですけど。

異常プリオンはどのように消化管から吸収されるのでしょうか? 削除/引用
No.1430-1 - 2009/10/28 (水) 09:59:46 - 不思議
ふと疑問に感じました。

米国産牛肉からたびたび特定部位の混入などにより輸入の停止ということがあります。

狂牛病の病原体である異常プリオンタンパクが蓄積しやすい脊柱などが混入していたからです。


私はプリオン研究者ではありませんが、生理学で人の消化吸収を勉強している最中の学生です。

正常プリオンは270アミノ酸からなるタンパクで、そのcounterpartの異常プリオンは同じアミノ酸配列でその折り畳まれ方が異なるとならいました。

この異常プリオンは通常の消化酵素には耐性で、アルコールやオートクレーブにも耐性のようです。

私の疑問というのは、国は何を懸念して輸入の停止をしているのかということです。


つまり、たとえば異常プリオンが消化酵素で耐性であるならば、むしろ消化管から270アミノ酸からなる巨大なタンパクは吸収されませんよね?ならそのまま排泄されるだけですよね?

あるいは、異常プリオンだけ消化管から吸収される機構があるのでしょうか?

なかなか調べても出てきませんので、みなさんの意見をお聞きしたいです。

みなさんは、異常プリオンを含んだ食品を「食べる」ことの危険性についてどう考えますか?
ぜひお聞かせください。

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