[Re:15] 高校生さんは書きました :
> IgMは5、6量体を形成しているが、IgGより
> は異物に対する親和性が弱いとありました。これって
> どういうことでしょうか。
「親和性」というのは病原体に対する「くっつき易さ」の事です。
IgM と IgG は、病原体と結合する部分(可変領域)ではなく
定常領域と呼ばれる抗体の根元(?)の部分に違いがあります。
ではなぜ IgG は IgM より親和性が高いのか。
病原体を認識したB細胞は産生する抗体を IgM から IgG に変化させながら、
同時に体細胞高頻度突然変異(Somatic Hyper Mutation)という現象を起こして
可変領域の微調整を行います。
そして、より親和性の高い抗体を産生できるようになったB細胞だけが
生き残ってくる為、結果として IgG は IgM より親和性が高くなります。
適度な「遊び」のある金型を準備しておいて、実際に物が手元に来てから
ぴったりと収まる形に微調整するというやり方は非常にフレキシブルな
戦略だと思っています。 |
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