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ファージのプラーク形成について トピック削除
No.1355-TOPIC - 2009/10/16 (金) 10:22:23 - じゅん
現在、M13ファージとER2738を用いてtiter測定を行なっています。
M13ファージにβ-ガラクトシダーゼをコードする遺伝子が組み込まれており、IPTG/X-gal存在下で、大腸菌に感染すると青いプラークが形成されるという仕組みを用いて、titerを求めようとしています。

実際に青いプラークが形成されることもあるのですが、プレート何十枚まいても、なぜか全く1つもプラークが形成されないことも多々あります。
プラークが生える日は生える、1つもない日は全くない・・・そんな状況です。

プレートは毎回、当日作製しており、今回は新しいプレートと一緒に前日にプラークが確認できたプレートでも試してみたのですが、全くプラークは生えず・・・ですので、プレートに問題があるとは思えないのかなと考えています。

titer測定に用いる大腸菌も当日、増やしており、いつもO.D.600=0.45前後のものを用いています。ファージの希釈倍率も10^1、10^3、10^5・・・10^13などと広めにとって、プレートにまいています。

日によって、プラークが出たり出なかったりで、全く実験を進められないでいます。しかし、その原因もわからず途方に暮れています。

ファージを扱っている人も周りにいないため、アドバイスを頂くこともあまりできません。

titer測定を行なう際に、特に気をつけなければいけない点などありましたら、ぜひアドバイスをお願い致します。
 
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(無題) 削除/引用
No.1355-10 - 2009/10/21 (水) 11:22:59 - ats
M13KO7なら、培地のまま0.45umのフィルターを通して4℃保存していたものが、2年前のtiterとほとんど同じで驚いた経験があります。

(無題) 削除/引用
No.1355-9 - 2009/10/20 (火) 21:36:10 - じゅん
液体培養する際にも、Tetは加えています。ということは、Tetを2段階で加えているので、F'因子が脱落するということは考えにくいのでしょうか?

私もM13は熱に強いということを、どこかで聞いたことがあります。Top Agarは事前に45℃で温めているのですが、そこまで温度も高くないし、大腸菌のlawnも生えているので、熱が原因ではないと考えています。

ファージ希釈時には、使い捨ての1.5 mLのエッペンドルフチューブを用いています。みなさん頻繁に使われている遠心チューブです。これはポリプロピレン製なんですかね・・・?


また、みなさんはファージはどのように保存し、どのくらいの期間titerを維持できていますか?私はTBSで保存し、キットのマニュアルには4℃で3週間保存可能と書かれてあったのですが・・・現在、日ごとにtiter測定を行なっているのですが、数日でもtiterが低下しているように思われるので、心配になりまして。

(無題) 削除/引用
No.1355-8 - 2009/10/20 (火) 19:03:54 - AP
>そこで得られたシングルコロニーをつついて、大腸菌を増やすようにはしています。

関係あるかどうかわからないけれど、液体培養するときにもTetは入っていますか? コロニーでセレクションをかけても液体培養している間にもF'が落ちる可能性はありますので(最少培地で選択するしかない株は、この点、どうしようもないですが)。

培地のコンタミはいかんですが、別の問題でしょう。ファージは丈夫なので、器具や環境が濃厚汚染していて、そこからコンタミした可能性もありますね。

lambda ファージなんかだと、宿主菌のなかに死んだ菌がいると、それにファージが吸着してタイターが下がるということはあります。新鮮な宿主を使っているなら、それ以上の対策はありませんけれど。

トップアーガーの温度については、M13は熱にかなり強いんじゃないかな。lambda ZAPIIなんかでin vivo exisionをする系では、培養上清からlambdaファージを皆殺しにして、繊維状ファージのみを得るために65-70℃、20分の処理をするくらいですから。大腸菌のローンがちゃんと生えているのならタイターが下がるほど熱すぎたということはないと思います。

ファージ希釈の時に吸着を防ぐという意味では、ガラスチューブでなくディスポのポリプロピレンチューブを使うのが好ましいですが、何を使っているのかな。洗浄して繰り返し使うガラスの培養チュープは、残留する界面活性剤や重金属なんかがファージにダメージを与えそうです。

培地で希釈 削除/引用
No.1355-7 - 2009/10/20 (火) 17:14:28 - ats
ネガコンでプラークが生じるのは問題ですね。
無機塩類溶液より培地で希釈した方が良い理由は、培地中のタンパク分解物(ペプトンやYeast Extracts) にブロッキング剤的な効果があるからです。
ちなみに私は、Top Agarは(面倒なので)使っていません。また、Top Agarが熱いと大腸菌が死にますので注意してください。
プラークの大きさや青色の濃さにも違いは、おそらく個々の大腸菌クローン(もしかしたらファージ)の性質の違いでしょう。
いくらクローン化しても、培養を重ねるに従い生育速度の違うものが出てきますから。

(無題) 削除/引用
No.1355-6 - 2009/10/20 (火) 16:07:37 - じゅん
みなさんコメントありがとうございます。
ER2738はテトラサイクリン耐性遺伝子をもっているため、初めにLB+Tetプレートにストリークし、そこで得られたシングルコロニーをつついて、大腸菌を増やすようにはしています。ですので、F'因子は脱落していないのではないかと思います。でも、全くプラークが生えてこない日もあったので、シングルコロニーの中には、F'因子の欠落したコロニーなども含まれていたんですかね・・・?

ファージの希釈にはLBを用いているのですが、そのLBがコンタミしていた場合、プラークが形成されなくなるということは考えられますか?もしLB中に
大腸菌がコンタミしていた場合、ファージは希釈時点で大腸菌に感染してしまい、本来感染してほしい大腸菌に感染できずに、プラークが形成されないのでは?と思いまして・・・
ネガコンとして、Top Agarと大腸菌とLBを混ぜたものをプレートにまいたのですが、青いプラークが生えてしまうことが多々あります。この結果からLBがコンタミしているのでは?と思ったのですが。

あと、atsさんより希釈には培地を用いた方がいいとのコメントがありましたが、TBSなどでもよいのでしょうか?培地だとチューブへの吸着を防げるということですが、なぜですか?すいません・・・基本的なところかもしれませんが。


最近は大腸菌の対数増殖期や新鮮なLBを用いたりして、プラークが形成されるようになってきました。しかし、ここでまた疑問が出てきました・・・
プラークの大きさや青色の濃さにも違いがあるのですが、この違いは一体何からくるものなのでしょうか?今はLBやTBSで希釈したり、保存温度(氷上、室温、37℃)で比較したりしています。いろいろな条件が影響して、ファージの感染効率などに影響が出ている結果なのでしょうか?


たくさん質問してしまってすいませんが、ご回答よろしくお願い致します。

(無題) 削除/引用
No.1355-5 - 2009/10/16 (金) 20:36:20 - A
私もF'因子の欠落が一番怪しいという皆さんの意見に同意です。
私も何度かM13を使った実験を行いF'因子の欠落と疑われる
結果が得られたことがあるのですが、他の可能性も排除
できないためにとにかくやり直したという経験が何度か
ありました。今では既にpfuのわかっているファージを
平行してコントロールとして使うことによって大腸菌側に
問題がなかったのか確認をとりながら行うようにしています。
使っているXL1-Blueです。数回ですがTG1も使ったことが
ありますがER2738は使ったことないですね。

(無題) 削除/引用
No.1355-4 - 2009/10/16 (金) 11:31:18 - AP
皆さんのご指摘の通り、宿主菌からのF因子の脱落、それによってM13が感染するのに必要なF繊毛の欠落が起こっていることが疑われます。宿主菌はその都度、F'因子の選択をかけたシングルコロニーから速やかに殖やした新鮮なものを使うなどの配慮はしていますか。ER2738という宿主は使ったことないんですが、XL1-Blueなどと同様に、F'因子にテトラサイクリン耐性遺伝子がのっているようなので、これで選択すれば便利ですね(そうでない場合は最少培地などで選択する必要がある)。

(無題) 削除/引用
No.1355-3 - 2009/10/16 (金) 11:10:30 - ats
M13ファージは溶菌させないで増殖が遅くなるだけです。
そのため、プレートあたりの大腸菌量が多すぎたり、培養時間が長いと、増殖した大腸菌がプラークを隠してしまいます。
また、低温で培養したり定常期まで増殖した大腸菌は感染に必要なF繊毛がなくなる(形成されない)ので、37℃で培養した対数増殖期(OD600=0.7-1.5)の大腸菌を使ってください。
上記の条件のXL1Blueなら10cmシャーレ一枚あたり、100uLほどが適量です。
私は、ファ-ジ希釈液15μLと大腸菌液135μLを混合し10分程室温で放置後、100uLをまいて37℃で16時間ほど保温しています。XL1Blueは増殖が遅いので、他の株なら加減が必要でしょう。
また、ファージの希釈も培地を用いた方が、チューブへの吸着が防げるので、安定した結果が得られます。さらに10mM MgSO4を加えると、希釈時の感染効率が良いそうです。

(無題) 削除/引用
No.1355-2 - 2009/10/16 (金) 10:37:27 - 中年
プラークの出なかったときは宿主のF'因子が脱落してしまっていたのではないでしょうか。

ファージのプラーク形成について 削除/引用
No.1355-1 - 2009/10/16 (金) 10:22:23 - じゅん
現在、M13ファージとER2738を用いてtiter測定を行なっています。
M13ファージにβ-ガラクトシダーゼをコードする遺伝子が組み込まれており、IPTG/X-gal存在下で、大腸菌に感染すると青いプラークが形成されるという仕組みを用いて、titerを求めようとしています。

実際に青いプラークが形成されることもあるのですが、プレート何十枚まいても、なぜか全く1つもプラークが形成されないことも多々あります。
プラークが生える日は生える、1つもない日は全くない・・・そんな状況です。

プレートは毎回、当日作製しており、今回は新しいプレートと一緒に前日にプラークが確認できたプレートでも試してみたのですが、全くプラークは生えず・・・ですので、プレートに問題があるとは思えないのかなと考えています。

titer測定に用いる大腸菌も当日、増やしており、いつもO.D.600=0.45前後のものを用いています。ファージの希釈倍率も10^1、10^3、10^5・・・10^13などと広めにとって、プレートにまいています。

日によって、プラークが出たり出なかったりで、全く実験を進められないでいます。しかし、その原因もわからず途方に暮れています。

ファージを扱っている人も周りにいないため、アドバイスを頂くこともあまりできません。

titer測定を行なう際に、特に気をつけなければいけない点などありましたら、ぜひアドバイスをお願い致します。

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