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免疫沈降のネガティブコントロール トピック削除
No.1303-TOPIC - 2009/10/06 (火) 17:36:05 - 寅雄
免疫沈降でFLAGタグの付いたタンパクをおとす実験で、anti−FLAG M2抗体を使おうと思うんですが、ネガティブコントロール抗体には何を使えばいいのですか?
 
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No.1303-15 - 2009/10/09 (金) 16:41:10 - USB
寅雄さま

IPをされる最終的な目的でネガコンも変わってくると思うのですが…
たとえば
Flagタグ付きタンパクXがAnti-Flag抗体でIPされることのみを確認したい
1、empty vector + Anti-Flag抗体
2、FlagタグなしXタンパク発現vector + Anti-Flag抗体
3、Flagタグ付きXタンパク発現vector + Anti-Flag抗体
4、Flagタグ付きXタンパク発現vector + normal IgG

Flagタグ付きタンパクXと相互作用するZをco-IPで確認したい
1、empty vector + Anti-Flag抗体
2、Flagタグ付きYタンパク発現vector + Anti-Flag抗体
3、Flagタグ付きXタンパク発現vector + Anti-Flag抗体
4、Flagタグ付きXタンパク + normal IgG
(5、FlagタグなしXタンパク発現vector + Anti-Flag抗体)
このときYはZと相互作用しないものであること
(もちろんco-IPの場合はそのほかにも相互作用部位の決定などをする必要があると思いますが)

といった感じです。私は1〜3で済ましてしまう場合が多いです。自作抗体を使用する場合や内在性のものをIPするときは4を入れます。
 私の場合、強制発現系でIPをするときにネガコンとしてuntransfectedの細胞を使ったことはありません。

いかがでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.1303-14 - 2009/10/08 (木) 16:35:12 - たすく
千夏様

> まずはsepharoseへの非特異的な結合ですが、確かに目的タンパク質がsepharoseへ結合する場合、私の系(no-expressionとexpressionのFLAG-IP比較)ではそれを明らかにすることはできません。これを明らかにする方法はlysateにsepharoseのみを添加することです。
> 実験は以下のようになります。
> (i)no transfectionのcell:FLAG-IP and sepharose only
> (ii)empty vectorをtansfectionしたcell:FLAG-IP and sepharose only
> (iii)tag付きタンパク質を発現させたcell:FLAG-IP and sepharose only
>
> iiiでバンドの濃淡を比較すればOKでしょう。

iii ならばまだいいと思います。
私は「no-expressionとexpressionのFLAG-IP比較」に疑問を感じていましたので。
ただ、FLAG-tagged protein が anti-FLAG IgG の抗原認識部位以外に非特異的に結合している可能性が考えられるので、normal IgG のコントロールが必要だと思います。

(私の理解が正しければ)千夏さんは、normal IgG も抗原認識部位で認識しているものがある、という意見ですよね?
たまたま detect しようとしているタンパク質を一部の normal IgG が認識している可能性を念頭に置いておくことは必要だと思います。
ただ、私は通常はその可能性が低いと考えています。
normal IgG と anti-FLAG IgG で共にバンドが出てしまった場合、IP 時のdetergent の条件をより厳しくして、特異性が出ないかを念入りに検討します。

それとは別に、IgG で IP したものを WB すると、(抗体の種が違っていても)cross-react により 50,25kDa の IgG バンドが強く detect されてしまうので、sepharoseのみ vs anti-FLAG IgG だと、どれが本物のバンドか見極めるのが難しいことがあります。
そのため、IgG vs anti-FLAG IgG で比較しているというのもあります。

(無題) 削除/引用
No.1303-11 - 2009/10/08 (木) 13:05:51 - 千夏
たすくさん

 ご意見ありがとうございます。いい機会ですので、たすくさんの意見に対して自分の意見を再度述べさせていただきます。お時間があればまたご教授ください!

>No.1303-9 - 2009/10/08 (木) 05:38:04 - たすく

「FLAG-tagged protein が sepharose や IgG に非特異的につくかもしれない(経験あり)が、千夏さんの系ではそれを確認できないということです。」
○FLAG-tagged proteinに限らず、すべてのタンパク質はsepharoseやIgGに意図せず結合する可能性があります。またこれは認識の問題ですが、IgGの非特異的な結合は「目的とするタンパク質以外への結合」を一般に意味しており、再現性が得られる限りは目的タンパク質以外への結合もまた「特異性」があるのです(非特異的な特異性)。ただその結合がどの部位でおこっているのかは言及できません。

「FLAG-tagged protein を発現してない系でどんな落とし方をしようが、anti-FLAG で WB しても何も detect できないです(少なくとも私の系では)。」
○普通そうだと思いますが、その当たり前を確認していくのが実験かと!
まずはsepharoseへの非特異的な結合ですが、確かに目的タンパク質がsepharoseへ結合する場合、私の系(no-expressionとexpressionのFLAG-IP比較)ではそれを明らかにすることはできません。これを明らかにする方法はlysateにsepharoseのみを添加することです。
実験は以下のようになります。
(i)no transfectionのcell:FLAG-IP and sepharose only
(ii)empty vectorをtansfectionしたcell:FLAG-IP and sepharose only
(iii)tag付きタンパク質を発現させたcell:FLAG-IP and sepharose only

iiiでバンドの濃淡を比較すればOKでしょう。


ただ正直、ここまでやらずとも、それがsepharoseへの非特異的な結合なのか、IPされてきたものなのか、バンドをみれば経験的にわかる気もしますが、落とし穴になりかねないなぁとも思いました。いずれにしてもmouse IgGがnegative controlにはなりません。

「FLAG-tagged protein を発現してない系で IP して anti-FLAG で WB してバンドが出てしまうなら、それは WB に用いた FLAG 抗体が問題ということでしょう。
もちろん IP と WB に使用する FLAG 抗体は異なるものを使用します。
千夏さんの書かれている「FLAG抗体によって非特異的にIPされてくるバンドがどれか」という懸念事項はこれで排除できます。」
○anti-FLAG1でIPしてanti-FLAG2でdetectするのであれば、確かに「anti-FLAG1によって非特異的にIPされてくるバンドがどれか」という懸念はクリアできるでしょうが、それでもmouse IgGが果たせる役割はないのですよ、この系では。私の実験系(i)-(iii)で十分なのです。

問題となるのは、目的タンパク質以外の結合を「非特異的」として、
「mouse IgGとanti-FLAGに結合してくる非特異的タンパク質はイコールなのかどうか」なのです。IgGへの非特異的結合を心配しておられましたが、mouse IgGとanti-FLAGは星野監督と野村監督みたいに別物です。これらに結合してくる非特異的タンパク質はイコールかもしれませんし、イコールでないかもしれないのです。イコールだと断言するには結構な実験が必要になります。しかしイコールであるならばnegative controlにおいてもいいと思います。

最後にもうひとつ、「FLAG-tagged proteinをoxした結果IgGに非特異的に結合している」という点ですが、2種のFLAG抗体を使えばいいだけです。anti-FLAG1とanti-FLAG2でi-iiiの実験を行うことで確認をとるしかありません。mouse IgGが不適なのは上述の理由です。

(無題) 削除/引用
No.1303-10 - 2009/10/08 (木) 10:04:12 - シュン
後で読んでみて、”私の千夏さんの意見に賛成です”という変な表現になってしまっていました。
”私も千夏さんの意見に賛成です”の間違いです。誠にお恥ずかしい。

たすくさんの言われるFLAG-tagged proteinがSepharoseやIgGに非特異的に結合というのも確かにあり得る話です。過剰発現の系でやる限りは、このような非特異的な結合があり得るということは常に気をつけないと行けないですね。

(無題) 削除/引用
No.1303-9 - 2009/10/08 (木) 05:38:04 - たすく
言葉足らずでした。

FLAG-tagged protein が sepharose や IgG に非特異的につくかもしれない(経験あり)が、千夏さんの系ではそれを確認できないということです。

FLAG-tagged protein を発現してない系でどんな落とし方をしようが、anti-FLAG で WB しても何も detect できないです(少なくとも私の系では)。
FLAG-tagged protein を発現してない系で IP して anti-FLAG で WB してバンドが出てしまうなら、それは WB に用いた FLAG 抗体が問題ということでしょう。
もちろん IP と WB に使用する FLAG 抗体は異なるものを使用します。
千夏さんの書かれている「FLAG抗体によって非特異的にIPされてくるバンドがどれか」という懸念事項はこれで排除できます。

ちなみに私の経験では、M2 は WB 向きですが、IP 向きではないです。

(無題) 削除/引用
No.1303-7 - 2009/10/07 (水) 19:29:18 - シュン
私の千夏さんの意見に賛成です。

例えば、内在性の抗原に対する抗体を使って、IPをするときはNormal mouse IgGを使うのは、SepharoseまたはIgGに対する非特異的な結合を否定するために有用ですが、トピ主さんの系ではFLAG-tagged proteinを発現している細胞としていない細胞を比較すれば、FLAG特異的にIPで落とされたものと非特異的に落とされたものを簡単に比較できると思います。

FLAGだと小さすぎて、難しいですが、例えば、GFP等であれば、GFP-tagged proteinを発現している細胞とGFPのみを発現している細胞を比較すれば、GFPに対する非特異的な結合、Sepharoseに対する非特異的なな結合、IgGに対する非特異的な結合全てが否定でき、ターゲットなる分子にのみ特異的なバンドを検出できると思います。

千夏さんが提案された(i)~(iii)の実験をすれば、大丈夫だと思います。ただ、あるターゲットタンパク質に対する結合タンパク質を検出したいという実験であれば、所詮、これらの実験は、Overexpressionの系になるので、やはり内在性のタンパク質でもちゃんと結合するタンパク質が内在性の抗原を認識する抗体で落ちてくることを見る必要があると思います。このときは、Normal mouse IgGを使いましょう。

(無題) 削除/引用
No.1303-6 - 2009/10/07 (水) 09:15:49 - 千夏
いやまぁnormal mouse IgGを使っていれば文句はいいませんが、スレ主の実験系であれば、嫌がらせ的にはこう言えます。

「そのバンドはnourmal mouse IgGには結合しないが、FLAG抗体には(いわゆる非特異的に)結合しているのではないか?」

たすくさんの言う反対理由
>sepharose や IgG への非特異吸着

1.sepharoseへの非特異的吸着は何の抗体を用いてもsepharoseで落とすわけですから、すべてにおいて条件は同じ

2.IgGへの非特異的吸着
このFLAG抗体もIgGじゃないです?この実験系で懸念すべきは「FLAG抗体によって非特異的にIPされてくるバンドがどれか」であり、「normal mouse IgGによって非特異的にIPされてくるバンドはどれか」ではないでしょう。

normal mouse IgGが妥当なのはendogenousなものやtagなしのものをmouseで作製した抗体でIPするときです。他に手がないですから。

そのバンドが「FLAG抗体によって非特異的にIPされたものではない」という証明はnormal mouse IgGではできないと思いますが、どでしょかね?

(i)no transfectionのcell
(ii)empty vectorをtansfectionしたcell
(iii)tag付きタンパク質を発現させたcell
(iv)tagなしタンパク質を発現させたcell(これは別になくてもいいけど)

をFLAG antibodyでIPすればいいと思います。

(無題) 削除/引用
No.1303-5 - 2009/10/07 (水) 05:20:59 - おお
>[Re:4] たすくさんは書きました :
> 「FLAG-tagged proteinを発現していないcell lysateをanti−FLAG 抗体でIP」は良いコントロールではないです。
> sepharose や IgG への非特異吸着があっても、detect できないからです。
>
> 「mouse normal IgG で IP」がベターです。

>[Re:3] 千夏さんは書きました :
> FLAG-tagged proteinを発現していないcell lysateをanti−FLAG M2抗体でIPするのが正確なnegative control。

正確とか、よいとか、、、何に対するコントロールか、
なにが懸念かで変わってくると思いますが、、、、

免疫してないマウスのIgGを使うのが実験としてパラレルで
スッキリはしますけどね。
モノクロもサブタイプをそろえてとか言ってたら切りがない
ですね。

その他でよく使うタグでサンプルに含まれていないモノクロ抗体
というのもありかもしれません。HA、GFP、mycとか、、、
(6xHISはやめた方がいいかも)。

支持体との非特異結合を考えているなら、抗体抜きとの
比較になりますし、抗体への非特異な親和性を考えるなら
FLAGタグ抜きターゲットを発現させるか、FLAGタグのタンパクを
発現してないライセートでも否定できます。

Co-IPでFLAGタグがついていて、結合しないことが分かっている
タンパク(ミュータントとか)がある時は、それを使えば
抗体でネガコンを置く必要はないかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.1303-4 - 2009/10/06 (火) 19:42:34 - たすく
「FLAG-tagged proteinを発現していないcell lysateをanti−FLAG 抗体でIP」は良いコントロールではないです。
sepharose や IgG への非特異吸着があっても、detect できないからです。

「mouse normal IgG で IP」がベターです。

(無題) 削除/引用
No.1303-3 - 2009/10/06 (火) 19:15:12 - 千夏
FLAG-tagged proteinを発現していないcell lysateをanti−FLAG M2抗体でIPするのが正確なnegative control。

(無題) 削除/引用
No.1303-2 - 2009/10/06 (火) 18:25:52 - ami
マウスモノクロ

免疫沈降のネガティブコントロール 削除/引用
No.1303-1 - 2009/10/06 (火) 17:36:05 - 寅雄
免疫沈降でFLAGタグの付いたタンパクをおとす実験で、anti−FLAG M2抗体を使おうと思うんですが、ネガティブコントロール抗体には何を使えばいいのですか?

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