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Phoenix cellsへのトランスフェクション トピック削除
No.1145-TOPIC - 2009/09/03 (木) 14:12:29 - kana
Nolan labのPhoenix eco cellにGFP-pBMN vectorをトランスフェクションしていますが、FACSでefficiencyを測定すると、10−20%ととても低いです。
トランスフェクションはCalcium Phosphate coprecipitationです。
また、トランスフェクション後にPhoenix cellを顕微鏡下で観察すると、剥がれてメディア中に浮いていたりします。
これも効率を下げている一因だと思うのですが、かなり気をつけてミディア交換などをしているつもりなので、どうしたらいいかわかりません。
Calcium Phosphate coprecipitationよりもFugenなど他の方法でトランスフェクションをした方がいいのでしょうか。
アドバイスいただけますと幸いです。
 
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(無題) 削除/引用
No.1145-17 - 2009/09/26 (土) 03:22:19 - Tb
間が開きましたがレスさせていただきます。
最近、市販のtransfection試薬から(安価な)calcium phosphate法に戻そうと、試薬の調製をしました。pH依存性が非常に高いというのにあらためて実感したので書かせてもらいます。

5つの異なるpHで2x HeBSをつくり、293TをターゲットにGFPベクターを入れて、GFP+の%,強度を24時間後にFACSで評価しました。

             GFP(hi)%  MFI in GFP(hi)
2x HeBS     pH 6.85   2 %   710
        pH 6.90   2 %   705
        pH 6.95   5 %   905
        pH 7.00   52 %  1,942 (best)
        pH 7.05   44 %  1,721
比較対象
TransIt-293(最適化済)   51 %  2,204

[GFP(hi)の区切りは適当で,ネガティブ細胞が5くらいの条件で100以上でひきました。]

pHの0.05ごとの調製においては、pHの読み値に信憑性は感じられず、実際には基準点からHClが何マイクロリットルごとに、みたいな感覚になります。
これくらいのpHは試薬の保存状況ですぐ変わるでしょうから、トピ主さんのように前はうまくいったのに・・・、というときは作り直すのがいいのでしょう。

また、Ca/DNA precipitateの作り方(混ぜ方)も、実験書によって異なります。DNA/Ca液に2x HeBSをゆっくり滴下、その逆に2x HeBSにDNA/Ca液を滴下、あるいは素早く混合、また、各液の量など。私は今回、このへんを昔やっていたのと変えたのですが、前は細胞がそれなりに死んでいたのに、今回はまったく大丈夫でした。もう少しいじれそうです。

ちなみに、PEI(Max)は、293Tに対し(最適化をしたあとでも)TransIt-293より効率が悪いと私はなりました。もし自作する場合はcalium phosphate法の方をおすすめします。

(無題) 削除/引用
No.1145-13 - 2009/09/04 (金) 13:42:24 - ~
1.他のラボにあるリン酸カルシウムで入れた実績のある細胞での導入効率はどうなのでしょうか?
これにより、フェニックス細胞の問題なのか、細胞ではなく試薬や操作の問題なのかが分かります。

細胞が悪いのであれば、
2−1.フェニックス細胞をサブクローニングしてみてはいかがでしょうか?
293細胞だとサブクローニングで良い株を取れる場合があります。
昔のストックを使ったり、買いなおすともっと簡単でしょう。

試薬が悪いのであれば、
2−2.試薬を作り直してみてはいかがでしょうか?
BESのpHが0.05違えば、導入効率が変わりました。
pHをずらした溶液を作り、最適な試薬を探してみてはいかがでしょうか。
pHメーターの精度を超えているのかメンテナンスが悪いのか、前によかったpHとずれることがあります。


Fugeneやlipofectamineを使うことが出来るのであれば、使った方がいいと思います。
リン酸カルシウムよりも細胞へのダメージが少ないと思います。

(無題) 削除/引用
No.1145-12 - 2009/09/04 (金) 11:51:03 - Tb
Phoenix-Ecoとリン酸カルシウム法を昔使っていいました。
細胞の種類に関係なく、リン酸カルシウム法は、本当に溶液のpH、その他のよくわからない理由により、調製溶液に出来・不出来ができます。Nolan labのプロトコルにも、pHを0.03だか0.05ずつ振ったものを5つくらい作成して、ベストのものを選べとあります。振るpHの中心点も実験書によってpHも6.95くらいからp7.1くらいまで幅がありますが、推定するにラボによってのpHメーターの違い・室温の影響などにより見かけのベストpHが変わってくることによるのではないかと思います。だからこそ本当に毎回複数のpHの溶液を作り比較する必要があります。transfection時に細胞傷害があるので、細胞数、DNA量、培地の置換時間も最適化が必要です。私は細胞密度はほぼ100% confluentでしてました。
めんどくさいですが、それでもPhoenix-Ecoに対しては、たくさんのpHポイントから溶液を選べは、transfectionは市販のtransfection試薬と比較しても同等かそれ以上(個人的感想ではPEIとかも含めてベスト)になります。(でも満足いく溶液が作れなかったことがあって以来、TransIt-293という市販の試薬に変えてしまいましたが・・・)
Phoenixのはがれやすさは元々の性質のようです。これに対処はプレートコートが一番でしょうが、私はゆっくり操作で対応してました。でもこれにはエアポンプが外付けの電動ピペッターでないとだめです。ほかのでは最初の吹き出しがビッとなって多少なりとも細胞をはがしてしまいます。でも、このピペッターはかさばるので以外と人気がなく、ラボの棚に奥深く放置されていたりするのではないでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.1145-11 - 2009/09/03 (木) 22:38:46 - molon
>細胞バンクから取り寄せた細胞をそのまま使っての使用感ですか?それとも、誰かからもらった物ですか?

記憶では、HEK293細胞の場合、ATCCからのものは、ちゃんと接着しました。ただ、transfection効率は、Fugene等だとあまり高くならないと思います。良く出回ってるネオ耐性のHEK293細胞(EBNA入り)は、transfection効率が高いですが、簡単に剥がれます。私がもらったPhoenix細胞も同様です。ただ、Nolan labからもらった直後のものがどうなのかは知りません。かなり継代を経過したものをもらったので。もちろん剥がれない状態の細胞ならば、コートは必要ないわけです。

(無題) 削除/引用
No.1145-10 - 2009/09/03 (木) 20:14:54 - あべちゃん
>[Re:9] molonさんは書きました :
> こんなにはがれやすい細胞をどういう風に扱っているんだろうとどうしても不思議でしょうがありません。
>
> 私も不思議でなりません。細胞がうまく張り付かないときは、ポリリジンか、コラーゲンを試してみるというのは、昔からの常道と思いますよ。

細胞バンクから取り寄せた細胞をそのまま使っての使用感ですか?それとも、誰かからもらった物ですか?

私は細胞バンクから取り寄せた物を、指定通りの方法で継代していますが、剥がれることはまずないです。HeLaなどに比べれば、ピペットで吹き付けた時に、ぺろ〜ん、って剥がれる傾向はあると思いますが。どうなんでしょう?

わたしも、昔いたラボで、さらさら〜って、packageing cellが剥がれてしまうことがあって、そのときは、さっきも書きましたが、ラボルールで、PBS洗浄やTrypsin濃度(本来0.05% in Hanksを0.25% in PBS)など、幾つかの点で細胞バンクの指定とは異なる方法で継代していました。

ただ、私もこのような操作が、果たしてどれくらい影響するのか、はかりかねますので、色々な方の経験など聞いてみたいですね。

(無題) 削除/引用
No.1145-9 - 2009/09/03 (木) 20:00:20 - molon
>ただ、愚問なのですが、Nolan labやPhoenix cellを売っているorbigenなどのウェッブサイトには、このようなコートがしてあるディッシュを使うようにという記述がないですよね。そして、私がこの方法を教わったラボの人たちも、普通のdishを使っているようです。
こんなにはがれやすい細胞をどういう風に扱っているんだろうとどうしても不思議でしょうがありません。

私も不思議でなりません。細胞がうまく張り付かないときは、ポリリジンか、コラーゲンを試してみるというのは、昔からの常道と思いますよ。ポリリジンは安いのと簡単なので293系には太古の昔から使ってました。どこまで希釈できるか時間を短縮できるかやってみてたら、大体、下に書いた条件になりました。もっと薄く、もっと短くても大丈夫です。普通の細胞培養ディッシュの場合、ですが。一度試してみられたら納得されると思います。

(無題) 削除/引用
No.1145-8 - 2009/09/03 (木) 17:41:16 - kana
あべさん、メッセージありがとうございます。
タッチの差で、私のメッセージを投稿した後に気づきました:(

私も腕が悪いのか、カルシウムリン酸法うまくいきません。
半年くらい前に同じことをした時は、15-85%とかなりばらつきがあったのですが、今回はすべて10−20%の効率で、なんとも恥ずかしい限りです。

早速PEIを検索したところ、色々あるようですね。(10種類でてきました)
Polyethylenimine “Max”, (Mw 4,000*) - High Potency Linear PEI
など、名前からして効率がよさそうですね。
また他にもアドバイスがありましたら、よろしくお願い致します。

(無題) 削除/引用
No.1145-7 - 2009/09/03 (木) 17:25:06 - kana
molonさん、ありがとうございました。
poly-L-lysineで検索してみたら、cell attachmentに有効だと書いてありました。
早速試してみたいと思います!

ただ、愚問なのですが、Nolan labやPhoenix cellを売っているorbigenなどのウェッブサイトには、このようなコートがしてあるディッシュを使うようにという記述がないですよね。そして、私がこの方法を教わったラボの人たちも、普通のdishを使っているようです。
こんなにはがれやすい細胞をどういう風に扱っているんだろうとどうしても不思議でしょうがありません。
molonさんは、どのようにこのpoly-L-lysineがphoenix cellに有効だと気づかれたのですか?

(無題) 削除/引用
No.1145-6 - 2009/09/03 (木) 17:20:23 - あべちゃん
>[Re:4] kanaさんは書きました :

> PEI, Lipofectamin plusをお使いになった理由は、私のようにカルシウムリン酸法がうまくいかなかったからなのか、それとも初めからそれぞれの方法を行ったということでしょうか。

リン酸カルシウムは、ぶくぶくさせたり、ちょっとしたコツがあり、僕の腕が悪いのかもしれませんが、それほどトランスフェクション効率が良くない、と感じるので、使ってません。

PEIは基本的にリポフェクションなので、操作が簡単です。
PEIは、Polyscience社から2g 2万円程度で売られていますが、1回買うと一生トランスフェクションしまくっても使い切れないといっても良いぐらい、調製できるので、コストパフォーマンスがよいこと。これも、選択した理由になります。293系の細胞にはほんとによく入ると思います。

Poly-Lysine

(無題) 削除/引用
No.1145-4 - 2009/09/03 (木) 16:35:31 - kana
メッセージありがとうございます。
お二人に質問なのですが、
PEI, Lipofectamin plusをお使いになった理由は、私のようにカルシウムリン酸法がうまくいかなかったからなのか、それとも初めからそれぞれの方法を行ったということでしょうか。
あと、molonさん、ポリリジンでコートしたディッシュを是非試してみたいと思うのですが、どのように作ればいいのでしょうか。また、ポリリジンは英語だとどんなスペルでしょうか?
勉強不足ですみませんが、ポリリジンについてもう少し教えていただけますと光栄です。
よろしくお願い致します。

(無題) 削除/引用
No.1145-3 - 2009/09/03 (木) 15:31:34 - molon
ポリリジンでコートしたディッシュを使うと剥がれないですよ。できあいのそういうディッシュを買うと高いけど、粉末を買って自分でコートしたら安くできます。簡単だし。LipofectaminePlusを使ってますが、9割以上は入ります。

(無題) 削除/引用
No.1145-2 - 2009/09/03 (木) 14:27:12 - あべちゃん
nolan labのその細胞をPBSで洗ったりすると、剥がれやすくなり、弱っちくなりますね。

私は、ここで、atsさんらが紹介して下さったPEIでトランスフェクションしています。

Phoenix cellsへのトランスフェクション 削除/引用
No.1145-1 - 2009/09/03 (木) 14:12:29 - kana
Nolan labのPhoenix eco cellにGFP-pBMN vectorをトランスフェクションしていますが、FACSでefficiencyを測定すると、10−20%ととても低いです。
トランスフェクションはCalcium Phosphate coprecipitationです。
また、トランスフェクション後にPhoenix cellを顕微鏡下で観察すると、剥がれてメディア中に浮いていたりします。
これも効率を下げている一因だと思うのですが、かなり気をつけてミディア交換などをしているつもりなので、どうしたらいいかわかりません。
Calcium Phosphate coprecipitationよりもFugenなど他の方法でトランスフェクションをした方がいいのでしょうか。
アドバイスいただけますと幸いです。

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