初めまして。
学士4年の卒業研究でバクテリアの遺伝子のクローニングをやっているのですが、コロニーハイブリ用のligationがうまくいきません。
実験手順は以下の通りです
1,ゲノムDNA30μgをPstT2μlで37℃にてovernightで処理した。
同時に5μgのpBluescript SK+も PstT2μlで同様に処理した。
どちらも反応液の量は50ulです。
2,あらかじめ行っていたサザンの結果をもとに、目的の遺伝子が含まれているであろう4kbp付近のバンドを切り出した。
ベクターの方もゲルに流して切り出したが、その際に切断していないベクターも隣のレーンに流してバンドの位置の差から切断されていることを確認した。
3,日本ジェネティクスのキットを使ってゲルからDNAを精製し、最終的に30ulのElution Bufferに溶出した。
nanodropでDNAの濃度を測ったところ、ゲノムは30ng/μl,ベクターは50ng/μlだった。260/280はゲノムが2.2、ベクターが1.9だった。
4,ベクターの溶液を全量用いてBAP 2μlで2時間処理し脱リン酸化した。その後PCIを2回繰り返して除タンパクしたあと、CI、イソ沈、70%エタノールでリンス、脱気乾燥の後に20μlのmilliQ水に溶出した。
nanodropでDNAの濃度を測ったところ、30ng/ulだった。260/280=1.5だった。
5, ベクター:インサートが1:2くらいになるように、ベクター60ngとゲノム断片180ngを混合し、16℃で30分ligationした。
6, ligation産物をイソ沈、70%エタノールでリンス、脱気乾燥の後に20μlのmilliQ水に溶出した。
7, 20ul全量を用いてエレクトロポレーションによってコンピに導入し、アンピシリンの入ったLBプレートに撒いた。
8, 37℃で15時間培養してプレートを見るとすべてが青いコロニーで白いコロニーは一つもなかった。
行ったコントロール
・制限酵素処理後に切り出して精製したゲノムをテンプレートに、サザンのプローブ作成の際に使用したプライマーにてPCRを行ったところ目的のサイズのバンドが出た。このことからゲノムはちゃんと存在している。
・ベクターを脱リン酸化せずに同様の操作をしたものと比較すると、青いコロニーしか出ていない点は同じだが、コロニー数が脱リン酸化していないものの方が10倍以上多かった。よってベクターは切断されていると思う。
・しかしligationせずに、脱リン酸化したベクター60ngをコンピに導入してみたところ、ligationしたものとほぼ同数のコロニーが出た。切断されていないベクターがたくさん存在することを意味すると思う。
これらの結果から、失敗の原因を考察しているのですが解決できておりません。他の方の質問を参考にしたところ、ゲル切り出しの際のUVが悪影響を及ぼしている可能性があります。ですが青いコロニーが200個/プレートくらい出ている中で一つも白いコロニーが出ないのはおかしいと思います。
どなたかアドバイスを頂けないでしょうか。 |
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