Bio Technical フォーラム

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吸光度の計算について トピック削除
No.9755-TOPIC - 2021/06/18 (金) 09:56:59 - 未熟者
いつも勉強させていただいております。

吸光度についてお伺いしたいです。

現在405nmを測定波長として吸光度の上昇を見ております。そして、参照波長として655nmも測定しており、参考論文では405nm/655nmを縦軸として、経時的な変化をグラフ化しておりました。そのため、同様に吸光度の比を自分で測定した結果でグラフ化すると、収拾がつかないほど乱れてしまいます。しかし、405nm自体を縦軸として、経時的な変化をグラフ化すると論文と同様のきれいな上昇が見られます。
そこで、当方は勘違いをして、405nm-655nmでグラフ化すると濁度も補正できると思い、その結果を上司に報告しました。すると、吸光度の基礎も分かっていないと大変お叱りを受けました。
吸光度の扱い方も理解していないことを痛感し、勉強のため吸光度について調べていると、WST-1 cell proliferation assay kit(Takara)のプロトコルに参照波長を引くという操作が書かれているのを見ました。
この操作はダブルビームの場合に行うものなのでしょうか?ダブルビームについてもあまりよくわかっていないのですが、ダブルビームなら引くことがあるという文献を見ました。

多々不備があるかと思いますが、よろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.9755-17 - 2021/07/02 (金) 20:42:22 - 未熟者
皆様

様々なご助言ありがとうございます。

あれから何度か行い、主に論文で記載されていなかった菌の濃度(濁度)を変えて検討しました。その結果、濁度が十分に高いとグラフは論文に近い曲線を描きました。つまるところ、菌が非常に多く、増殖するよりも酸の産生によるphの低下が早く、濁度の変化がほぼ無い状態で色の変化が起こる条件で再現が取れるのだと思います。

当方の実験目的としまして、被検物質の資化性のみならず、グルコースとの比較や菌自体の増殖速度の変化なども知りたかったため、低濃度の菌で初め行いました(穏やかに立ち上がり、差を見やすくするため)。それ故に菌の増殖による濁度の変化も生じ、ご指摘にもありましたが、色の変化と濁度の変化は比例関係にはないためグラフがおかしくなったのだと思います。今回使用した菌でも上がるどころか下がるものもあり、酸産生速度よりも増殖速度の方が速い菌なのだと考えられます。

また、これもご指摘にありましたが、この論文の方法はあくまで簡易的な資化性のスクリーニング方法であり、炭素源として資化すれば酸ができ、発色するということだけを見るために設計されております。初めのころは、論文通りの数字でスタートするには濁度が1.0を超える菌で開始せねばならず、実験目的のこともあり、避けてしまっておりました。しかし、陽性か陰性かだけを見る実験方法という認識なら菌が多い方が分かりやすいということにもっと早く気づけたかもしれません。濁度は邪魔なものであり、小さいほどきれいな結果になるという思い込みも落とし穴だったと思います。
蛇足ではありますが、菌のどの濃度でも405nmの曲線は論文のような形をしており、(低濃度の菌からのスタートの方が被検物質間の差が見やすいため)資化性の有無やグルコースとの差については、そちらをベースにして考え、濁度で割った値も菌数あたりの変化の度合いとして考察しようと考えております。

長々と書きおかしな部分もあるかもしれませんが、以上となります。
ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.9755-16 - 2021/06/23 (水) 16:21:35 - seventh
元論文の結果も菌数とpHがどの程度変化したのかわからんので、方法として妥当か微妙なような。pHや菌数の変化がプラトーに達してるのか変化中なのかも読み取れない。
簡易法だから初期菌数をそろえる手間とかを省くためにこういう測定・補正法を試してるんでしょうけど。

(無題) 削除/引用
No.9755-15 - 2021/06/23 (水) 11:28:14 - おお
菌体数ベースというのもなんかピンとこないし、660nmでは吸収極大から外れて吸収がまったくないといっていい部分だし(吸収極大は500後半)、なんかスッキリしないですね、、、

(無題) 削除/引用
No.9755-14 - 2021/06/22 (火) 18:20:30 - G25
あとからseventhさんの書き込みを見て半ば納得、なかば?なんですが、
とりあえずratio metricをやろうとしているのではなさそうですね。

OD660で除す細菌数でnormalizeする意味があるとして、pHによって変化する呈色度を示すOD405を比例計算的に割っていいのか?
同じ条件で細菌数が二倍になったらBCPの吸光度も二倍になるのか?
たとえば、
OD660= 0.25, OD405= 1, OD405/OD660=4

OD660= 0.5, OD405= 2, OD405/OD660=4
は等価とみなせるのか。

BCPはpHによって変化するわけで、そこに比例関係はないはずで、さらに細菌数と比例に関係になる理屈もなさそうだけど、

(無題) 削除/引用
No.9755-13 - 2021/06/22 (火) 15:14:01 - Winter-8
> Winter-8様
> ご返信ありがとうございます。
> 吸光度の比でグラフ化した場合、乱れが激しく、実験方法の見直しも検討しております。また、測定波長−ブランクのみでグラフ化した場合、論文のようにリーズナブルな結果だったため、その方向で進めることも考えております。
> 経験者なく、論文を見るのみで実験を行うのは本当に難しいですね・・・

返信書こうと思ったら、seventhさんが言いたいことを書いくれてたので、細かくは言いませんが。何を知りたいかをちゃんと把握したほうがいいです。
文献では、菌体濁度あたりの目的産物の収量が上昇していることを示したいために405nm/655nmしているんだと思います。この値が文献と異なると言うことは再現できていないことになるので、「リーズナブルな結果」などとは言えません。

(無題) 削除/引用
No.9755-12 - 2021/06/22 (火) 12:43:19 - G25
トピの流れをよく把握していないが、
この場合の二波長測定は単に副波長でバックグラウウドの補正をしようとしているのではなく、Ratiometricのためなんだろうさ。つまり二波長の吸光度の比がpHの変化とよく相関するという性質があるんだろう。
MCVは405nmと655nmの両波長に吸光ピークがあって、pHの上昇で後者は下がり前者は上がる。そのratioで計測するという原理。

(BCGの例)
https://www.researchgate.net/figure/Absorption-spectra-of-bromocresol-green-dye-in-various-pH-buffer-solutions-The-inset-is_fig2_26547001

測定物によって両波長とも測定値が動くわけだから、副波長とちがってベースライン補正につ変えるわけもない。
ratiometricと単なるベースライン補正(副波長測定値で引き算するのが普通だが、割り算する場合もあるらしい)とごっちゃにしたら、叱られてもしかたないかも。

(無題) 削除/引用
No.9755-11 - 2021/06/22 (火) 10:44:52 - seventh
660nm付近の吸光度は菌体濃度を示しているわけで、それが0というのは培養がうまくいっていないか測定がおかしいです。論文だと吸光度測定前に前培養しているので測定時培養0時間時点である程度の655nm吸光度があるはずです。
この場合655nm補正は菌数・菌濃度での補正のために行っているようです。菌濃度を測定するならブランクは培養液で菌液はふくまないと思います。菌液の代わりに懸濁液の生理食塩水は入れているかもしれません。明確に書いてあるわけではないので推測ですが。

(無題) 削除/引用
No.9755-10 - 2021/06/21 (月) 12:44:59 - おお
その実験系に関してはなんの知識もありませんので、前のコメントは正しいかわかりません。
論文などが出ているみたいだからその著者に問い合わせてみてはどうですか。
BCPはたしかに655ではほとんど吸収がないようですがそうすると割り算している根拠が見いだせません。
しかしアルカリ側でBCPは580ぐらいに吸収極大があり酸性側の吸収極大周辺の405nmと比を取るならありえるやり方かも知れません。
https://pubs.acs.org/doi/10.1021/es001573e

ダブルビームには波長による違いは関係ありません。勘違いされていると思いますが、測りたい波長の光源をハーフミラーなどで2等分して一方をリファレンスに、もう一方をサンプルに当てるというものです。ですから光源が少し弱くなったりするとリファレンス側のシグナルが下がるので、それに合わせて補正するという仕組みです。同じ波長をレファレンスとサンプルに当てるという仕組みです。この手の分光光度計は光源のランプの光のゆらぎを補正できるので0.0001ぐらいの吸光度変化にも対応できるようになっています。マイクロプレートとかで大抵の実験はその精度は必要ないのでわざわざダブルにしてないだけです。違う波長が同時にダブルビームは私は知りません。

(無題) 削除/引用
No.9755-9 - 2021/06/21 (月) 11:59:45 - 未熟者
>[Re:6] Winter-8さんは書きました :
> これ見ると、Abs405の値(指示薬の吸収)をAbs660の値(培養液の濁度)で割ってますね。

Winter-8様
ご返信ありがとうございます。
吸光度の比でグラフ化した場合、乱れが激しく、実験方法の見直しも検討しております。また、測定波長−ブランクのみでグラフ化した場合、論文のようにリーズナブルな結果だったため、その方向で進めることも考えております。
経験者なく、論文を見るのみで実験を行うのは本当に難しいですね・・・

(無題) 削除/引用
No.9755-8 - 2021/06/21 (月) 11:49:53 - 未熟者
>[Re:4] Pさんは書きました :
> 吸光度測定の際の 405nm/655nm (測定波長/参照波長)という表記は
> (405nmの測定値)÷(655nmの測定値)
> ではなく、
> (405nmの測定値)−(655nmの測定値)
> であるという慣例を上司が勘違いしていたという事?

P様
ご返信ありがとうございます。
菌の酸の産生によりpHが低下すると、色が変わるため、変化後の吸収波長を測定するという実験を行っております。そのため、0時間目では測定波長、参照波長ともに(ブランクを引くと)0前後の値になります。そのため違和感を感じて、元データも上司に提出し、エクセルでの計算過程も確認したところ、そういうものだとのことでした。
P様の実験の場合ですと、引き算が適応されるということで、実験系の違いということでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.9755-7 - 2021/06/21 (月) 11:35:05 - 未熟者
>[Re:3] おおさんは書きました :
> おそらくWST-1の655nmはベースライン補正で理想的には0と考えられるから、割り算すると0で割っているようなもの。
>
> ダブルビームとか何を行っているのかわからないけど、405nmをはかってから波長を変えて655nmを測ればいいだけのことで、機械の属性によるものでもない。
>
> 普通はベースライン(0点調整)は水やバッファーを入れたキュベットで行い、その後同じ波長でサンプルを測るもの。その操作は96Wellプレートなどでは、それぞれのWellの0点調整はできない。なので理論的に吸収がない波長で0点をとる。プレートのそこが汚れていたり、傷が入っていたり、あるいは入れた溶液が濁ったりして下駄をはいている分を655nmで見積もっていると思えばいいと思う。
>
> 厳密に考えられた手法だけど、実際出る値がどれほど厳密かはなんとも言えないし、405nmだけで済ませても(ベースラインをBLANKのWellを用意するなどして)、結果は殆ど変わらないとおもう。
>
> DNAの濃度も吸収のない長波長側(可視になる辺り)までスペクトルをとってベースラインが下駄をはいてないか確認することがあります。場合によってはその長波長側のフラットなところの吸光度を0としたりします。

おお様
ご返信ありがとうございます。
当方が測定した655nmに関しましては確かに非常に低い値で、機械の測定誤差の影響が無視できないほどです(マイナスの値になったりも)。そのため、この値で割っていいのだろうかという疑問がありました。
当方はシングルビームの測定器を使用しております。ダブルビームの話を持ち出した理由としましては、吸光度について調べていた際に、二波長分光測光法について書かれている文献を見つけ、異なる波長でも引き算を行うことがあるのでは?と上司に見せると、ダブルビームの場合に行うのだと教えていただきました。(シングルビームで波長を変えると、光源のゆらぎ?が影響するという旨の話をされました)
(あと余計な話ですが、波長が違うと透過性が異なり(周知の通り長波長側が透過しやすい)、濁度を見る場合は、近い波長でするものだとも。分かるような気もしますが・・・)
後出しですみません、菌の酸の産生を見ているため、菌の増殖による濁度の変化が起こります。そのため、参照波長も無視できないのかなぁとは思います。しかし、グラフを上司に見せると測定波長だけで考えた方がよさそうだと言われました。濁りによる大きな影響がなさそうであれば、その方向でも考えようと思います。

(無題) 削除/引用
No.9755-6 - 2021/06/21 (月) 10:57:59 - Winter-8
これ見ると、Abs405の値(指示薬の吸収)をAbs660の値(培養液の濁度)で割ってますね。

(無題) 削除/引用
No.9755-5 - 2021/06/21 (月) 10:38:50 - 未熟者
>[Re:2] qqqさんは書きました :
> 何を聞きたいのか分からない。
> 655nmの吸光度を引いて補正するのはダブルビームに限ったことなのか、を聞きたいの?

qqq様
ご指摘ありがとうございます。
おっしゃる通り異なる波長で引き算を行うのはダブルビームの場合に限ったことであるのかを伺いたく質問をいたしました。

> 測定対象が何とか、その参考論文を提示した方が話のしようがあると思うよ。

測定対象はブロモクレゾールパープルです。
参考文献は「糖資化性を利用したマウス消化管内Lactobacillus属乳酸菌の簡単な同定方法の構築」で、Fig2にあたる実験を行いました。

(無題) 削除/引用
No.9755-4 - 2021/06/19 (土) 20:56:20 - P
吸光度測定の際の 405nm/655nm (測定波長/参照波長)という表記は
(405nmの測定値)÷(655nmの測定値)
ではなく、
(405nmの測定値)−(655nmの測定値)
であるという慣例を上司が勘違いしていたという事?

この表記(測定波長/参照波長)って紛らわしいですよね。
あれ?それとも私もずっと勘違いしてる?
本当は皆さん割ってる?

(無題) 削除/引用
No.9755-3 - 2021/06/18 (金) 12:43:50 - おお
おそらくWST-1の655nmはベースライン補正で理想的には0と考えられるから、割り算すると0で割っているようなもの。

ダブルビームとか何を行っているのかわからないけど、405nmをはかってから波長を変えて655nmを測ればいいだけのことで、機械の属性によるものでもない。

普通はベースライン(0点調整)は水やバッファーを入れたキュベットで行い、その後同じ波長でサンプルを測るもの。その操作は96Wellプレートなどでは、それぞれのWellの0点調整はできない。なので理論的に吸収がない波長で0点をとる。プレートのそこが汚れていたり、傷が入っていたり、あるいは入れた溶液が濁ったりして下駄をはいている分を655nmで見積もっていると思えばいいと思う。

厳密に考えられた手法だけど、実際出る値がどれほど厳密かはなんとも言えないし、405nmだけで済ませても(ベースラインをBLANKのWellを用意するなどして)、結果は殆ど変わらないとおもう。

DNAの濃度も吸収のない長波長側(可視になる辺り)までスペクトルをとってベースラインが下駄をはいてないか確認することがあります。場合によってはその長波長側のフラットなところの吸光度を0としたりします。

(無題) 削除/引用
No.9755-2 - 2021/06/18 (金) 12:15:35 - qqq
何を聞きたいのか分からない。
655nmの吸光度を引いて補正するのはダブルビームに限ったことなのか、を聞きたいの?
叱られたとか不勉強を痛感したとかわざわざ書くより、測定対象が何とか、その参考論文を提示した方が話のしようがあると思うよ。

吸光度の計算について 削除/引用
No.9755-1 - 2021/06/18 (金) 09:56:59 - 未熟者
いつも勉強させていただいております。

吸光度についてお伺いしたいです。

現在405nmを測定波長として吸光度の上昇を見ております。そして、参照波長として655nmも測定しており、参考論文では405nm/655nmを縦軸として、経時的な変化をグラフ化しておりました。そのため、同様に吸光度の比を自分で測定した結果でグラフ化すると、収拾がつかないほど乱れてしまいます。しかし、405nm自体を縦軸として、経時的な変化をグラフ化すると論文と同様のきれいな上昇が見られます。
そこで、当方は勘違いをして、405nm-655nmでグラフ化すると濁度も補正できると思い、その結果を上司に報告しました。すると、吸光度の基礎も分かっていないと大変お叱りを受けました。
吸光度の扱い方も理解していないことを痛感し、勉強のため吸光度について調べていると、WST-1 cell proliferation assay kit(Takara)のプロトコルに参照波長を引くという操作が書かれているのを見ました。
この操作はダブルビームの場合に行うものなのでしょうか?ダブルビームについてもあまりよくわかっていないのですが、ダブルビームなら引くことがあるという文献を見ました。

多々不備があるかと思いますが、よろしくお願いいたします。

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