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サザンブロット変性溶液の組成 トピック削除
No.1124-TOPIC - 2009/08/29 (土) 13:32:39 - の
ゲノムDNAでサザンブロットをしています。

電気泳動後、ゲルをEt-Br染色して写真を撮り、0.25M HCl溶液に浸してDNAの加水分解をし、アルカリ変性溶液に浸して変性し、ナイロンフィルタにキャピラリでブロットしました。トランスファ溶液は10XSSCを使って、18時間置きました。今、フィルタを80度でベイキングしています。

質問はアルカリ変性溶液についてです。

秀潤社「バイオ実験イラストレイテッド」(第1版)を参照して
 1.5M NaOH
 0.5M NaCl で変性を行いました。

しかし、他のプロトコルで確認したら
 0.5M NaOH
1.5M NaCl などとなっています。

このまま進めても大丈夫でしょうか?
それともフィルタを作り直したほうが良いでしょうか?
フィルタ付近のpHを試験紙で計ると、かなりアルカリです(pH11以上)。
と言って、通常pHを計った経験がないので、判断がつきません。
ご助言よろしくお願いします。
 
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(無題) 解決済み 削除/引用
No.1124-14 - 2009/09/08 (火) 16:09:24 - の
みなさま,ご教示いただきましてありがとうございました.次回に参考にしたいと思います.問題の1枚目のメンブランで,ベストではないにせよ,取りたい情報を得ることができました.

(無題) 削除/引用
No.1124-13 - 2009/08/31 (月) 14:40:21 - AP
>メーカーサイトによると,原材料の変更により2006年からアルカリトランスファを推奨しないとあります.http://www.gelifesciences.co.jp/catalog/web_catalog.asp?frame5_Value=409 製造が古ければ,ただのナイロンメンブレンと同等と考えて,改めて核酸親和処理として

このへんの、Hybond-N+/Amershamにまつわるごたごたと、それに対する私の不信感は過去トピでもコメントしているのですが、
・10年ちょっと前、とつぜんHybond-N+の組成(formula)が変更になった。Amershamはより高性能の製品をユーザーに提供するためとといっていたが、実は特許権の関係で使えなくなったというのが真相らしい。
・組成の変更がユーザーに対して十分に告知されていたとは言えず、メーカーもブランド名、包装、マニュアルを従来製品そのままで出していて、何も知らないユーザーに異常に高いバックグランドを生じるというトラブル続出。
・そういう事態が明らかになってから、メーカーが条件検討、マニュアルの変更を行い、変更点のチラシが付いてくるようになった。
・そのチラシが入ってくるまで、組成が変更されたことも知らず、トラブルがあっても何でだろう、手技にまずいところがあったのかな、と頭を悩ませていた多くのユーザーも多かったはず。

>原材料の変更により2006年からアルカリトランスファを推奨しないとあります.
2006年に上記とは別に再び組成が変更になったのか、材料の変更はそれ以前に行われていたけれど2006年にマニュアルだけが変更になったのか、二通りに読めますが、どうも後者のようです(以前の組成変更以来、再び組成が変更になったという情報のリリースが見あたらない)。
だとしたら、10年もの間、アルカリトランスファ・アルカリ固定の可否について検討していなかった、あるいはユーザーに告知しなかったことになり、これまた企業の態度として不信感を起こさせます。



>>アルカリ条件でナイロン上に生じた負電荷を、高濃度のNaCl(というかNa+イオン)で「中和」することで、核酸との反発力を抑えるという原理だということです。

>これをしようと考えました.トランスファを中性で行うと,心おきなくベーク固定できます.

ここで言った「中和」は酸塩基の中和ではなく、電荷の中和ですので、念のため。ゲルクロマトグラフィーの時、分離に干渉しないようにバッファーに塩をいれてゲルの電荷による引力、斥力が働かないようにするのと同じ理屈ですね。

>Pall社のバイオダインBではアルカリトランスファで固定操作が要らないことになっています.APさんのご経験のアルカリ固定不十分なナイロンメンブレンはどの製品になりますか? 差支えなければ教えていただけると,この後,メンブレンを買い直すときに大変助かります.

第一世代(組成変更前)のHybond-N+で、アルカリ固定が出来ると明記されていたやつです。Hybondでなく他のブランドでも、アルカリ固定の確実さは程度の差にすぎない思います。メンブレンメーカーより検出系試薬のメーカーのほうが、感度の検討は熱心にやっていると思いますが、DIGシステムのRocheは、サザンならbaking (120℃、30 min)それに準じてUV-cross-link、ノーザンならUV-cross linkがもっとも高感度だと言っています(ただし、メンブレンはRocheのポジティブチャージナイロン。後述のBiodyne-PlusのOEM版)。
過去トピでも推薦していますが、PallのBiodyne-Plusがおすすめです。non-RI向けの製品ですが(non-RIは質の悪いメンブレンではバックグランドが上がりやすい)、RIにも好適です。

(無題) 削除/引用
No.1124-12 - 2009/08/31 (月) 13:04:03 - Pumpkin
>私はアルカリ固定という方法には懐疑的です
>Hybond-N+でもアルカリ固定は不可

これは、私も経験があって賛成です。昔、学生のころにHybond-N+でアルカリ固定している時期があって、「うん?」って思うことがあったのですが、つい最近再びやることがあってHybond-N+を購入すると「アルカリ固定不可」と。ふーむ、なるほどっていうわけです。

>10x SSCでトランスファするなら、チャージのことは忘れてかまわない

これも賛成です。

(無題) 削除/引用
No.1124-11 - 2009/08/31 (月) 13:00:38 - の
APさん,重ねてありがとうございます.

+チャージはアミンなんですね.

>それに、現在のメーカーのインストラクションでは、Hybond-N+でもアルカリ固定は不可となっているようです(やっぱしっ、て感じ)。

メーカーサイトによると,原材料の変更により2006年からアルカリトランスファを推奨しないとあります.http://www.gelifesciences.co.jp/catalog/web_catalog.asp?frame5_Value=409 製造が古ければ,ただのナイロンメンブレンと同等と考えて,改めて核酸親和処理として

>アルカリ条件でナイロン上に生じた負電荷を、高濃度のNaCl(というかNa+イオン)で「中和」することで、核酸との反発力を抑えるという原理だということです。

これをしようと考えました.トランスファを中性で行うと,心おきなくベーク固定できます.

Pall社のバイオダインBではアルカリトランスファで固定操作が要らないことになっています.APさんのご経験のアルカリ固定不十分なナイロンメンブレンはどの製品になりますか? 差支えなければ教えていただけると,この後,メンブレンを買い直すときに大変助かります.

(無題) 削除/引用
No.1124-10 - 2009/08/31 (月) 12:06:01 - AP
>年代物のポジティブチャージメンブレンは良くないようですね。チャージが消費されるから? 

酸化などでチャージが失われていくということはいわれていると思います。ポジティブチャージはたしかアミンを付加してつけていたと思いますが、これが劣化してくるんでしょう。

一応、GEのインストラクションでは、高温高湿を避け遮光状態で3年は安定と書いていますが、未開封品でもなければ無理な話だと思います。


>ポジティブチャージメンブレンは「アルカリ固定」できるそうですが、それも期待しないほうが良いですね。

チャージがあろうとなかろうと、メンブレンが新鮮であろうとなかろうと、私はアルカリ固定という方法には懐疑的です(過去、何度かコメントしましたがこの方法で「固定」したメンブレンを重ねてハイブリしたりすると、ほぼ確実に別のメンブレンに転写さるので、あきらかに固定不十分です)。

それに、現在のメーカーのインストラクションでは、Hybond-N+でもアルカリ固定は不可となっているようです(やっぱしっ、て感じ)。


>古いメンブレンの前処理
>-2XSSCで洗う(保存中のゴミ、カビ除去を期待して)
>-0.5N NaOHで負にチャージ(あまり理解できておりませんが)
>-6XSSCでpHと電荷を中和する

プレウェットの意味ならいざ知らず、NaOHで処理するのは意味なさそうな。
メーカーのインストラクションで、Hybond-N+のアルカリトランスファ、アルカリ固定を不可としていることからも、かえって性能を損なう可能性さえあります。
10x SSCでトランスファするなら、チャージのことは忘れてかまわないと思います。

(無題) 削除/引用
No.1124-9 - 2009/08/30 (日) 22:50:29 - の
APさん、おおさん、コメントどうもありがとうございます。
~さん、どうもありがとうございます。この正誤表、始めて見ました。

年代物のポジティブチャージメンブレンは良くないようですね。チャージが消費されるから? イメージが難しいです。ポジティブチャージメンブレンは「アルカリ固定」できるそうですが、それも期待しないほうが良いですね。アルカリのままDNAを熱するのはやはり気持ちが悪いです。でも、何とかしてラボにあるメンブレンを使いたいと思います。

古いメンブレンの前処理
-2XSSCで洗う(保存中のゴミ、カビ除去を期待して)
-0.5N NaOHで負にチャージ(あまり理解できておりませんが)
-6XSSCでpHと電荷を中和する

ゲルの処理
-0.25M HCl 加水分解
-0.5M NaOH, 1.5M NaCl 変性
-1.5M NaCl, 0.5M Tris(pH7.5) 中和
-10XSSC トランスファ

…で、出来るでしょうか? というか、やってみます。

(無題) 削除/引用
No.1124-8 - 2009/08/30 (日) 22:40:26 - ~
作ったメンブレンが使えるかどうかとは別問題ですが、
http://www.yodosha.co.jp/correction/c_4897069157.html

(無題) 削除/引用
No.1124-6 - 2009/08/30 (日) 12:42:25 - AP
ちょっと横道にそれますが、

アルカリに耐性があるナイロンメンブレンで適用できるアルカリトランスファーは、解離したDNAの変性状態を保ったままブロットでき(SSCなど中性、高塩濃度のトランスファでは部分的なrenatureが起こりうる)、メンブレンとの結合も強固なため高感度だといわれています。

しかしノンチャージのメンブレンでは、ゼータ電位の関係で、アルカリ条件では負電荷を帯びるため、同じく負電荷をもつ核酸とは反発力がはたらいて結合を妨げられます。そのため、初期のころはゲルをアルカリ変性した後、わざわざ中和してSSCでトランスファが行われていました。ちなみに、ポジティブチャージのナイロンメンブレンはアルカリ条件を含め広いpH範囲で正電荷を保つようにデザインされたもので、負電荷の核酸との静電気的親和力を効果的に利用できるようになっています。

しかし、もうずいぶん昔からノンチャージのナイロンメンブレンでもアルカリトランスファする方法が一般的になっています。この方法ではアルカリ変性液で使われる0.5N (0.25N) NaOH/1.5 M NaClをそのままトランスファバッファとしても使います。アルカリ条件でナイロン上に生じた負電荷を、高濃度のNaCl(というかNa+イオン)で「中和」することで、核酸との反発力を抑えるという原理だということです。

アルカリ変性後の中和の手間や、SSCの使用を省くことができるので、手技が簡略なうえ、プロットの結果も良好です。

(無題) 削除/引用
No.1124-5 - 2009/08/30 (日) 08:40:55 - おお
APさんのコメントに乗っける形でコメントくわえます。

>[Re:4] APさんは書きました :
> >使用したフィルタは2000年頃に購入したHybond-N+(Amersham)です。
>
> メンブレン、とくにチャージつきのメンブレンは古くなると性能が落ちます(ブロットムラやバックグラウンドを生じる)

1990年代のたしかベーリンガーのポジティブチャージナイロンメンブレンを
最近使ってみて全然ダメだったことがあります。

> >インストラクションには中性トランスファorアルカリトランスファ、UV固定orベーキング固定が示されています。秀潤社の記載は「Hybond N+のプロトコールに準拠した方法を解説する」とあり、変性してから0.4N NaOHトランスファー

私は最近ほとんどやってないので細かい点は思い出せませんが
変性はアマシャム(現GE)のプロトコールかモレキュラークローニング
にしたがってやっていました。
塩濃度としては1.5M NaClはファミリアーなきがします。
作る時に何でこんなに塩を使うのかと言う程の量だった
のをおぼえてます。

最初はポジティブチャージメンブレンを使ってなかったので、
しっかり中和してからトランスファーしてました。

いずれにしても通常のRIを使ったゲノミックサザンでは、
十分ワークしてました。

(無題) 削除/引用
No.1124-4 - 2009/08/29 (土) 19:03:47 - AP
>使用したフィルタは2000年頃に購入したHybond-N+(Amersham)です。

メンブレン、とくにチャージつきのメンブレンは古くなると性能が落ちます(ブロットムラやバックグラウンドを生じる)。私なら1年ものでも使うのをためらいますが、ずいぶん熟成させましたね。

>インストラクションには中性トランスファorアルカリトランスファ、UV固定orベーキング固定が示されています。秀潤社の記載は「Hybond N+のプロトコールに準拠した方法を解説する」とあり、変性してから0.4N NaOHトランスファー

ちょっと前に別のトピの関係ででてきたんですが、現在ではHybond N+のアルカリトランスファはメーカーが推奨していないようです。

(無題) 削除/引用
No.1124-3 - 2009/08/29 (土) 18:41:10 - の
APさん、お返事ありがとうございました。
強アルカリのままとりあえずベーキング固定2時間、中和、あらためて乾燥、保存しましたが、週明けに制限酵素処理からやり直そうと思います。

使用したフィルタは2000年頃に購入したHybond-N+(Amersham)です。インストラクションには中性トランスファorアルカリトランスファ、UV固定orベーキング固定が示されています。秀潤社の記載は「Hybond N+のプロトコールに準拠した方法を解説する」とあり、変性してから0.4N NaOHトランスファー4-16h後、2XSSCまたは2XSSPEで振盪しながら10-60秒間洗い、次に80度2時間乾燥させることになっています。

もし今回の怪しいフィルタとハイブリ結果を比較できたら、ご報告しようと思います。その前に、似たような経験をお持ちの方がいらっしゃいましたら、お話を聞きたく思います。

(無題) 削除/引用
No.1124-2 - 2009/08/29 (土) 14:56:12 - AP
>秀潤社「バイオ実験イラストレイテッド」(第1版)を参照して
>1.5M NaOH
>0.5M NaCl で変性を行いました。

これ本当ですか? だとしたら大問題で秀潤社の大失態。

>しかし、他のプロトコルで確認したら
>0.5M NaOH
>1.5M NaCl などとなっています。

これが正解です。protocolによっては0.25N NaOH/1.5 M NaClや0.4N NaOHのなどもあると思います。基本的には一般論的な実験書よりも、メンブレンメーカーのインストラクションに従うのがよいでしょう。

>このまま進めても大丈夫でしょうか?
>それともフィルタを作り直したほうが良いでしょうか?

これは何とも言えないです。そのくらいの条件なら、まったくダメになっているわけではないでしょうけれど、ベストなコンディションにはならないだろうという点がいくつか上げられます。ベストコンディションでなくても十分、検出できる程度の難しくないサザンなら大丈夫でしょうけれど、難度の高いターゲットは難しくなるかも、とは言えるでしょう。

気になるポイント
塩酸処理・アルカリ変性のあと中和処理はやってから10X SSCでトランスファしているのでしょうか。後段の記述をみると中和はしていないように思われます。
アルカリトランスファーという方法があるくらいですから、トランスファーの段階で中和されていなくても問題ないのですが(まして、ある程度10X SSCで希釈、中和されますから)、ブロット後のメンブレンが強アルカリになっていたら、中和してからbekingしないと(おそらくDNAが水解するため)シグナルが著しく弱くなります。

サザンブロット変性溶液の組成 削除/引用
No.1124-1 - 2009/08/29 (土) 13:32:39 - の
ゲノムDNAでサザンブロットをしています。

電気泳動後、ゲルをEt-Br染色して写真を撮り、0.25M HCl溶液に浸してDNAの加水分解をし、アルカリ変性溶液に浸して変性し、ナイロンフィルタにキャピラリでブロットしました。トランスファ溶液は10XSSCを使って、18時間置きました。今、フィルタを80度でベイキングしています。

質問はアルカリ変性溶液についてです。

秀潤社「バイオ実験イラストレイテッド」(第1版)を参照して
 1.5M NaOH
 0.5M NaCl で変性を行いました。

しかし、他のプロトコルで確認したら
 0.5M NaOH
1.5M NaCl などとなっています。

このまま進めても大丈夫でしょうか?
それともフィルタを作り直したほうが良いでしょうか?
フィルタ付近のpHを試験紙で計ると、かなりアルカリです(pH11以上)。
と言って、通常pHを計った経験がないので、判断がつきません。
ご助言よろしくお願いします。

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