Bio Technical フォーラム

  • バイオ関連の実験をする上での、試薬、機器、プロトコールなどの情報交換の場です。
  • 質問に対して解答できる方は是非、書き込んで下さい。
  • このフォーラムにふさわしくないと管理人が判断した投稿は予告なく削除します。

トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

最新のフォーラム | このフォーラム | ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

カラムのつまりの解消法 トピック削除
No.1324-TOPIC - 2009/10/09 (金) 20:41:21 - 精製素人
みなさまお世話になります。

みなさまのアドバイスをいただきたくトピックを立てさせていただきました。
どうかご教示いただけますと幸いです。

現在、HEK293T細胞にMyc-tagに目的の遺伝子を融合させた融合タンパク質を発現させました。

そのタンパクは細胞質タンパク質として発現が期待され、事実western blotにより細胞質画分から抗Myc抗体にてその存在が確認されました。

そこでその融合タンパクの糖鎖構造解析を行う目的で、10 cm dish 10枚程度からMycタグを利用して発現タンパクを精製したいと考えております。

そのため細胞を1 % Triton X-100 5 ml程度で可溶化後、一定時間のsonicationをかけ、脱核をした上清をカラムにapplyしました。

ところが、カラムがすぐにつまってしまい困ってしまいました。

素人なりにその原因を考えると、sonicationなどで核膜などにも崩壊が起き、DNAがでてきてしまったのかなとも思います。

みなさまのカラムへアプライする前までのpreparationでカラムがつまらないようにするために気を遣うpointがありましたらどうかご教示いただけないでしょうか?

大変質問で恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



7件 ( 1 〜 7 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.1324-7 - 2009/10/11 (日) 02:22:04 - おお
>[Re:5] 精製素人さんは書きました :

> そこに5 mlの1% Triton X-100を含むPBSでresuspendさせ、on ice, 15 min放置します。


これくらいなら十分細胞質の物は溶出されていると思います。

(無題) 削除/引用
No.1324-6 - 2009/10/11 (日) 02:19:53 - おお
Hypotonic buffer

10mM HEPES
1.5mM MgCl2
10mM KCl
0.5mM DTT
+protease inhibitors

こんな感じです。

カルシウム加えたりとか、バリエーションは
いろいろあります。単純に塩濃度が低いという
のが基本的なコンセプトです。
デタージェントを含んでいませんが、これで
しばらくインキュベートし、ホモジナイズで
細胞膜をこわすと、可也の細胞質のタンパク
がとれます。

場合によってはデタージェント(NP-40/TRITON X-100など)
0.1%くらい加えたりします。核の内用物が若干流出しても
いいなら0.5%とか多めでもいいかと思います。
あとグリセロールを加えると若干クロマチンがタイトになって
いるような気がしますが、これはカラムの流速、プレッシャー
に影響を与えますので、、、5-10%加えるのがたいてい
と思いますが低めで2%とか加えるのもてかもしれません。

デタージェントを加えると大抵サイトゾルのものが
溶出されると思いますが、ソニケーション以外に
オプションがあるかといわれると、グラスビーズ
とか使えるとはおもいます。

ますディシュ1枚でいろいろな条件を見てみれば
いいかと思いますがどうでしょうか。

ゲノムがある程度でてきて困るような条件でないと
溶出されないのであればDNaseを使うというのも
選択肢としてありますが、それでも最初のカラムは
結構つまり気味になるかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.1324-5 - 2009/10/10 (土) 10:58:34 - 精製素人
みなさまおはようございます。

また多くの経験に基づいたアドバイスありがとうございます。

1 % Triton X-100での可溶化だけでなくsonicationを行ったことがまずかったようですね。

もう少し当時の状況を詳しく書きます。

10 cm dish confluentになったもの10枚からPBSで一度洗った細胞を回収して、遠心してpelletにしますと15 ml tubeで0.5-1.0 cm高のpelletができました。(かなり大量だと思います。)

そこに5 mlの1% Triton X-100を含むPBSでresuspendさせ、on ice, 15 min放置します。

(十分に細胞膜が溶けたことを期待して)その後、lysateをeppenに小分けして、脱核や脱debrisの目的で15, 000 rpm, 10 min, 4℃での遠心を行いました。

ところが思いのほか、それにより作られるpelletが大きく、十分に可溶化できていないのだろうと推察しました。

そこでそれをそのままsonicationにかけたんです。

その後、同条件で遠心するとpelletは随分少なくなり黒っぽいpelletが少しできましたので、それを除いた上清をカラムにapplyしたんです。


おそらく私のいけない点、もしくは改善すべき点は細胞の破壊の点ですね。

通常は1 % Troton X-100で細胞をresuspendさせても十分に破壊できないのであれば、みなさまはどのような破壊方法をとられますでしょうか?

低張液というアドバイスがありましたが、お使いになられてるその組成を教えていただけませんでしょうか?

また自分の場合の1 % Triton X-100で10 min放置でも細胞膜がちゃんと壊れていたのかもしれませんね。

そこに不必要にsonicationなんてやるもんだからカラムが詰まってしまったのかもしれませんね。

引き続きご教示いただけますと幸甚です。よろしくお願いいたします。

(無題) 削除/引用
No.1324-4 - 2009/10/10 (土) 03:55:33 - おお
>そのタンパクは細胞質タンパク質として発現が期待され、事実western blotにより細胞質画分から抗Myc抗体にてその存在が確認されました。

この条件と精製の時の条件は一緒ですか?
ソニケーションはほんとに必要ですか?
界面活性剤をつかえば細胞膜はとけてしまいますので
細胞質のものは大抵上澄にくるはずです。
クロマチンを解離させたくない場合は低張のほうが
有利です。
遠心の条件をなるべくあげてください。
0.4umくらいの膜でフィルターをかますのも
てかと思います。
カラムの粒子の大きいのを使って粗製せい
するといいかもしれません。個人的には
トータルのライセイトをいきなりスーパーファインとか
目の細かいレジンに通したくありません。
解像度が上がっても所詮クルードな成分から
きれいなシングルの目的のピークが得られるわけないですから。
詰まる可能性も考慮に入れるとやりたくないほうほうです。

バッチ吸着とかも考慮した方がいいかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.1324-3 - 2009/10/10 (土) 01:36:19 - c
等張bufferでTriton Xによる処理だけならば核はほとんどインタクトでクロマチン構造も保持されているとおもいますので、遠心すれば核を除く比較的きれいな画分が得られるでしょう。でもソニケーションしたら核もズタズタになってしまいます。また超音波するとTritonで可溶化出来なかったような膜構造の一部や変な感じで壊れたクロマチン構造が小さく断片化して、普通の高速遠心くらいでは沈まないで中途半端に上清にまじってくるものも出てくるでしょう。この場合こうしたものを除きたいなら超遠心とか必要かもしれません。あとカラム操作で使用するbufferが可溶化のときの組成と(塩濃度や界面活性剤濃度などが)異なると、いったん溶けていたものが再度不溶化することもしばしばあります。核は特に必要ないなら等張bufferでtriton Xで可溶化して超音波なしで遠心した上清を使い、かつ目的のものが可溶化できる条件がわかってるならば、実験に差し支えない限り精製操作もそのbuffer条件かなるべくそれに近い条件で行ったほうががいいです。

(無題) 削除/引用
No.1324-2 - 2009/10/10 (土) 01:19:33 - A
>そのため細胞を1 % Triton X-100 5 ml程度で可溶化後、一定時間の>sonicationをかけ、脱核をした上清をカラムにapplyしました。

詳しく書かれていませんが「上清」という言葉を使われているわけ
ですから遠心後の「上清」と言う意味ですよね?

どれぐらいのGで遠心を行っているのかわかりませんが、遠心だけでは
除けない目視では見えない細かい沈殿が残っていてカラムが詰まって
いるのでしょう。通常カラムにのせるサンプルは遠心後フィルターを
通すのが常套手段です。ですからフィルトレーションすればおそらく
解決すると思います。ただ時々フィルターの膜に非常に付き易い蛋白質も
ありますから、もしフィルトレーションしたくないのであれば超遠心で
細かい沈殿まで除いてそのままカラムにのせるという方法もあります。
もしこれらの方法がだめならカラムではなくレジンを使ってバッチで
精製するという方法もあります。

カラムのつまりの解消法 削除/引用
No.1324-1 - 2009/10/09 (金) 20:41:21 - 精製素人
みなさまお世話になります。

みなさまのアドバイスをいただきたくトピックを立てさせていただきました。
どうかご教示いただけますと幸いです。

現在、HEK293T細胞にMyc-tagに目的の遺伝子を融合させた融合タンパク質を発現させました。

そのタンパクは細胞質タンパク質として発現が期待され、事実western blotにより細胞質画分から抗Myc抗体にてその存在が確認されました。

そこでその融合タンパクの糖鎖構造解析を行う目的で、10 cm dish 10枚程度からMycタグを利用して発現タンパクを精製したいと考えております。

そのため細胞を1 % Triton X-100 5 ml程度で可溶化後、一定時間のsonicationをかけ、脱核をした上清をカラムにapplyしました。

ところが、カラムがすぐにつまってしまい困ってしまいました。

素人なりにその原因を考えると、sonicationなどで核膜などにも崩壊が起き、DNAがでてきてしまったのかなとも思います。

みなさまのカラムへアプライする前までのpreparationでカラムがつまらないようにするために気を遣うpointがありましたらどうかご教示いただけないでしょうか?

大変質問で恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

7件 ( 1 〜 7 )  前 | 次  1/ 1. /1


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を