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Native PAGE について トピック削除
No.1310-TOPIC - 2009/10/07 (水) 21:52:48 - ゴ
私は今、研究でNative PAGE を行なっています。

Native PAGE用のゲルの作製時、うまく重合がいってないせいか、コームのところに気泡のようなものができてしまう現象がおきます。

7.5アクリルアミドゲル(SDS free)
1M Tris HCl(pH8.8) 9mL
30% acrylamide 6mL
10% APS 120μL
TEMED 12μL
D.W 9mL

ゲルの組成は以上です。溶液は新しい物を使っています。APSも新しく買いましたので古くなっている事が原因ではないようです。どなたか解決策や他にゲルをつくるいい方法がありましたら教えてください。

また、ゲルを流す前にpre-runをおこなうのですが、pre-runを行なっていると、ゲルの中を1本の線(ゲルには間違いないですが・・・)みたいな物が上から下へ移動する現象があります。これも解決できず、お手上げ状態です。この現象が出ると、サンプルが線の上部に到達してから極端に流れるのが遅くなり、電気泳動にかなり時間を取られます。これも教えていただけるとありがたいです。
 
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プレランの電極液 削除/引用
No.1310-20 - 2009/10/15 (木) 12:04:23 - ザンギ
不連続緩衝液系のアドバンテージであるスタッキングによる分離能の向上を
期待しなければ、ゲルバッファーと同じものである必要がないので、電気泳動
の目的によって方法は色々あるのかなと思いなおしました。

例えば目的がnative complexを観察したいような場合には、スタッキング時
の環境がcomplexの不安定化の原因になるかもしれないので、プレランして
バッファー環境をマイルドにしてやるのもありかもしれません。

本題とはだいぶずれてますが。

(無題) 削除/引用
No.1310-19 - 2009/10/15 (木) 08:32:18 - AP
いろいろ書きましたが、どうやらザンギさん、おおさんの疑念があたっているようです。

いまさらながら、引用文献を見てみましたが、BioRadのReadyGelTris-HClを使っているんですね。使ったことはないんですが、説明書によると泳動はTris-glycineバッファーで、これにSDSを加えればSDS-PAGEができ、入れなければNative PAGEが出来るんですね。どちらも通常のSDS-PAGEのように、Cl-とglycineの分離エッジが出来て、そこでスタックが起こると書いてあります。泳動条件にpre-runは書いてないのでやらないのが普通のようです(引用先ではなぜかやっているようですが)。

pre-runしたときにゲルの中に見える一本の線というのはスタックラインで、そこに泳動サンプルが追いつけば、移動が遅くなるのも道理です。

(無題) 削除/引用
No.1310-18 - 2009/10/13 (火) 07:26:03 - おお
>[Re:17] ザンギさんは書きました :
> プレラン時の電極液ですが、ゲル中のバッファーと同じ組成で僕はやって
> いたんですが、引用されてる論文では分離用の電極液と同じTris-Glycine
> で流してますね。

じつはそこがきになってました、、、、
えいどうそうのバッファーがゲルと違っていて
プレランして良いもんなんでしょうか、、、、

> どうしてこれでサンプルを電気泳動して分離できるのか解らないんですけど...

うまくいえないのですが、、大丈夫だとおもいますよ。
BIS-TRISの系も同じような感じです。
ネイティブようではないですけどね。

プレラン 削除/引用
No.1310-17 - 2009/10/13 (火) 01:28:21 - ザンギ
プレラン時の電極液ですが、ゲル中のバッファーと同じ組成で僕はやって
いたんですが、引用されてる論文では分離用の電極液と同じTris-Glycine
で流してますね。
どうしてこれでサンプルを電気泳動して分離できるのか解らないんですけど...
SampleがTris-HCl(pH6.8)になってれば流れちゃうんでしょうか。
それとも濃縮させる必要がないのか...

最近の一般的なプロトコールはこうなってるんでしょうか。


本題からそれちゃってますが、ダイより先のフロントラインを走る線は光の
屈折率の都合で見えるようで、イオンやら何やら解らんものの流れてる界面
だと勝手に理解してました。
Tris-Glycineで泳動すると普通は見えると思うのですが。


で、電気泳動ですが、基本的に負電荷のものを上から下へ(苦笑)走らせる
わけですが、正電荷のものは下から上へ移動するので、悪者の未重合の
ビスなんかもこっちへ流れ出ちゃうんでしょうか。

ぐだぐだ書いて結論が見えませんが(苦笑)、アクリルアミドとビスの品質
をチェックするのかな。

(無題) 削除/引用
No.1310-16 - 2009/10/11 (日) 12:15:02 - AP
>30%アクリルアミドのpHを測ってみましたが約9で酸性ではありませんでした。

普通はほぼ中性のはずなのに、これはまたずいぶん高いなと思って調べなおして見ましたら、acrylamideが分解してアクリル酸ができると酸性になるというのは記憶違いで、アルカリ性になるというのが正解のようです。acrylamideからdeamination反応が起こるそうなので、アミンが pHをあげるのでしょう。またアルカリと光で分解が促進するそうなので、アルカリになった溶液はさらに分解が進むものと思われます。
ネットで調べた限り、ストック溶液がpHが7 or lessとであることをチェックしろと書かれていることが多いようです。たとえば
http://books.google.co.jp/books?id=eB0qxldXl14C&pg=PA320&lpg=PA320&dq=acrylamide+solution+deamination&source=bl&ots=C8Aangnlkg&sig=0iBPRfI6Ca_1fdGA3CF4bVBG-s8&hl=ja&ei=90fRSrjEL6XW6gPliPT0AQ&sa=X&oi=book_result&ct=result&resnum=5&ved=0CB0Q6AEwBA#v=onepage&q=acrylamide%20solution%20deamination&f=false

>他のひとが同じアクリルアミドを用いて、溶液を作製し、SDS-PAGEに用いていますが問題ないようです。

SDS-PAGEはゲルにSDSが入るなど、もともとイオン強度が高い条件でやるせいか、アクリルアミド中のイオンには寛容なんだと思います(もちろん状態のよいアクリルアミドより分解能が下がったりはしているのでしょうけれど)。

かつて、DNAシークエンスをhome madeのアクリルアミドの板ゲルでやっていたころの話ですが、高分解能が必要なシークエンスには作りたてのアクリルアミドストック溶液を使い、一週間くらいたったストック溶液はSDS-PAGE用にお下がりしていました。

(無題) 削除/引用
No.1310-14 - 2009/10/11 (日) 02:21:25 - ゴ
ザンギ様、おお様。

重合がうまくいきすぎてもいけないのですか...奥が深いですね。

SDS-PAGEは私の研究室でも一般的なLaemmli法を用いています。running buffer も一般的なものだと思います。文章が下手で誤解を招いてしまったことをお詫びします。

私の研究室のNative PAGEのプロトコルは最初に書いた組成で1層のゲルです。他のプロトコルは調べていないので分かりませんが、「論文で用いられているNative PAGEの方法とかなり違う」という印象は受けませんので一般的なものだと思います。

私の研究室のプロトコルは以下の論文を参考にしています。
Iwamura et al. Genes to Cells, 6, 375-388, (2001)


確かに最近寒くなってきましたね。研究室が北国なもので温度の変化はよく感じます。ただ、研究室内は寒いというよりは、むしろいつも暑いです。
気温が高い事で重合反応が速すぎて、ゲル全体として”ムラ”が出る事はやはりあるのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.1310-13 - 2009/10/10 (土) 03:23:53 - おお
コームの部分の上層部分が未重合ということなので、
どう言う訳か重合が完了してないですね。
こういう場合は重合にかける時間を長めに取るとか
ほぼ重合してから37度で温めてみるとか、
ちょっと多めにAPSを加えるとか、、
特に寒くなってきているので、今まで重合してたのに
しなくなってきたなんてあるかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.1310-12 - 2009/10/10 (土) 02:00:11 - ザンギ
最近、とんとゲルのキャスティングをやってませんが...

へたった試薬や冬期の寒い部屋でも大丈夫なようにマージンのとってある
方法だと、脱気が完璧で他の試薬もフレッシュな場合に、重合がうまくい
きすぎて重合熱のせいでかえって均一なゲルにならないことがあるような
気がします。
重合熱による温度変化を抑えるためには、スラブごと水に沈めて重合させる
こともあります。ご参考まで。


ちょっと疑問なんですが、普通にSDS-PAGEっていうとLaemmliの不連続緩衝
液系かと思います。古典的方法ではSeparating gel とstacking gel
で異なる緩衝液を使います。
最初の文章を読んでると、stacking gelのないモダンな(?)システム
なのでしょうか。この場合プレランする時の電極液はゲル作成時と同じも
のを使うのでしょうか。

Re: 削除/引用
No.1310-11 - 2009/10/09 (金) 22:21:04 - ゴ
>気泡が入るコーム位置は端のコームですか?それとも全体でしょうか?

S様
気泡というか、ゲルが波打つ?ような感じです。(気泡って自分で書いといて申し訳ないです。)
また、その部分だけ遅れてゲルが固まった感じがします。

この現象はゲルの一部分のみで起こる事がほとんどのため、無事だったウェルだけを使い電気泳動しているのが現状です。

(無題) 削除/引用
No.1310-10 - 2009/10/09 (金) 06:37:18 - S
気泡が入るコーム位置は端のコームですか?それとも全体でしょうか?

(無題) 削除/引用
No.1310-9 - 2009/10/09 (金) 02:04:25 - ゴ
AP様、ザンギ様、おお様、あべちゃん様、コロ様、コメントありがとうございます。とても参考になります。

30%アクリルアミドのpHを測ってみましたが約9で酸性ではありませんでした。また、他のひとが同じアクリルアミドを用いて、溶液を作製し、SDS-PAGEに用いていますが問題ないようです。

私も、Native PAGEの他に同じアクリルアミド溶液を用いて、SDS-PAGE、EMSA用のゲルを作製していますが、うまく行っています。毎回脱気もしていますし、コームも同じ物を使っていますので、これらによる問題ではないと自分では感じています。


同じように、pre-run時に起こる問題もNative PAGE用のゲル限定です。

今日、Native PAGE用のゲルでpre-runを行なったところ、やはり”問題の線(バンド)”は出ましたが、「pre-runには不純物を流し切る意義がある」とのご指摘がありましたので、長めにpre-runを行い、”線”がゲルのほぼ下まで到達したところでサンプルを流してみました。この場合、プロトコル通りの時間でサンプルを流す事ができました。

根本的な解決にはなっていませんが、”線”が出た場合、応急処置としてpre-runを長めにしようと思います。ゲル作製時の問題についてはAPS、TEMEDの量を調節し再度挑戦。また、コームを洗剤で洗った後、70%エタノールをやめMilliQ水で拭き取る事にしたいと思います。

(無題) 削除/引用
No.1310-8 - 2009/10/08 (木) 15:13:16 - あべちゃん
>[Re:7] コロさんは書きました :
> >1M Tris HCl(pH8.8) 9mL
>
> この叙述は実際に正しいですか? それはいくらなんでも高すぎという気がしますが、、、

OKだと思いますよ。
終濃度375mMは、私も使う濃度です。

(無題) 削除/引用
No.1310-7 - 2009/10/08 (木) 14:34:21 - コロ
>1M Tris HCl(pH8.8) 9mL

この叙述は実際に正しいですか? それはいくらなんでも高すぎという気がしますが、、、

(無題) 削除/引用
No.1310-6 - 2009/10/08 (木) 08:09:20 - あべちゃん
私もNative特有の問題と言うよりはPAGEの問題かなぁと思いました。

すでに、APさん、ざんぎさん、おおさんのご指摘がありましたが、
私が経験した事で付け加えさせてもらうと、コームを70%エタノールとかで汚れを取って十分に拭き取らずゲルにコームを差し込むと気泡ができるという事がありました。

これはゲル作りに限らずブロッティングのバッファーにEtOH (or MeOH)を加えた時にも小さな気泡ができ、すぐに使用すると均一なブロッティングができないですね。

詳しいことはわからないのですが、アルコールを水に加えると発熱し、おおさんがご指摘のように、その水が空気を多く含んでいる場合は、溶存していた空気が気体となって気泡を生じるのではないかなぁと想像してます。

なので、私はコームを拭く時は超純水を使います。

(無題) 削除/引用
No.1310-5 - 2009/10/08 (木) 04:09:56 - おお
水によっては空気を結構含んでいて重合中
泡が発生したりということがあります。

軽い脱気をすればいいかもしれません。
オートクレーブした水は比較的大丈夫かもしれません。
あるいは重合中に温度が上がり過ぎないように
APの量を調整するとか

あとはゲル板のしたはスポンジ状のものとか
でシールしていると思いますけど、底から
泡が出てきて上に移動したりとか、、、、

(無題) 削除/引用
No.1310-4 - 2009/10/08 (木) 00:50:41 - ザンギ
コームが汚れてませんか?

(無題) 削除/引用
No.1310-3 - 2009/10/07 (水) 23:04:21 - AP
そんなにひどい目にあったことはないですが、その流れ方はゲルに過剰のイオン(陰イオン)があるためのように見えます。
アクリルアミドが一番怪しいかなあ。現在では試薬の品質は全体的によくなっていますが、それでも品質のよいものと悪いものがはっきりしていて、それが結果に現れやすいものも数々あります。副産物、分解物など不純物が混入しやすいアクリルアミドはそのひとつでしょう。ちなみに、プレランの目的はいろいろありますが、特にアクリルアミド中の不純物をサンプルを泳動する前に流しきるということが大事な意義のひとつです。

アクリルアミドの場合は分解物のアクリル酸が悪さをします。ストック溶液をpHペーパーで調べてみたら酸性になっていたりしませんか。高品質のものを買うのが第一ですが、いかに高品質のものでも、長期間保存すればなにが起こるかわかりません。最近はあんまり流行らないかもしれませんが、昔は、イオンを除くためにアクリルアミドのストック溶液にイオン交換樹脂を入れておくということもよくやられていました。

Native PAGE について 削除/引用
No.1310-1 - 2009/10/07 (水) 21:52:48 - ゴ
私は今、研究でNative PAGE を行なっています。

Native PAGE用のゲルの作製時、うまく重合がいってないせいか、コームのところに気泡のようなものができてしまう現象がおきます。

7.5アクリルアミドゲル(SDS free)
1M Tris HCl(pH8.8) 9mL
30% acrylamide 6mL
10% APS 120μL
TEMED 12μL
D.W 9mL

ゲルの組成は以上です。溶液は新しい物を使っています。APSも新しく買いましたので古くなっている事が原因ではないようです。どなたか解決策や他にゲルをつくるいい方法がありましたら教えてください。

また、ゲルを流す前にpre-runをおこなうのですが、pre-runを行なっていると、ゲルの中を1本の線(ゲルには間違いないですが・・・)みたいな物が上から下へ移動する現象があります。これも解決できず、お手上げ状態です。この現象が出ると、サンプルが線の上部に到達してから極端に流れるのが遅くなり、電気泳動にかなり時間を取られます。これも教えていただけるとありがたいです。

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