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シリカへの核酸の吸着原理 トピック削除
No.9633-TOPIC - 2021/04/22 (木) 11:53:50 - silica
いつもお世話になっております。
一般的なシリカメンブレンを使用した核酸のカラム精製では、カオトロピックな条件下においてシリカへの核酸の吸着を利用していると理解しているのですが、その原理についてお尋ねしたいことがあります。

調べると、シリカと核酸との疎水結合が吸着に寄与しているとの記述をいくつか見かけたのですが、カオトロピック剤の存在下でもシリカと核酸の疎水性相互作用は強固に形成しうるものなのでしょうか。
自分の理解では、尿素やグアニジン塩は膜タンパク質の可溶化にも使われ、疎水性相互作用の解消にもっぱら用いられるイメージなので上記の原理はいまいち腑に落ちないものがあります。
疎水性相互作用の強さ、カオトロピック剤の濃度によるということでしょうか?
何か誤解がありましたら申し訳ありません。
よろしくお願いいたします。
 
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(無題) 解決済み 削除/引用
No.9633-6 - 2021/04/23 (金) 18:47:17 - silica
様々なご回答いただき大変恐縮です。ありがとうございます。

おお様やG25様のご回答にある、ナトリウムイオンがシラノール基とDNAのリン酸基が結合していると考えると納得いたしました。
また、補足となる文献をご提示いただき誠にありがとうございます。
より深い理解に繋がりました。

本トピックに関してひとまず解決済みとさせていただきます。
ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.9633-5 - 2021/04/22 (木) 14:49:37 - G25
>水分子を奪って結合するなら、PEGでもシリカに結合させることができるという仮説が成り立ちますが、じっさいそういう方法論はあります

NGSなどの工程でご指名を受けることの多いこの製品もそうだったはず。
精製する断片サイズをPEG濃度で調節することもできるんだったかな。


https://www.beckman.jp/reagents/genomic/cleanup-and-size-selection/pcr

(無題) 削除/引用
No.9633-4 - 2021/04/22 (木) 14:43:53 - G25
原理の完全な解明・証明はまだいまだされていないままのはず。
「疎水結合」という説明も仮説の一つ(それも初期の)に過ぎないと思います。
だって、リン酸基とケイ酸基じゃ負電荷同士が反発してくっつくどころじゃないはずだし、高塩濃度で保持され塩濃度を下げると溶出されるという性質もよく説明できないと思う。
負電荷をもつリン酸基とケイ酸基の間で正電荷のナトリウムイオンが塩橋している、という説明が私にはしっくりきます。

https://en.wikipedia.org/wiki/DNA_separation_by_silica_adsorption

(無題) 削除/引用
No.9633-3 - 2021/04/22 (木) 13:48:39 - おお
高い塩濃度で水分子が奪われることで、リン酸とシリカがNaイオンを介して相互作用するようになるということだと思います。
https://en.wikipedia.org/wiki/Spin_column-based_nucleic_acid_purification
DOI:10.1038/nmeth845

水分子を奪って結合するなら、PEGでもシリカに結合させることができるという仮説が成り立ちますが、じっさいそういう方法論はあります。URL貼りすぎて投稿を蹴られたのでタイトルなどコピペしておきます。


Methodology
Open Access
Published: 10 August 2020

SILEX: a fast and inexpensive high-quality DNA extraction method suitable for multiple sequencing platforms and recalcitrant plant species

Santiago Vilanova, David Alonso, Pietro Gramazio, Mariola Plazas, Edgar García-Fortea, Paola Ferrante, Maximilian Schmidt, María José Díez, Björn Usadel, Giovanni Giuliano & Jaime Prohens

Plant Methods volume 16, Article number: 110 (2020)


DNAもシリカもNaが結合して電荷を失ってしまうと考えれば、疎水結合と言えなくもなさそうですね。

(無題) 削除/引用
No.9633-2 - 2021/04/22 (木) 12:51:59 - 散々
Boom法

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%BC%E3%83%A0%E6%B3%95

カオトロピック塩の存在下において、NA(核酸)の水和水が、NAの骨格をなすリン酸基の、リン酸ジエステル結合から奪われるため、 リン酸基がむき出しとなり、むき出しのシリカとリン酸基の間に、疎水結合が形成される。

シリカへの核酸の吸着原理 削除/引用
No.9633-1 - 2021/04/22 (木) 11:53:50 - silica
いつもお世話になっております。
一般的なシリカメンブレンを使用した核酸のカラム精製では、カオトロピックな条件下においてシリカへの核酸の吸着を利用していると理解しているのですが、その原理についてお尋ねしたいことがあります。

調べると、シリカと核酸との疎水結合が吸着に寄与しているとの記述をいくつか見かけたのですが、カオトロピック剤の存在下でもシリカと核酸の疎水性相互作用は強固に形成しうるものなのでしょうか。
自分の理解では、尿素やグアニジン塩は膜タンパク質の可溶化にも使われ、疎水性相互作用の解消にもっぱら用いられるイメージなので上記の原理はいまいち腑に落ちないものがあります。
疎水性相互作用の強さ、カオトロピック剤の濃度によるということでしょうか?
何か誤解がありましたら申し訳ありません。
よろしくお願いいたします。

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