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一過性トランスフェクションの翻訳後修飾 トピック削除
No.9672-TOPIC - 2021/05/12 (水) 09:37:48 - このまど
翻訳後修飾・プロペプチドの切断で活性を得るタンパク質の機能解析を、培養細胞への一過性トランスフェクションで行いたいのですが、翻訳後修飾・プロペプチドの切断が行われていないようで活性が得られません。


・293T細胞にプラスミドを導入し、72時間後に分泌タンパク質を含む上清を回収
・↑のメソッドは概ね既報に則っており、既報では上記条件は翻訳後修飾にidealだと記載
・キットを用いた活性試験では活性がほぼ0
・ウェスタンブロットで目的タンパク質が発現している事は確認したが、バンドの位置は生体サンプルに比べやや大きく、恐らくプロペプチドの切断が行われていない
※他報では培養細胞と生体サンプルでは翻訳後修飾されるアミノ酸数が異なるが、活性はどちらでも得られるという知見あり


以上、一過性トランスフェクションでのタンパク質翻訳後修飾について御知恵をご共有いただけますと幸いです。
 
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No.9672-13 - 2021/05/14 (金) 08:44:30 - このまど
現在の培地組成(OptiMEM + 0.1% BSA + NEAA)だとたしかに細胞はほぼ増えないのですが、ぱっと見で72h培養中に細胞死が生じていないのと形態的な変化も見られないので採用しています(あと原著以降の他報告でもBSAで培養しているのが見受けられたので)。

仰せの通り無血清という条件が細胞内の動態にどこまで影響を与えるかは分からないので上手い事目的タンパク質の活性だけでないようなFBS添加条件を検討したいと思います。

(無題) 削除/引用
No.9672-12 - 2021/05/14 (金) 08:11:08 - おお
>トランスフェクションは無血清(OptiMEM + 0.1% BSA + NEAA)で行っているのですが、この辺も影響する可能性は一般的にはあるのでしょうか

導入効率などがどの程度血清の影響があるのかわかりませんが、その培地組成だと細胞は増えないよね。それかBSAの成分からいいぐわいになにかきょうきゅうされているのかしら。調子がどの程度いいのだろうかと。OptiMEMなら1%ぐらいの血清で細胞を維持、増殖させるのに入れるというのはProduct sheetなんかに書いてあったと思う。

血清ある無しで意外と生理的な違いが出るようにも思えるので、色々検討しながらすすめるしかないと思います。Transfectionしてから無血清(単なるDMEM)に交換して上清から目的の蛋白を精製するという話も聞いたことがある一方、血清を抜いた途端結果が出なくなったというのもあながちありそうです。

血清は非動化するとか言う手もなくはないけど。あるいはあちこちからサンプルもらって活性を確認して無いやつを購入するとか。OptiMEMなら1%ぐらいでいいので活性が非動化である程度抑制できれば、更に10分の1程度という話だし。

(無題) 削除/引用
No.9672-11 - 2021/05/13 (木) 21:36:46 - toto
失礼しました、その場合は問題は少ないと思います。ただ、確たるエビデンスがあるわけではないのですが、DYKタグは負の荷電が強いので、私らは分泌経路には使わないようにしています。

(無題) 削除/引用
No.9672-10 - 2021/05/13 (木) 17:13:41 - このまど
toto様

経験ご共有いただきありがとうございます、32℃での培養など知識になかったので参考になります。
不勉強で恐縮ですがDYKタグがc末端にあると何が問題となるのでしょうか(プロ、シグナル配列はN末端側4各20残基ほどです)。

(無題) 削除/引用
No.9672-9 - 2021/05/13 (木) 16:53:46 - toto
293系の細胞でプロ体を持つ分泌蛋白を発現するとプロ体が切れないことがありました。そのときは、その分子を本来発現する臓器由来の細胞にレンチかレトロで入れて解決しました。半stableですが。
あるいは、32度くらいで発現させると293でもうまく行くこともあります。foldingというよりはERGIC領域での通過が遅くなるからか、この辺の構造が変わるかで、furin等に接する時間が長くなるからと思ってます。
あと、DYKタグをつけられてるようですが、シグナル配列の直後か分子内なら問題ないと思いますが、C末は避けた方が無難です。

(無題) 削除/引用
No.9672-8 - 2021/05/13 (木) 15:46:16 - このまど
おお様

示唆に富むご意見ありがとうございます。
とりあえず293Tと293でそれぞれプラスミド量を振ったサンプルを仕込んだのでどれかで上手い事結果が出れば、という所です。

ちなみに目的タンパク質がFBSでも活性が出てしまうのでトランスフェクションは無血清(OptiMEM + 0.1% BSA + NEAA)で行っているのですが、この辺も影響する可能性は一般的にはあるのでしょうか(元論文は活性炭除去FBSだと検出限界以下と書いてあったのですが、同FBS製品を試すと普通に活性が出たため)

(無題) 削除/引用
No.9672-7 - 2021/05/13 (木) 00:37:36 - おお
・293T細胞の代わりに293細胞を用いる

示された選択肢ではこれがいいかなと思います。プラスミドの量を下げるのはありかもしれませんが、T antigenが発現している細胞では、導入されたプラスミドは複製、増幅し細胞内でコピー数が増えるので。導入した量と細胞内の量が直線関係にないとしたら、いいコンディションが見つけやすいだろうかとか、微妙な毎回の導入効率の差でうまく行ったり行かなかったりするかもしれないとか(単なる想像ですが)思ったりします。ま、ものは試しというならやってみてもいいかもしれませんけど。293細胞ならプラスミド量は比較的発現と直線的かもしれないので、そちらだと条件検討の一つに加えてもいいかもしれません。

「トランスフェクション後プラスミド入り培地を交換する」に関しては昔からやっている培地交換するような方法論でも同様な問題が起こってます。なのでこれ単独でどれほど改善するか少し疑問です。培地を交換しないような方法もやることはあるのですが、日を追ってどんどん導入された細胞が増えるような感触もあまりないですが、293細胞を使うならどちらでもいいような気がします。

もう一つの懸念は、論文と違った細胞を使っているというところで、細胞が違うと修飾酵素群の発現量、キャパシティーなども違うだろうというところです。

(無題) 削除/引用
No.9672-6 - 2021/05/12 (水) 21:56:54 - このまど
ウェスタンのサンプルは培養後の上清です。トランスフェクションなしの培養上清では検出限界以下(バンド見えず)だったのでトランスフェクション自体はできてるのだろうと思います。

(無題) 削除/引用
No.9672-5 - 2021/05/12 (水) 18:44:10 - G25
>ウェスタンブロットで目的タンパク質が発現している事は確認したが、バンドの位置は生体サンプルに比べやや大きく、恐らくプロペプチドの切断が行われていない


それは培養上清のウェスタンですか?それとも細胞?
細胞だけでしか見てないとしたら、そもそも分泌されていない可能性もありますよね(それも翻訳後修飾の成否と表裏一体ですが)。

(無題) 削除/引用
No.9672-4 - 2021/05/12 (水) 12:39:54 - このまど
ご回答ありがとうございます!
たしかに元論文とはベクター、細胞は異なるものを使っています(下記)

発現ベクター⇒Genscript社の既成品(CMV,SV40、DYKタグ)を用いています
293T細胞⇒理研バンクから譲渡後3継代でストック作成


以上から細胞、ベクターの性状自体に問題はないはずだと見なしています。


トランスフェクションはタカラ社のTransIT293(293系列に特化)を用い、トランスフェクション後の培地交換もしていないので、確かに発現させすぎで内因性の酵素処理が追い付いていない説が有力な気がしました。

とりあえず今あるベクターで過剰発現を抑えたいのですが、
・293T細胞の代わりに293細胞を用いる
・プラスミド量を減らす
・トランスフェクション後プラスミド入り培地を交換する
あたりを試そうと思うのですが、一般的にはこれらの条件検討は有力なのでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.9672-3 - 2021/05/12 (水) 11:46:59 - おお
分泌、膜タンパクは過剰発現しすぎると、プロセッシングの酵素が飽和して追いつかなくなるとかよく言われてます。メソッドは概ね既報に則っておりといいますが、プラスミドも細胞も一緒なのでしょうか?プロセッシングも色々あり糖鎖修飾とそのModificationもよく問題になるようです。

まえに293TにSV40 oriの入ったプラスミドで分泌系の蛋白を過剰発現していて、機能するものが得られないと言っていた人がいました。SV40 Oriの入ってないプラスミドで改善が見られたとあとで報告が確かあったと思います。

報告があるのならその研究室から細胞と導入したプラスミド一式を譲渡してもらえるか聞いてみてもいいかもしれない。

(無題) 削除/引用
No.9672-2 - 2021/05/12 (水) 10:14:01 - asan

1. アミノ酸やtagの位置、シグナルペプチドなどの発現ベクターの設計上の問題。

2. 過去のの文献でやられてるなら大丈夫だとは思うけど、一般的な細胞でもサブカルチャーされるうちに亜種になってる場合があるから、本当にその細胞で修飾活性のある酵素が機能してるのかどうか

3. 一過性の発現させすぎ問題



自分ならこの辺をとりあえず疑って検討します。

一過性トランスフェクションの翻訳後修飾 削除/引用
No.9672-1 - 2021/05/12 (水) 09:37:48 - このまど
翻訳後修飾・プロペプチドの切断で活性を得るタンパク質の機能解析を、培養細胞への一過性トランスフェクションで行いたいのですが、翻訳後修飾・プロペプチドの切断が行われていないようで活性が得られません。


・293T細胞にプラスミドを導入し、72時間後に分泌タンパク質を含む上清を回収
・↑のメソッドは概ね既報に則っており、既報では上記条件は翻訳後修飾にidealだと記載
・キットを用いた活性試験では活性がほぼ0
・ウェスタンブロットで目的タンパク質が発現している事は確認したが、バンドの位置は生体サンプルに比べやや大きく、恐らくプロペプチドの切断が行われていない
※他報では培養細胞と生体サンプルでは翻訳後修飾されるアミノ酸数が異なるが、活性はどちらでも得られるという知見あり


以上、一過性トランスフェクションでのタンパク質翻訳後修飾について御知恵をご共有いただけますと幸いです。

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