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ヘテロ遺伝子型のマウスについて トピック削除
No.984-TOPIC - 2012/10/01 (月) 19:00:59 - ソフト
論文の中で、遺伝子KOマウスとヘテロKOマウスを使いウイルスへの感受性の違いを調べているものがありました。

よくWTとKOマウスとを比較しているものはありますが、ヘテロを用いる理由は何かあるのでしょうか。通常タンパクの発現もWTの半分になると思いますが、タンパクが半量になってもマウスに影響することを示すことの意義とは何でしょうか。

ヘテロを用いる解釈が間違っているかもしれませんが、ご教授宜しくお願いします。
 
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No.984-8 - 2012/10/02 (火) 19:14:40 - よっしー
私の用いているマウスでも,私の興味を持っている表現型について,あるマウスはWTとヘテロがほとんど同じ表現型で,別のマウスはヘテロがKOとよく似た表現型を示すものがあります.
ケースバイケースではないでしょうか.
その論文では,予試験でWTとヘテロが同じような表現型を示すことが明らかなマウスを使っているのではないでしょうか?
そうであれば,おおさんのおっしゃるようにヘテロとホモの掛け合わせができるのでとっても楽ですね.

(無題) 削除/引用
No.984-6 - 2012/10/02 (火) 16:50:11 - AP
>ただ両マウスにおける差をみたいのであれば完全なKOとWTマウスを使った方が差は見易いのにと疑問を持ちました。


>野生型純系とKO系統とでは、たしかに着目する遺伝子に関して野生型とKO型ですが、他の遺伝子座に関しても、アリルのことなる組合せになっているかもしれません。表現型が、着目している遺伝子のせいなのか、両系統で異なる型をもつ他の遺伝子のせいなのかわからないという事態を招くでしょう。

(無題) 削除/引用
No.984-5 - 2012/10/02 (火) 14:23:53 - おお
>[Re:4] ソフトさんは書きました :
> 返答ありがとうございます。

>
> そう言う事だったのですね。ただ両マウスにおける差をみたいのであれば完全なKOとWTマウスを使った方が差は見易いのにと疑問を持ちました。

何も情報がない状態ではそういう風に考えて実験するのはおかしくないかもしれません。目に見える表現系とかその他の情報、予備的実験でWT出なくても良いだろうと察しがついてたのかもしれませんね。また、無い状態では0その遺伝子により現象は0な訳でアッセイ系がそのように動くと期待されているならば、WTの必要はないでしょう。くわえてAPさんが非常に重要なパラメーターを提示してくれていますね。
ヘテロどうしの交配なら、へテロのマウスの数が多くなるのでnが稼ぎやすいというのもあるかもしれません。KOの数はその半分ですが使うnの合計が多ければ統計のパワーを上げることもできますし。またヘテロxOKの交配なら1:1でうまれてくるのでヘテロxヘテロで1:2:1から振分けるより両方のジェノタイプの数を容易に得ることができます。

>
> WTに比べ発現量の少ないヘテロを用いても完全なKOマウスと解析結果に有意な差があるとしたら、ノックアウトした遺伝子の重要性を、WTを用いる場合よりもさらに示唆できるという解釈も可能でしょうか。

それは何とも言えません。へテロがWTの発現の半分であるかどうかは確認してみて初めて分かるわけですから。ホメオスタシスといいますか、体内のバランスを一定に保とうとするメカニズムも存在するわけですから。WT、ヘテロ、KOを使って発現量依存性を示せた方が、説得力があるかもしれません(へテロがWTより明らかに少ない量ということが確認できたうえで)>

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No.984-4 - 2012/10/02 (火) 12:35:19 - ソフト
返答ありがとうございます。

> 遺伝子が発現しているマウスとしていないマウスの比較と考えればヘテロと完全にnullな比較は別に驚かないですけど。

そう言う事だったのですね。ただ両マウスにおける差をみたいのであれば完全なKOとWTマウスを使った方が差は見易いのにと疑問を持ちました。

WTに比べ発現量の少ないヘテロを用いても完全なKOマウスと解析結果に有意な差があるとしたら、ノックアウトした遺伝子の重要性を、WTを用いる場合よりもさらに示唆できるという解釈も可能でしょうか。

(無題) 削除/引用
No.984-3 - 2012/10/02 (火) 10:37:59 - AP
前提として
・多くの遺伝子は、表現型に関してhaplo-sufficientである。したがって、遺伝子が機能しているときと全くしていないとき(KO)を比較解析するのには、ヘテロ接合体と、KOのホモ接合体を使えば十分である。

・多くの表現型はgenetic back graundの影響を受けるが、高度なcongenic化、isogenic化は時間も手間もかかる上、どんなに頑張っても完全にそれをなくすことはできない。

ということがあると思います。
遺伝的背景の影響を少なくするための方法として、ヘテロ接合体を使うという事は考えられます。
極端な場合を想定して、かりに野生型系統とKO系統がcongenicでないとしたとき(KOに適した系統と各種表現型の解析に適した野生型系統というのほとんどの場合異なるもので)、野生型純系とKO系統とでは、たしかに着目する遺伝子に関して野生型とKO型ですが、他の遺伝子座に関しても、アリルのことなる組合せになっているかもしれません。表現型が、着目している遺伝子のせいなのか、両系統で異なる型をもつ他の遺伝子のせいなのかわからないという事態を招くでしょう。
ここで、野生型系統とKO系統のF1を野生型のコントロールとして、KO系統と比較を行ったとします。すると両者は平均1/2の遺伝子を共有している(近縁度1/2)なので(つまり片親と子で比較をしているような関係)、よりgenetic backgraundは近くなります。
実際は、ある程度congenic化はされるので、もっと近縁度は高い状態で比較するでしょう。しかし、たとえば着目している遺伝子の近傍は元の系統との連鎖が強いので、完全な連鎖平衡状態(つまり着目している遺伝子以外の型はランダム)にはなりにくかったりするので、ヘテロ接合体をコントロールにするというメリットは残ります。

また、ヘテロ接合で維持されているKO系統なら、同腹のヘテロ接合の仔都とKOのホモ接合の仔で比較すれば、上記のgenetic backgroundの問題だけでなく、発生、生育環境や、母性効果などの影響を遠ざけることが出来ますね。

(無題) 削除/引用
No.984-2 - 2012/10/01 (月) 22:33:52 - おお
遺伝子が発現しているマウスとしていないマウスの比較と考えればヘテロと完全にnullな比較は別に驚かないですけど。WTとヘテロと言う事であれば完全にnullは生まれないとか、もともと弱り過ぎていて形質をみても信憑性にかけるとかいう制約があったのかもしれません。

ヘテロ遺伝子型のマウスについて 削除/引用
No.984-1 - 2012/10/01 (月) 19:00:59 - ソフト
論文の中で、遺伝子KOマウスとヘテロKOマウスを使いウイルスへの感受性の違いを調べているものがありました。

よくWTとKOマウスとを比較しているものはありますが、ヘテロを用いる理由は何かあるのでしょうか。通常タンパクの発現もWTの半分になると思いますが、タンパクが半量になってもマウスに影響することを示すことの意義とは何でしょうか。

ヘテロを用いる解釈が間違っているかもしれませんが、ご教授宜しくお願いします。

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