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心筋梗塞モデルラット作成のコツ トピック削除
No.1279-TOPIC - 2009/10/02 (金) 16:35:48 - honohono
初めまして。現在寝てもさめても心筋梗塞モデルラットの作成に明け暮れていますが、なかなか半日さえも生存してくれません。6時間くらいは調子よく生存しているのですが、それ以上になると徐々に血圧が低下し、不整脈が出現し、アシドーシスが進行し突然死んでしまいます。文献上は心筋梗塞発症後より2週間後のラットを使用などとありますが、とてもとても1日さえも生存したことがありません。どなたか、心筋梗塞モデルラットの作成上のコツなどをご教授していただけないでしょうか。ちなみに作成時のプロトコールは、
1.ウレタン腹腔内注射にて麻酔
2.気管切開
3.大腿動静脈にカニュレーション。静脈より維持輸液(4ml/hr/kg)
4.総頚動脈より左室内へカニュレーション
5.左側開胸(第4肋間)にて心臓を露出
6.肺動脈と左心耳の間を7-0絹糸で1針かけて結紮

以上です。
どうかよろしくお願いします。
 
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(無題) 削除/引用
No.1279-7 - 2009/10/11 (日) 18:27:42 - keiunn
>成績
生存率のことでしょうか?
確実にいい位置で結紮できた、というときはほぼ90-100%です。
少し結紮位置が高めだったかな、というときはやはり半数以上死にます。
私が色々聞いた人の話だと、その方は70%前後の生存率だったそうです。
(ただし種類はSD。)

もちろん上記のは「きちんと目標の梗塞ができたもの」が大前提です。

梗塞サイズについては前述のとおりです。

ちなみに… 削除/引用
No.1279-6 - 2009/10/09 (金) 14:40:04 - honohono
keiunnさんの成績はどのようなものなのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.1279-5 - 2009/10/07 (水) 03:15:22 - keiunn
経験上あまり長く持ち上げ続けたりしていると結紮後でしたら不整脈の原因になりやすいですが、結紮のために持ち上げるということにおいてはあまり関係ないように思えます。

ただ結紮するときに持ち上げが必要な場合は、おそらく十分に胸が開けておらず十分な視野が確保できていないからではないでしょうか。左中腋か腺まで(ここまでであれば術後の肺の癒着は回避できます。肺の癒着を気にしないのであれば背中近くの下行大動脈付近まで進んでも大丈夫です。)肋間を開胸した上で十分に上下に肋骨を広げれば十分視野が取れるはずですので、結紮の際に心臓を持ち上げる必要はなくなると思います。

また2週間後に再開胸を必要とされるのであれば滅菌したガーゼなどで閉胸直前に胸腔内の血液を十分にふき取ることで癒着がかなり抑えれます。

閉胸の際には左肺を十分に拡張させてから閉胸することも大事と考えます。ベンチレーターの排気側を一瞬クランプすればOKです。一回で広がらなければ数回繰り返してください。

最後にとても大事なことですが同じラットでも動物種により冠動脈の走行、手術成績、不整脈の発現頻度にずいぶん差があるようです。これに関しては論文も出ておりますのであたってみてください。参考ですが、私が使っているのはLewisです。

ありがとうございました! 削除/引用
No.1279-3 - 2009/10/07 (水) 01:56:51 - honohono
keiunnさん。ありがとうございました。
早速試してみます。
あと、冠動脈を結紮するときは、やはりあまり心臓が持ち上がらないようにすべきでしょうか?もちろん、心臓に無用なストレスはなるべくかからないようには試みていますが、ラットの胸腔内はかなりスペースが小さいのでどうしても冠動脈を結紮するときに心臓を引っ張り上げてしまうので、死亡率にこのことも関係しているかなぁと、思ったりもしていますが…。
とりあえず、keiunnさんの教えてもらったとおりにやってみます。もしまた疑問点があればお聞きします。
ありがとうございました。

Re: 削除/引用
No.1279-2 - 2009/10/06 (火) 23:23:02 - keiunn
こんにちは。

以前こちらのフォーラムにマウスの心筋梗塞モデルの作り方についてトピックを立ち上げたものです。そちらにも書きましたが現在私はラットのほうにモデルを移行しており私の経験を申し上げますね。

お書きになられている条件を拝見すると輸液ラインを確保されたりなどされておりますが、私の場合
手術時間:10-15分(skin-to-skin)
麻酔:Isoflurane 1.5%
体温:モニターなし、ただしヒーティングパットは使用
開胸:左第4肋間
輸液ライン:なし
挿管:直視下(喉もとの皮膚切開なし)
です。さらに人によっては開胸器の爪が肺を損傷して、手術成績を落とす、ということも言っているようですし、挿管チューブの太さが不適切だとこれもまた生存率を落とす原因になると聞いたことがあります。

ただ、おそらく一番投稿者さんの手術成績を左右しているのは、結紮している位置ではないかと思います。人によりますが、私の場合左心耳全体のうち最下端縁よりほんの少し高いくらいのレベルで冠動脈を結紮しております。この高さが非常に微妙で、適切な高さより少しでも高いと死亡率が急に跳ね上がります。(あまり極端に高さが低いと当然梗塞サイズが小さくなります。)

これで私の梗塞サイズは乳頭筋レベルの超音波検査で確認した際にちょうど時計で言うところの12時から3時付近になります。さらに大きい梗塞がほしいとなれば回旋枝も引っ掛けるように針をかけます。これで4(-5)時までサイズが広がります。ここまで広げても梗塞の「高さ」が適切な大きさであればラットは中々死にません。

最後にもう一つだけ。
ラットの心筋は想像以上に厚く、弾力があります。自分では針を適切にかけたつもりでも実際には掠める程度にしかかかっていないということが多々あり、結果望む梗塞ができなかったというのがよく見受けられます。回避方法としては針をかける際に斜めに刺入するよりは心筋に対して垂直にかけることです。極端に言えば、貫くくらいのつもりで。実際に標本を見てみればわかりますが、それでも実際にはなかなか貫くケースはないものです。

これで相当成績が上がるのではないでしょうか。

心筋梗塞モデルラット作成のコツ 削除/引用
No.1279-1 - 2009/10/02 (金) 16:35:48 - honohono
初めまして。現在寝てもさめても心筋梗塞モデルラットの作成に明け暮れていますが、なかなか半日さえも生存してくれません。6時間くらいは調子よく生存しているのですが、それ以上になると徐々に血圧が低下し、不整脈が出現し、アシドーシスが進行し突然死んでしまいます。文献上は心筋梗塞発症後より2週間後のラットを使用などとありますが、とてもとても1日さえも生存したことがありません。どなたか、心筋梗塞モデルラットの作成上のコツなどをご教授していただけないでしょうか。ちなみに作成時のプロトコールは、
1.ウレタン腹腔内注射にて麻酔
2.気管切開
3.大腿動静脈にカニュレーション。静脈より維持輸液(4ml/hr/kg)
4.総頚動脈より左室内へカニュレーション
5.左側開胸(第4肋間)にて心臓を露出
6.肺動脈と左心耳の間を7-0絹糸で1針かけて結紮

以上です。
どうかよろしくお願いします。

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