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ヒト全血でのFACS解析 トピック削除
No.1270-TOPIC - 2009/09/30 (水) 23:07:56 - SCAF
お世話になります。最近、FACS解析を始めまた者です。以下の手順で、データを集めています。

1) EDTA加ヒト全血200uL(健常人、採血後24時間以内、特に刺激なし)を8種類の抗体で染める(各3uL, 暗所室温15分)。
2) その後、FACS lysing solutionを2mL加え、暗所室温10分incubation。
3) PBSで3回wash後、1%PFA入りPBSで固定して、1時間〜数時間後にBD FACS CantoIIにて解析。

解析の際に、よくあるように、x軸にFSC、y軸にSSCをとり、各集団(リンパ球、単球、顆粒球)を確認できるのですが、リンパ球と思われる集団が明らかに異なる2つの集団に分かれます。リンパ球集団と単球集団の間に、SSCは同じほぼ高さで、FSCが小さい方のリンパ球集団より明らかに大きい別の集団があるのです(異なるどの個人サンプルでも)。CD3/CD4/CD8で調べると分かるのですが、どちらの集団もほぼ100%CD3陽性です。ただCD4/CD8の比率が異なっていて、小さい方の集団は、CD4+が60%程度CD8+が30-40%程度で、大きい方の集団は、比率が逆で、CD4+が3-40%、CD8+が70%程度です。比率からは、前者が本来のリンパ球集団なのかなと思いますが、では、このやや大きい方の集団は何なのでしょうか?

 上司に訊ねても、「うーん、たまにこういうのがあるんだよねぇ。」と今イチな回答です。たまにではなく、毎回のことなので、どなたかご指摘いただければと思います。
 
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No.1270-13 - 2009/10/08 (木) 19:03:41 - SCAF
amiさん、有用な情報ありがとうございました。
The Escapee Phenomenonって呼ばれているんですね。

http://www.bdbiosciences.com/support/resources/protocols/escapee.jsp

その後、抗体反応を室温ではなくて4℃でやったり、wash時の遠心を300G程度に下げて行ったり、解析時に"Low"で取得したりしましたが、やはり同じような結果になりました。上記Escapeeは、特にFITCやPE抗体の影響を受けるように記載されていますが、ネガティブコントロールのひとつとして、抗体を全く加えない全血のみのサンプル(washステップなどはすべて同じ)でも同じFigureになるんですよねぇ。

 今回、FSC/SSCプロットで同様なFigureを示す全血サンプルからFicoll経由でPBMCを回収、それで同じように染色してみたら、今度は、doubletあるいはEscapee現象は見られませんでした。PBMCではOKなので、washなどの操作が悪い印象ではあいですね。

 全血かつ採血後24時間以上経過という条件が、何か細胞凝集を促進するんでしょうかねぇ。今後、200検体以上のサンプルが予定されているのに困ったことです。。

(無題) 削除/引用
No.1270-12 - 2009/10/02 (金) 21:29:07 - ami
Doubletです。蛍光色素にFITCを使って、きつい遠心をかけると起こりやすいです。遠心をゆるくするか、FITCは遠心後に染めるのがよいです。

業界用語的には、エスケイピー(Escapee)っていいます。ぐぐってください。

(無題) 削除/引用
No.1270-11 - 2009/10/02 (金) 17:25:26 - SCAF
Kazuさん、unnさん、ご回答ありがとうございます。
doubletの可能性が高いんですね。残りのサンプルtubeがあるので、ピペッテイングやEDTAでどう変わる見てみようと思います。貴重なアドバイスありがとうございました。何か進展がありましたら書き込みたいと思います。

(無題) 削除/引用
No.1270-9 - 2009/10/02 (金) 15:36:33 - unn
やはりdoubletのようですね。
だいたいは細胞がクランプしてることが原因です。
あとは染めた抗体が複数個以上の細胞に結合したり、FACSのdetectorに同時に複数個の細胞が通過することでも生じます。
サンプルをよくmixすること、EDTA入りのFACSbufferを使うことで減らせると思います。サンプルが濃い場合は薄めてみたり、acquiring speedを下げてみるのものもよいかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.1270-8 - 2009/10/02 (金) 11:52:04 - Kazu
全血はしたことがないのですが、図をみるとumnさんの仰る通りdoubletの可能性が考えやすそうですが、BDのテクニカルサポートにメールで確認されたらどうでしょうか?

未刺激のリンパ球集団が図にあるようにきれいに2つにわかれるわけないですもんね。検体の扱いに問題があるとすれば、そのまま次に進むのは危険です。

(無題) 削除/引用
No.1270-7 - 2009/10/01 (木) 18:54:20 - SCAF
ご返答ありがとうございます。

@へまとさん
>前者の小さい細胞集団が、Th1、Th2、Tregなどの細胞集団、後者の大きい細胞
>集団が、CTLの細胞集団という話ではないですよね。

 CD8+が多く、小生もその可能性があるのかなと思いましたが、この手のFigureを見る限り、似たようなものがないですし、何も刺激していないサンプルで毎回出るのでどうなんだろうなぁと。これはこの手の解析では当然の知見ですか。

@unnさん
サンプルを取り込む前に、よくVoltexしています。このラボのルーチンです。試しに、用意した固定後のサンプルをトレパンブルーで染めて見てみましたが、一応single cellにはなっているようです(同等の条件ではないかもしれませんが)。EDTAなども検討してみたいと思います。

 実際にお見せした方が早いので、代表的な図をアップロードしてみました。個人的に、リンパ球集団と思われる群が赤色で、よく分からないのが黄色で囲んだ集団です。ほぼ100%CD3陽性で、CD8の比率が高い集団です。へまとさんの仰るCTLなんですかね。
 http://img2.pict.com/ef/03/9f/1695447/0/wb.png

(無題) 削除/引用
No.1270-6 - 2009/10/01 (木) 16:30:57 - unn
書き忘れましたが、FACSで取り込む前にサンプルをよく混ぜているか、パイペッティングされていますか?細胞が複数くっついてクランプしていると、FSC/SSCで一見大きい細胞のようになってしまいます。FACSbufferのPBSにEDTAを少量混ぜることでも防げます。
死細胞が多くないとのことですので、細胞が複数くっついてクランプしてるdoubletのような気がします。

もしかして 削除/引用
No.1270-5 - 2009/10/01 (木) 10:35:57 - へまと
前者の小さい細胞集団が、Th1、Th2、Tregなどの細胞集団、後者の大きい細胞集団が、CTLの細胞集団という話ではないですよね。

(無題) 削除/引用
No.1270-4 - 2009/10/01 (木) 02:39:46 - unn
別の書き込みにもありましたが、PIとはpropidium iodideのことです。
FSC/SSCで左側はapoptosisしつつある細胞のような気がします。
刺激を加えると右上側に刺激が入った大きい細胞群が現れますが、刺激されていないようなので考えにくいですし。

(無題) 削除/引用
No.1270-3 - 2009/10/01 (木) 01:25:56 - SCAF
unnさん、ご返答ありがとうございます。すみませんが、PIとはpropidium iodideのことで宜しいでしょうか。うちのラボで見かけたことはないのですが、これはルーチンで使うものでしょうか。明日にでも同僚に聞いてみようと思います。実は、サンプルというのは、採血後24時間以内と書きましたが、書類を調べてみると、前日の午前中(10時30分頃)のが翌日の13時ぐらいに届いているようなので、そのタイムラグも関係しているのでしょうかねえ。フレッシュな血液検体で解析したことがないので何ともですが。残りの全血(10mL程度)は、Ficollを用いてPBMCをstockしています。その際に、トレパンブルーを用いて細胞数をカウントしていますが、その際に特に死細胞が多いような印象はないです。

(無題) 削除/引用
No.1270-2 - 2009/10/01 (木) 00:29:51 - unn
両群のPIの染まりには違いはありますか?

ヒト全血でのFACS解析 削除/引用
No.1270-1 - 2009/09/30 (水) 23:07:56 - SCAF
お世話になります。最近、FACS解析を始めまた者です。以下の手順で、データを集めています。

1) EDTA加ヒト全血200uL(健常人、採血後24時間以内、特に刺激なし)を8種類の抗体で染める(各3uL, 暗所室温15分)。
2) その後、FACS lysing solutionを2mL加え、暗所室温10分incubation。
3) PBSで3回wash後、1%PFA入りPBSで固定して、1時間〜数時間後にBD FACS CantoIIにて解析。

解析の際に、よくあるように、x軸にFSC、y軸にSSCをとり、各集団(リンパ球、単球、顆粒球)を確認できるのですが、リンパ球と思われる集団が明らかに異なる2つの集団に分かれます。リンパ球集団と単球集団の間に、SSCは同じほぼ高さで、FSCが小さい方のリンパ球集団より明らかに大きい別の集団があるのです(異なるどの個人サンプルでも)。CD3/CD4/CD8で調べると分かるのですが、どちらの集団もほぼ100%CD3陽性です。ただCD4/CD8の比率が異なっていて、小さい方の集団は、CD4+が60%程度CD8+が30-40%程度で、大きい方の集団は、比率が逆で、CD4+が3-40%、CD8+が70%程度です。比率からは、前者が本来のリンパ球集団なのかなと思いますが、では、このやや大きい方の集団は何なのでしょうか?

 上司に訊ねても、「うーん、たまにこういうのがあるんだよねぇ。」と今イチな回答です。たまにではなく、毎回のことなので、どなたかご指摘いただければと思います。

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