細胞成分の分画はいろいろな方法がありますが、どれもどんな実験にも万能といえるような方法はないです。(どれも細胞質と核を100%に近いくらいきちんとに分けることはできないです)。それぞれ長所短所あるのでどれが一番適切かは実験目的や対象とする生物材料、調べたい蛋白質それぞれで違います。たとえばNP-40などの非イオン性界面活性剤をいれない方法だと、核膜にアソシエートした小胞体や細胞骨格およびそれにくっついてる一部の細胞質蛋白質などもかなり核画分に来てしまいます。また入れる方法だと純度の高い核画分が得られますが、核外膜に比較的弱くくっついているような蛋白質は細胞質画分に来てしまうことがあります。これは方法自体に起因するもので、いわゆる腕の問題ではありません。自分の研究対象としている蛋白質の特性を十分理解して方法を考えるとともに、一番いいのはCOXの細胞分画を実際に行っていてきれいに分離できている論文を探して参考にするのがよいと思います。 |
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