Bio Technical フォーラム

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青白判定で白いコロニーが出ない トピック削除
No.975-TOPIC - 2012/09/29 (土) 18:23:46 - ハム先生
初めまして。
学士4年の卒業研究でバクテリアの遺伝子のクローニングをやっているのですが、コロニーハイブリ用のligationがうまくいきません。
実験手順は以下の通りです

1,ゲノムDNA30μgをPstT2μlで37℃にてovernightで処理した。
 同時に5μgのpBluescript SK+も PstT2μlで同様に処理した。
 どちらも反応液の量は50ulです。

2,あらかじめ行っていたサザンの結果をもとに、目的の遺伝子が含まれているであろう4kbp付近のバンドを切り出した。
 ベクターの方もゲルに流して切り出したが、その際に切断していないベクターも隣のレーンに流してバンドの位置の差から切断されていることを確認した。

3,日本ジェネティクスのキットを使ってゲルからDNAを精製し、最終的に30ulのElution Bufferに溶出した。
 nanodropでDNAの濃度を測ったところ、ゲノムは30ng/μl,ベクターは50ng/μlだった。260/280はゲノムが2.2、ベクターが1.9だった。

4,ベクターの溶液を全量用いてBAP 2μlで2時間処理し脱リン酸化した。その後PCIを2回繰り返して除タンパクしたあと、CI、イソ沈、70%エタノールでリンス、脱気乾燥の後に20μlのmilliQ水に溶出した。
 nanodropでDNAの濃度を測ったところ、30ng/ulだった。260/280=1.5だった。

5, ベクター:インサートが1:2くらいになるように、ベクター60ngとゲノム断片180ngを混合し、16℃で30分ligationした。

6, ligation産物をイソ沈、70%エタノールでリンス、脱気乾燥の後に20μlのmilliQ水に溶出した。

7, 20ul全量を用いてエレクトロポレーションによってコンピに導入し、アンピシリンの入ったLBプレートに撒いた。

8, 37℃で15時間培養してプレートを見るとすべてが青いコロニーで白いコロニーは一つもなかった。

行ったコントロール

・制限酵素処理後に切り出して精製したゲノムをテンプレートに、サザンのプローブ作成の際に使用したプライマーにてPCRを行ったところ目的のサイズのバンドが出た。このことからゲノムはちゃんと存在している。

・ベクターを脱リン酸化せずに同様の操作をしたものと比較すると、青いコロニーしか出ていない点は同じだが、コロニー数が脱リン酸化していないものの方が10倍以上多かった。よってベクターは切断されていると思う。

・しかしligationせずに、脱リン酸化したベクター60ngをコンピに導入してみたところ、ligationしたものとほぼ同数のコロニーが出た。切断されていないベクターがたくさん存在することを意味すると思う。

これらの結果から、失敗の原因を考察しているのですが解決できておりません。他の方の質問を参考にしたところ、ゲル切り出しの際のUVが悪影響を及ぼしている可能性があります。ですが青いコロニーが200個/プレートくらい出ている中で一つも白いコロニーが出ないのはおかしいと思います。

どなたかアドバイスを頂けないでしょうか。
 
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(無題) 削除/引用
No.975-17 - 2012/10/03 (水) 20:42:31 - モモ
勘違いしてました。ライゲーションはできているみたいですね。

(無題) 削除/引用
No.975-16 - 2012/10/03 (水) 08:28:55 - Harmonia
>コンピはたしかDH5αがもとになっています

煮詰まると、いろんなことが気になりだすので...

抗生物質無しのX-galの培地にコンピテントセルだけを生やして、
白になりますよね?

(無題) 削除/引用
No.975-15 - 2012/10/03 (水) 02:32:57 - おお
>[Re:13] モモさんは書きました :

> 60ngのベクターをライゲーションしてエレクトロポレーションして200しかコロニーが生えないのは少なすぎると思うんですが・・・

脱燐酸かしたベクターで、脱燐酸かされているかどうかのチェックをしているのだとおもったのですが。それだと同数というのはそんなに悪くないけっかですよね。

(無題) 削除/引用
No.975-14 - 2012/10/02 (火) 21:46:25 - Harmonia
皆さんのアドバイスが出ているので、多くは書きませんが、
ライゲーション反応前後の溶液の電気泳動で、ライゲーション
反応がうまくいっているかどうか、評価できます。
うちでも、トラブった人には、必ずやってもらっています。

(無題) 削除/引用
No.975-13 - 2012/10/02 (火) 19:52:46 - モモ
ご自分でも書かれていますが、ライゲーションしたものとしていないものでコロニーの数が一緒ということはライゲーションが全然起こっていないということですよね?キットの説明書に書いてあるプロトコールでうまくいくことはご自分で確認できているんでししょうか?確認できていないなら反応時間を延ばしてみるのは試してみる価値があると思いますが・・・

60ngのベクターをライゲーションしてエレクトロポレーションして200しかコロニーが生えないのは少なすぎると思うんですが・・・

(無題) 削除/引用
No.975-12 - 2012/09/30 (日) 11:34:32 - おお
4kbくらいなら、インバーテッドPCRで周りのシーケンスを読んでいって、Long PCRでひろってもできなくはなさそうですけど、、、煮詰まって前に進まないのもあれなので、、、

(無題) 削除/引用
No.975-11 - 2012/09/30 (日) 09:41:23 - ハム先生

> ライゲースがきいているかどうかには脱燐酸かせずにライゲースありなしでの比較が必要になります(インサート抜きで)。脱燐酸かが聞いているかどうかは、ライゲースが効いていることが明らかな状態で脱燐酸かあるなしのベクターだけをライゲーションしないと評価ができません。

やってみます。アドバイス感謝です。

コンピの評価は自分はやったことはありませんが研究室で他の方も使用しているものなので気にしていませんでした。

(無題) 削除/引用
No.975-10 - 2012/09/30 (日) 05:17:45 - おお
ちょっと気になるのは、コントロールをなるべく置いて努力されているようなのですが、各酵素がどの程度効いているかはっきり分かるコントロールが取れているのかなぁと思いました。

>ベクターを脱リン酸化せずに同様の操作をしたものと比較すると、青いコロニーしか出ていない点は同じだが、コロニー数が脱リン酸化していないものの方が10倍以上多かった。よってベクターは切断されていると思う。

これは脱燐酸かせずにインサートをいれてライゲーションしたということですよね(そのように取れましたがそうでなかったらすいません)。
もしインサートを入れない状態で脱燐酸かと燐酸かの比較をすれば、10倍ということはないと思います。シンプルに切ったプラスミドをそのままライゲーションすると万単位のコロニーが出ていいはずです。脱隣酸かするとインサートぬきでは100生えたらちょっと多いかもというレベルだと思います。

でインサートをいれて脱燐酸かの有無で比較であればなんとも言いがたいですが、200のコロニーにたいして10倍であるというのならちょっと少ないようなきがします。

>しかしligationせずに、脱リン酸化したベクター60ngをコンピに導入してみたところ、ligationしたものとほぼ同数のコロニーが出た。切断されていないベクターがたくさん存在することを意味すると思う。

ベクターが切れたかどうかは、これで分かるはずですね。ライゲースがきいているかどうかには脱燐酸かせずにライゲースありなしでの比較が必要になります(インサート抜きで)。脱燐酸かが聞いているかどうかは、ライゲースが効いていることが明らかな状態で脱燐酸かあるなしのベクターだけをライゲーションしないと評価ができません。


あと大腸菌にトランスフォーメーションで複数のプラスミドが入らないように十分にプラスミドの量を下げないといけませんが、その具体的な数字はちょっと思い出しません。標準のプロトコールなのでまあ問題がないかもしれませんけど。複数のプラスミドが大腸菌に入るということはインサートが入っていない(大腸菌内でアタックを受けやすい配列がはいっていない)ものが有利に増えるのでポジのクローンが取れにくくなるということです。


さいごに、コンピテントの効率については評価してますでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.975-9 - 2012/09/29 (土) 22:01:48 - やま
青コロニーを拾ってプラスミド抽出&インサート確認はしましたか?
青白判定は上手く行かない事が結構あります。
白コロニーが空で青が入ってたり等よくありますよ。

(無題) 削除/引用
No.975-8 - 2012/09/29 (土) 21:39:26 - AP
まあ、多くの生物でゲノムのメチル化はあるので、メチル化がないとわかっている材料以外でなければ、プライマリーのゲノムライブラリー作成時の宿主はメチル化制限欠損を選ぶのが、常識的と言っていいんじゃないでしょうか(いったんamplifyしたライブラリーはこの限りでない)。例えば哺乳類にはGCメチル化があるので、mcr-を使います。

(無題) 削除/引用
No.975-7 - 2012/09/29 (土) 20:56:50 - ハム先生
制限修飾系・・・ゲノムの特定の部位をメチル化して自身の持つ制限酵素で切られないようにして、外来遺伝子を切断する機構のことであっているでしょうか

コンピはたしかDH5αがもとになっています。クローニングしたいバクテリアは教授が捕まえてきた新種なのでサイクロバクター属だということ以外よく分かっていません。

(無題) 削除/引用
No.975-6 - 2012/09/29 (土) 20:36:51 - AP
>青白選択と両立できる制限系欠損系統はあったかしら?
TOP10、SURE、SOLR、STBL4、DH10Bあたりはメジャーかな。
青白をあきらめるなら古き良きHB101でいいんじゃないかな。

http://openwetware.org/wiki/E._coli_genotypes

(無題) 削除/引用
No.975-4 - 2012/09/29 (土) 20:19:16 - AP
一連の手順の中にも異議がないことはないのですが、
まず、材料の特性について確認します。
目的のバクテリアの制限・修飾系が、宿主とした大腸菌の制限系にかかる可能性はないですか。多くの宿主系統はmcr(methyl cytosinedine restrinction)またはmrr (methylation requiring restriction)が野生型で、メチル化されたDNAは制限されます。宿主とする系統を検討してみては。青白選択と両立できる制限系欠損系統はあったかしら?

(無題) 削除/引用
No.975-3 - 2012/09/29 (土) 19:39:34 - ハム先生
ligationキットの説明書
http://www.nippongene.com/pages/products/genetransfer/conveni_kit/index.html
には16℃で5〜30分反応と書いてあるので時間は充分だと考えています。

次回はインサートのモル比を上げてやってみようかと思いますが、一つも出なかったという点が気になります。

書き損じていましたがこの実験は3回繰り返しておりすべて青いコロニーしか出ないという状況です。

(無題) 削除/引用
No.975-2 - 2012/09/29 (土) 18:47:30 - モモ
>5, ベクター:インサートが1:2くらいになるように、ベクター60ngとゲノム断片180ngを混合し、16℃で30分ligationした。

個人的にはライゲーションの時間が短い気がします。モル比は1:3とか1:5くらいでどうですか?

青白判定で白いコロニーが出ない 削除/引用
No.975-1 - 2012/09/29 (土) 18:23:46 - ハム先生
初めまして。
学士4年の卒業研究でバクテリアの遺伝子のクローニングをやっているのですが、コロニーハイブリ用のligationがうまくいきません。
実験手順は以下の通りです

1,ゲノムDNA30μgをPstT2μlで37℃にてovernightで処理した。
 同時に5μgのpBluescript SK+も PstT2μlで同様に処理した。
 どちらも反応液の量は50ulです。

2,あらかじめ行っていたサザンの結果をもとに、目的の遺伝子が含まれているであろう4kbp付近のバンドを切り出した。
 ベクターの方もゲルに流して切り出したが、その際に切断していないベクターも隣のレーンに流してバンドの位置の差から切断されていることを確認した。

3,日本ジェネティクスのキットを使ってゲルからDNAを精製し、最終的に30ulのElution Bufferに溶出した。
 nanodropでDNAの濃度を測ったところ、ゲノムは30ng/μl,ベクターは50ng/μlだった。260/280はゲノムが2.2、ベクターが1.9だった。

4,ベクターの溶液を全量用いてBAP 2μlで2時間処理し脱リン酸化した。その後PCIを2回繰り返して除タンパクしたあと、CI、イソ沈、70%エタノールでリンス、脱気乾燥の後に20μlのmilliQ水に溶出した。
 nanodropでDNAの濃度を測ったところ、30ng/ulだった。260/280=1.5だった。

5, ベクター:インサートが1:2くらいになるように、ベクター60ngとゲノム断片180ngを混合し、16℃で30分ligationした。

6, ligation産物をイソ沈、70%エタノールでリンス、脱気乾燥の後に20μlのmilliQ水に溶出した。

7, 20ul全量を用いてエレクトロポレーションによってコンピに導入し、アンピシリンの入ったLBプレートに撒いた。

8, 37℃で15時間培養してプレートを見るとすべてが青いコロニーで白いコロニーは一つもなかった。

行ったコントロール

・制限酵素処理後に切り出して精製したゲノムをテンプレートに、サザンのプローブ作成の際に使用したプライマーにてPCRを行ったところ目的のサイズのバンドが出た。このことからゲノムはちゃんと存在している。

・ベクターを脱リン酸化せずに同様の操作をしたものと比較すると、青いコロニーしか出ていない点は同じだが、コロニー数が脱リン酸化していないものの方が10倍以上多かった。よってベクターは切断されていると思う。

・しかしligationせずに、脱リン酸化したベクター60ngをコンピに導入してみたところ、ligationしたものとほぼ同数のコロニーが出た。切断されていないベクターがたくさん存在することを意味すると思う。

これらの結果から、失敗の原因を考察しているのですが解決できておりません。他の方の質問を参考にしたところ、ゲル切り出しの際のUVが悪影響を及ぼしている可能性があります。ですが青いコロニーが200個/プレートくらい出ている中で一つも白いコロニーが出ないのはおかしいと思います。

どなたかアドバイスを頂けないでしょうか。

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