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免疫組織染色(胸腺) トピック削除
No.1074-TOPIC - 2009/08/19 (水) 20:45:50 - kei
はじめまして。
免疫組織染色初心者です。
まわりに組織染色を行っている人がいないのでこちらで質問させていただきます。

ただいま胸腺の免疫組織染色を行っております。
マウスから胸腺を摘出し、4%PFAで固定後、でO.C.T compound包埋し、クリオスタットで切片を作製して、とりあえずHE染色を行ったところ、組織の形態が維持できていませんでした。組織の中心部位はまだまともなのですが、端にいくにつれて細胞集団が点在するような状態になっておりました。これは何が原因と考えられるでしょうか?

詳しいプロトコルを示します。

 組織摘出後、胸腺をかみそりで半分にスライス
→4%PFAで6hr固定
→PBで洗浄
→5%, 10%, 20% の順にsucrose/PBで洗浄(組織が下に沈むまで洗浄しています)
→氷箱の上に包埋容器を並べ、O.C.T compoundを加えた後、組織を埋め込み、-80℃のディープフリーザーで凍結
→クリオスタットで組織ブロックを6uLの厚さに切断
→HE染色

もし上のプロトコルで気になる点があるようでしたらご指摘よろしくお願いします。

また、今後パラフィン切片も作製して酵素抗体法で染色を行っていく予定ですので、もし胸腺の染色がうまくいっている固定法、抗原賦活処理、ポジコンとして使える抗体(今のところMHC Class I/IIに対する抗体を考えています)があるようでしたらそれも合わせて教えていただけないでしょうか。

お手数ですがどうぞよろしくお願いします。
 
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13件 ( 1 〜 13 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.1074-15 - 2009/08/25 (火) 10:07:32 - kobu
もうちょっと庫内を冷やして良い気もしますが、切れているならそんなものでしょうか。


コンパウンド:20%スクロース/PBS=2:1を調整するときは包埋の2日前に50mlチューブで行い、4℃保管しておくことをお勧めします。直前調製では気泡が抜けず、サンプルが割れます。

固定・スクロース置換も4℃で行っているなら、コンパウンドに浸す温度も4℃が良いと思います。

条件を変更しすぎてどこでエラーが生じているか、分からなくならないように注意してください。

テキストを買ってみては 削除/引用
No.1074-14 - 2009/08/24 (月) 18:54:01 - 染色マニア
はじめまして。

改訂四版 渡辺・中根 酵素抗体法(学際企画)を参考にされると良いと思います。

酵素抗体法を目指した組織の取扱いや固定法をはじめ、詳しい説明がカラー写真付でなされています。

固定後凍結組織の免疫染色を行う予定でしたら持っていて損ではないと思います。

取急ぎの助言ですが、RNAをターゲットとした解析(RNA抽出or In situ hybridization)を目的とされていなければ4%PFAでは固定が弱いかもしれません。10-20%ホルマリンで4℃, 12時間固定が良いかも知れません。

(無題) 削除/引用
No.1074-13 - 2009/08/21 (金) 10:18:07 - 組織
HE染色のプロトコールは問題なさそうですね。先輩のプロトコールを踏襲していて、その標本と比べて組織構造が荒いということですので、多分薄切までの過程に問題があるんでしょうね。色々な方からアドバイスが出てますし、この掲示板でも過去に類似のトピックがたくさんありましたので、参考にされるといいでしょう。

免疫組織染色(胸腺) 削除/引用
No.1074-12 - 2009/08/21 (金) 10:04:09 - kei
皆様返信ありがとうございます。

> 染之助さま
切片作製技術ですか…。染色を始めてからまだ3週間ばかりですので、確かにその点が一番問題あるような気がしています。
今は様々な条件でひたすらに切片を作製して、HE染色でその出来を確認している段階です。切片自体がすでに切った段階でぼろぼろだと、酵素抗体法で染色しても無駄なのでしょうか…。
切るときの庫内の温度ですが、胸腺のような柔らかい組織の場合高めの温度(-15〜-20℃)で切るのがいいと本に載っていたので、今は-18℃に設定して切片を作製しています。

>kobuさま
サンプルは-30℃にて保管しています。-18℃のクライオスタットに5分くらい静置してから切っています。

クライオスタットは共用のものを使用しているのですが、少し離れたところにあるので、いつも氷箱にサンプルを入れて運んでいるのですが、時々溶け始めているときがあります。そのままクライオスタットで再度凍らして切っているのですがもしかしたらそれが悪いのでしょうか…?温度にもっと気を配ろうと思います。

ブロックとサンプルの境界面ですが、確かに時々間が空いているような印象をうけることがあります。今までなじませずに20%sucrose/PBからそのままクリオモルドに入れたコンパウンドに組織を入れてしまっていました。この点は改善しようと思います。何か適当な容器にコンパウンドを入れておいて、その中に20%sucrose/PBで洗浄後の組織を入れて室温に6時間くらい置いておけばいいのでしょうか。

胸腺とブロックに硬さに差があるように思われるので、コンパウンドのみとコンパウンド:20%スクロース/PBS=2:1の混合試薬での包埋を次回行ってみて比較をしてみようと思います。無理せず10uLの切片も作製しようと思います。
経験に基づいた貴重なアドバイスありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.1074-11 - 2009/08/21 (金) 09:18:13 - kobu
サンプルは-80℃保管ですよね。何度のクライオスタットに何分ほど静置してから切ってますか?
この時期、室温が暑いのでブロックが柔らかくなりすぎる問題と、逆に-80℃から出してすぐだと切片がボロボロになる問題で苦労したことを覚えています。

あと、刃の角度も記録しておくことが大切です。

ブロックとサンプルの境界面の質が悪いようでしたら、コンパウンドと良くなじませてから包埋してますか? 6時間くらい置いたほうがいいかもしれません。4℃でオーバーナイトにする人もいます。

ブロック(硬)とサンプル(柔)の硬さに差がありすぎる場合は、コンパウンド:20%スクロース/PBS=2:1の混合試薬を調整しておき、これで包埋する方法もあります。

もうちょっと厚い切片(10μm)も試してみるといいかもしれませんね。
周りに、20μmで免疫染色・in situを染めている人もいました。

(無題) 削除/引用
No.1074-9 - 2009/08/21 (金) 08:12:04 - 染之助
切片の作製技術を磨くってのも重要かと。
切片切るのって熟練を要しますし。

切るときの庫内の温度も要検討です。

免疫組織染色(胸腺) 削除/引用
No.1074-7 - 2009/08/20 (木) 20:45:06 - kei
すみません。先ほどの投稿で、染之助さまに敬称をつけるのを忘れてしまいました。不快な気分にさせてしまったら申し訳ありません。

免疫組織染色(胸腺) 削除/引用
No.1074-6 - 2009/08/20 (木) 20:42:18 - kei
たくさんの返信ありがとうございます。
またお礼を申し上げるのが遅くなってしまって申し訳ありません。

>miraさま
迅速な返信ありがとうございます。アドバイスに従って灌流固定を行ったマウスの腎臓から新たに切片を作製してHE染色を行ってみたところ、やはり組織に隙間がたくさんあるような印象を受けました。
切る時点では特に違和感なく切れて、スライドを目視で見るぶんには壊れている印象を受けなかったのです…。

>組織さま
HE染色のプロトコールですが、

切片をPBSで30分洗浄
→ヘマトキシリン(ギル)10秒
→かるく水洗
→1%HCl/70%ETOH 30秒
→流水洗浄
→エオジン 10秒
→流水洗浄
→70%ETOH,90%ETOH,100%ETOH,100%ETOHで脱水(各15秒ほど)
→キシレン×3(各15秒、最後は長め)
→エンテランで封入
というものです。染色時間は染まり方によって変えています。
非常に有用な抗体情報ありがとうございます。データシートを見て検討しようと思います。

>染太郎さま
ご指摘ありがとうございます。ドライアイスを用いた凍結包埋を一度行ってみたいと思います。
渡辺・中根酵素抗体法の本に、ドライアイス・アセトン溶液中で組織を凍結すると記載されていたのですが、イソペンタンではなくアセトンでも可能でしょうか?よろしくお願いします。

>染之助
以前ラボにいた先輩が胸腺の凍結切片を作製してHE染色で染めたスライドと比較してそのように思いました。HE染色のプロトコルはその方のものを踏襲しています。

(無題) 削除/引用
No.1074-5 - 2009/08/20 (木) 13:18:28 - 染之助
>りあえずHE染色を行ったところ、組織の形態が維持できていませんでした。

何と比べて、そう思われたのでしょうか?
凍結切片は組織形を維持するのがちょっと難しいです。
そもそも、そうなるってレベルの話かもしれません。

(無題) 削除/引用
No.1074-4 - 2009/08/20 (木) 09:58:16 - 染太郎
工程はそんなに悪いように思えませんが,ディープフリーザーでの凍結がゆっくりすぎるかもしれないですね.ゆっくり凍らせると大きな氷の塊ができて組織を壊してしまいます.ドライアイス/エタノールの中でよく冷やしたisopentaneに組織を漬け込むかドライアイスのパウダーに埋めてもっと急速に凍らせることをお勧めします.

(無題) 削除/引用
No.1074-3 - 2009/08/20 (木) 09:24:27 - 組織
凍結切片のHEなので多少形態が荒くなるのはしょうがないかなと思います。プロトコールも特に問題ないように思います。マウスの胸腺はすごく小さいので固定の問題はないでしょうし。一応問題の切り分けのため、HE染色のプロトコールも教えていただけますか?

胸腺で確実に染まるものと言えばCD3でしょうね。Dakoのrabbit anti-human CD3を使ってますが、確かマウスもクロスしたはずです。メーカーHPでデータシートをみて確認してください。抗原賦活法も一緒にのってますので、メーカーの推奨方法通りやれば間違いなく染まると思います。

(無題) 削除/引用
No.1074-2 - 2009/08/19 (水) 21:07:57 - mira
1.切片作成操作が問題なのか?
2.HE染色が問題なのか?(エタノール・キシレンでボロボロになる可能性もあります)

あるいは両方か。 この2点が考えられると思います。

他の組織ではどうでしょうか。肝臓や腎臓など。
(肝臓など臓器では4℃オーバーナイト固定が適切かもしれませんが)


切っているときの切れ具合はどうでしょうか。
組織がキレイに切れている様子ですか?それとも切っているときから組織が壊れている様子ですか?

また、もし切りにくいようでしたら6umにこだわりすぎず、8-10μmでも差し障りないと思います。

免疫組織染色(胸腺) 削除/引用
No.1074-1 - 2009/08/19 (水) 20:45:50 - kei
はじめまして。
免疫組織染色初心者です。
まわりに組織染色を行っている人がいないのでこちらで質問させていただきます。

ただいま胸腺の免疫組織染色を行っております。
マウスから胸腺を摘出し、4%PFAで固定後、でO.C.T compound包埋し、クリオスタットで切片を作製して、とりあえずHE染色を行ったところ、組織の形態が維持できていませんでした。組織の中心部位はまだまともなのですが、端にいくにつれて細胞集団が点在するような状態になっておりました。これは何が原因と考えられるでしょうか?

詳しいプロトコルを示します。

 組織摘出後、胸腺をかみそりで半分にスライス
→4%PFAで6hr固定
→PBで洗浄
→5%, 10%, 20% の順にsucrose/PBで洗浄(組織が下に沈むまで洗浄しています)
→氷箱の上に包埋容器を並べ、O.C.T compoundを加えた後、組織を埋め込み、-80℃のディープフリーザーで凍結
→クリオスタットで組織ブロックを6uLの厚さに切断
→HE染色

もし上のプロトコルで気になる点があるようでしたらご指摘よろしくお願いします。

また、今後パラフィン切片も作製して酵素抗体法で染色を行っていく予定ですので、もし胸腺の染色がうまくいっている固定法、抗原賦活処理、ポジコンとして使える抗体(今のところMHC Class I/IIに対する抗体を考えています)があるようでしたらそれも合わせて教えていただけないでしょうか。

お手数ですがどうぞよろしくお願いします。

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