関連して、どういったLysis bufferを使うかは非常に重要だと思う。自分の研究対象とするタンパク質がどのくらい効率よく抽出できてるのかはある意味、以降の研究の進展や方向を大きく左右するから。なのでつまらなくてもここの検討は丁寧に時間かけて行う意義がある。この方面の偉い人たちでもそういうことあまり意識してない人が多いので(とりあえず見たいものが見えてるんだからいいんじゃね、なんでそんなとこいちいち探すの?みたいな人がわりといる。)、若い人はこの辺のところを頑張って、偉い人が見落としてきたところから大事なものを見つけてほしい。
少なくとも上清だけでなくて沈殿も調べるとかはやった方がいい。actinがバラバラという場合にもしかしたら上清に少ないサンプルと、沈殿に多いサンプルが対応してたりとかするかもしれない。もちろん手技的なエラーでもそうしたことはしばしば起るけど、再現性を持って起こるならば当該タンパク質の性状や局在の変化を反映した何か意味がある変化の可能性もありうる。
western blottingで検出できないという話を聞くけど、使用したlysisbufferでは対象タンパク質が効率よく可溶化できず、そもそもそのタンパク質が抽出サンプル中にほとんど存在していないことが意外と多い。(それまでごみとして捨てていた遠心後の不溶画分に、目指すものがたくさんあったみたいな。でそれまで抗体を何度も買え変えてたくさんお金使ってしまったとか。) |
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