レンチ/レトロウィルスをがん細胞に感染させる場合は問題なく感染細胞が速やかに増殖を続けてくれるのですが、マウスやヒトのfibroblastでは形質転換に必要なレベルのウィルス(を含む培養上清もしくはPEGでペレット化したウィルスをPBSに再懸濁したもの)を細胞に与えると、(ポリブレン添加の有無などに関わらず)どうしても大部分の細胞の増殖が(一週間程度)停止してしまいます。そこから一部の感染細胞が増殖を再開してくれはするのですが、より速やかに、大部分の感染細胞で増殖を起こさせてやる方法などをご存知の方はおられますでしょうか?調べた所、ウイルス感染に際してはレシピエントのATRパスウェイが活性化し、そのことがウイルスの導入に重要であるらしく、カフェインでATRをブロックすると形質転換体の割合が低下するとの事でした。その下流のp53パスウェイだけを一時的に抑制してやるということも考えられますが、ゲノムに異常が生じた細胞が増えてきてしまう恐れもあります。何か良い方法はありますでしょうか? |
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