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ベクターを制限酵素処理後、詠動されません。 トピック削除
No.1090-TOPIC - 2009/08/23 (日) 11:21:44 - 制限酵素素人
お世話になります。どうかみなさまのお知恵をお貸しいただけますと幸甚です。

現在、約10kbのバキュロウイルスベクターに興味ある遺伝子をライゲーションをしようと計画を立てております。

そこでまずベクターのMCS中のBstB1をひとつの制限酵素配列として利用しクローニングしたいのですが、私どもの研究室にはBstB1がありませんでしたので、経済的なこともありBstB1のisoschizomerを探すとNspVがそのひとつになっており、研究室にもありましたので、BstB1配列をNspVで切断して、BstB1配列をその末端に持つインサートをクローニングすることにしました。

しかし、約10kbのベクターをNspVで処理をすると環状ベクターよりもはるかに詠動が遅くなり、λHindV digested markerの最高分子量の23000kb(だったか?)よりもずっと高いところにbandが出ました。というよりほとんどwellから流れてはいませんでした。大体環状ベクターは9kほどに位置し、別のEcoR1で単処理すると約10kbの位置に検出されます。

ちなみに、NspV処理の条件はベクターを65℃、1時間処理したものです。TOYOBOのL bufferが手元にありませんでしたので、同組成のNEBuffer 1を用いました。

なぜNspVで処理すると詠動されなくなってしまったのでしょうか?
私はこういった分子生物学は素人ですが、「BstB1がないからNspVを使った」という選択が間違っているのでしょうか?BstB1をはなから購入すべきなのでしょうか?isoschizomerの意味を履き違えているのでしょうか?

どうかお力をお貸しください。
 
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(無題) 削除/引用
No.1090-10 - 2009/08/23 (日) 19:44:39 - ~
>このまま先に進めてしまうのは危険でしょうか?
10-11kbであれば、特に大きいわけでも無いので、明日切り直すのがいいと思います。
(今夜でもいいですが)
気になるのであれば、3cut位して、パターンを確認しましょう。

また、切れ残り由来のコロニーを効率的に除去できないと思いますので、
AGE→切り出しは必須だと思います。
20kb位までは普通のAGE、それ以上はフィールドインバージョンで切り出していました。

(無題) 削除/引用
No.1090-9 - 2009/08/23 (日) 18:10:07 - AP
ウェルからほとんど移動しないような像はOCのものではなさそうですが、この際、OCかそうでないかは問題ではなく、EcoRIで切ったときのように正しいサイズにきれいなバンドにならないなら使用不能でしょう。まずは、至適条件でやり直しましょう。きっと違う結果がでるでしょうけれど、それでも異常なバンドになるようなら、酵素を新調した方がよさそうです。

そんなに移動度が低い状態になった原因ですが、タンパク質とアグリゲーションをおこしているのかとも考えましたが、消化後に65℃で酵素の失活処理をすることも普通に行われ、それが原因でそういうことになることはまずありません。私の推測では、L buffのような低塩濃度(塩濃度0)条件で、65℃加熱を長時間やったため、DNAが部分変性(解離)したためではないかと思います。それくらいの熱処理だとlambda markerなんかでも、移動度がおかしくなります。

DGGE/TGGE (変性勾配ゲル電気泳動、温度勾配電気泳動)なんかも、部分変性したDNAの移動速度が減衰することを利用していますね。

(無題) 削除/引用
No.1090-8 - 2009/08/23 (日) 17:35:33 - 詠み人知らず
名前は詠動(泳動)に引っかけたつもりです。すみません。

ところで、2本鎖DNAの一方のみが切れる(ニックと言います)と、プラスミドの捻れが解けてオープンサーキュラー(以下OC)になります。言葉を代えるとOCになってるってことは切れていないってことです。

また、10kbのプラスミドがOCになっても、20kb以上の位置に泳動されるようになるとは思えません。uncutの分子にもいくらかOCが含まれている(ニックが入ってしまった分子が含まれている)ことが多いのですが、9kbの上に薄いバンドが見えませんか。それがOCの泳動位置です。

私が先にコメントした変性タンパク質云々は、OCより大きな位置に泳動されるDNA分子として考えられるものとして挙げました。

(無題) 削除/引用
No.1090-6 - 2009/08/23 (日) 17:24:48 - 制限酵素素人
詠み人知らず様

>NspVできちんと切れない限り、それを次の酵素による切断にまわすわけにはいきません。

アドバイスありがとうございます。福山の「ながれ星」ですね。私も好きです。すみません関係ないですね。。

詠み人知らずさんがおっしゃられている「きちんと切れない限り」の限りという表現についての質問なのですが、オープンサーキュラーになった場合、きちんと切れていないことになるのですか?

もともとのベクターの大きさは10−11kbです。
この詠動パターンは、以下の通りです。

uncutで詠動       →9kbにband出現

EcoR1 single cut    →10kbにband出現

NspV single cut(65℃)→ほとんど詠動されず(open circular?)

open circularのbandと、uncutのbandの位置には明らかな違いがありますので、open circularを分離することは容易かと考えます。


みなさまのopen circularときいたイメージというのはどういったものでしょうか?このまま先に進めてしまうのは危険でしょうか?BstB1 siteをどうしても利用したくて。。どうか引き続きご教示いただけますと幸いです。

(無題) 削除/引用
No.1090-5 - 2009/08/23 (日) 15:24:40 - 詠み人知らず
NspVできちんと切れない限り、それを次の酵素による切断にまわすわけにはいきません。また、ベクター側をゲルから抽出することはなるべく避けるべきです(このようにサイズの大きいベクターの場合は特に)。一部を泳動して切断が確認できたら、残りをフェノール抽出・エタノール沈殿等で精製すべきです。

NspVを加えて65℃処理することで泳動度が遅くなったのは、酵素標品に含まれていたタンパク質(酵素自身?)が変性したものがDNAに結合してしまったせいだと思います。

(無題) 削除/引用
No.1090-4 - 2009/08/23 (日) 14:27:57 - 制限酵素素人
大変初歩的なミスをしていたようで恥ずかしい限りです。

>APさん
isoschizomerであれば処理温度、時間は同じだと思い込んでいました。
お恥ずかしいです。


>おおさん
アドバイスありがとうございます。
オープンサーキュラーというのは、一箇所は切れているが三次元構造がリニアにならない構造をプラスミドがとっているということでしょうか?

またもし、NspVの最適な条件で再度処理した場合にも同様にオープンサーキュラー構造をとってしまった場合、つまり、ほとんど詠動されなかった場合にも2nd digestionのためほとんど動かなかったところからプラスミド抽出してもよろしいのでしょうか?

あるいはオープンサーキュラーになにかしらの処理を施してリニアにしたものをゲルから抽出してキレイにしたらよいのでしょうか?

重ねて質問をしてしまい申し訳ありませんが、ご教示いただけますと幸甚です。

(無題) 削除/引用
No.1090-3 - 2009/08/23 (日) 12:07:10 - AP
>ちなみに、NspV処理の条件はベクターを65℃、1時間処理したものです。

BstB1の至適温度は65℃ですが、NspVは37℃ではないですか。

なぜ移動度が異常に低くなるのかはおいといて、その条件だと消化する前にいきなり失活してしまうでしょうね。

(無題) 削除/引用
No.1090-2 - 2009/08/23 (日) 11:32:43 - おお
おーぷんさーきゅらー

ベクターを制限酵素処理後、詠動されません。 削除/引用
No.1090-1 - 2009/08/23 (日) 11:21:44 - 制限酵素素人
お世話になります。どうかみなさまのお知恵をお貸しいただけますと幸甚です。

現在、約10kbのバキュロウイルスベクターに興味ある遺伝子をライゲーションをしようと計画を立てております。

そこでまずベクターのMCS中のBstB1をひとつの制限酵素配列として利用しクローニングしたいのですが、私どもの研究室にはBstB1がありませんでしたので、経済的なこともありBstB1のisoschizomerを探すとNspVがそのひとつになっており、研究室にもありましたので、BstB1配列をNspVで切断して、BstB1配列をその末端に持つインサートをクローニングすることにしました。

しかし、約10kbのベクターをNspVで処理をすると環状ベクターよりもはるかに詠動が遅くなり、λHindV digested markerの最高分子量の23000kb(だったか?)よりもずっと高いところにbandが出ました。というよりほとんどwellから流れてはいませんでした。大体環状ベクターは9kほどに位置し、別のEcoR1で単処理すると約10kbの位置に検出されます。

ちなみに、NspV処理の条件はベクターを65℃、1時間処理したものです。TOYOBOのL bufferが手元にありませんでしたので、同組成のNEBuffer 1を用いました。

なぜNspVで処理すると詠動されなくなってしまったのでしょうか?
私はこういった分子生物学は素人ですが、「BstB1がないからNspVを使った」という選択が間違っているのでしょうか?BstB1をはなから購入すべきなのでしょうか?isoschizomerの意味を履き違えているのでしょうか?

どうかお力をお貸しください。

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