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Westernでb-actinのバンドの濃さがまちまち トピック削除
No.9485-TOPIC - 2021/02/05 (金) 14:31:52 - 968
人の培養細胞を5種類ほど用いて抗体の特異性の確認と発現量の比較とIPの実験を予定しています。

QUBITでタンパク質濃度を合わせたのち、Westernでactinを検出したのですが、培養細胞によって、バンドの濃さがまちまちです。10倍くらいは違います。こういうことはありますでしょうか?

IPにおいて可溶性分画のみ使う予定ですので、抗体の特異性の確認もcell lysateの遠心後の上清で確認しているのですが、actinが不溶性分画に行っているということでしょうか?

また、基本的な事柄の確認になってしまうのですが、タンパク質の発現量の比較を行おうと思っていたのですが、可溶性分画だけで比較するのは不正確な実験に該当するのでしょうか?
 
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(無題) 削除/引用
No.9485-13 - 2021/02/07 (日) 02:19:05 - Actin
関連して、どういったLysis bufferを使うかは非常に重要だと思う。自分の研究対象とするタンパク質がどのくらい効率よく抽出できてるのかはある意味、以降の研究の進展や方向を大きく左右するから。なのでつまらなくてもここの検討は丁寧に時間かけて行う意義がある。この方面の偉い人たちでもそういうことあまり意識してない人が多いので(とりあえず見たいものが見えてるんだからいいんじゃね、なんでそんなとこいちいち探すの?みたいな人がわりといる。)、若い人はこの辺のところを頑張って、偉い人が見落としてきたところから大事なものを見つけてほしい。

少なくとも上清だけでなくて沈殿も調べるとかはやった方がいい。actinがバラバラという場合にもしかしたら上清に少ないサンプルと、沈殿に多いサンプルが対応してたりとかするかもしれない。もちろん手技的なエラーでもそうしたことはしばしば起るけど、再現性を持って起こるならば当該タンパク質の性状や局在の変化を反映した何か意味がある変化の可能性もありうる。

western blottingで検出できないという話を聞くけど、使用したlysisbufferでは対象タンパク質が効率よく可溶化できず、そもそもそのタンパク質が抽出サンプル中にほとんど存在していないことが意外と多い。(それまでごみとして捨てていた遠心後の不溶画分に、目指すものがたくさんあったみたいな。でそれまで抗体を何度も買え変えてたくさんお金使ってしまったとか。)

(無題) 削除/引用
No.9485-12 - 2021/02/06 (土) 11:53:38 - medpf
個人的には、とあるガン遺伝子のconditional knock-inマウスの細胞で、ガン遺伝子発現誘導に伴いアクチン(可溶性)のタンパク量が大きく変化(さすがに10倍とは言いませんが、見た目3−5倍くらいは変わってました)した経験があり、それ以降、ウエスタンのコントロールでアクチンは使ってません。なので、異なるタイプのヒト培養細胞間でアクチンのタンパク発現にバラツキがあっても、あまり驚きません。

お使いのヒト培養細胞は、正常組織からの初代培養など染色体が比較的安定な細胞なのか、あるいはガン細胞株のように異倍体化している可能性が高い細胞でしょうか? 後者であれば、コピー数の違いだけでも細胞間でのアクチン発現の差になるかもしれません。前者であったとしても、組織によってアクチンやGAPDHの発現が相当ばらつく事が報告されていたように記憶しています。

不溶性のアクチンの問題は、実験すればすぐ分かると思うので、ご自分で確認されると良いかと思います。IPの標的タンパクも一緒に調べておくと良いでしょう。標的タンパクががきちんと可溶化されていれば、可溶性分画だけで比較しても良いでしょうし、アクチンがどこにいってても問題ないですよね?

(無題) 削除/引用
No.9485-11 - 2021/02/05 (金) 21:48:22 - み
細胞数とバッファーボリュームくらい書いたらどうですか?
定量された濃度がどのくらいで、1レーンに何マイクログラム流したのか?

2回同じ実験やって同じ結果が得られたからと言っても適切な条件で実験してなかったら変な結果が2回とも出ましたねと思われてしまいます。

(無題) 削除/引用
No.9485-10 - 2021/02/05 (金) 18:29:03 - 具体的に
具体的に、その細胞の名前を明記してくれないかな?

臓器別の比較なら、そのくらいの違いはありえる。

(無題) 削除/引用
No.9485-9 - 2021/02/05 (金) 18:12:21 - おお
そもそもLysis bufferがなにかも示してないのでどこを改善するべきかなど指摘が難しいです。

>不溶性分画にactinが取られる。あるいは巻き込まれたのではと愚考しています。cell lysateの濃度が濃いのでしょうか。

じゃあ不溶だった部分を確認するまで結論が出ないのでは。

”思っている”というのは時にして落とし穴といいました。

あと濃度がこいいとか聞くのであればどれくらいの細胞数、あるいはディッシュサイズとConfluency、使ったLysis bufferの量を示してもらわなければ濃いとも薄いとも言えません。また定量の結果は?

(無題) 削除/引用
No.9485-8 - 2021/02/05 (金) 18:03:38 - おお
>[Re:6] 968さんは書きました :
> 2回、細胞回収から、同じ実験をしましたが、全く同じ結果でした。発現量の差のパターンも全く一緒でした。
>
> 細胞数も揃えているので、タンパク質の量は桁が異なるほどの違いはないはずと思っています。

それならアクチンの量もそんなにドラスティックに変わらないでしょう。
https://www.genscript.com/antibody/A01865-MonoRab_Beta_Actin_Antibody_mAb_Rabbit.html

>Qubitのdetergentに関しては、large amountでなければ、問題ないということが記載されていて、希釈した上で定量しているので、そこまで大きな問題はないと思っています。

The Qubit® Protein Assay is compatible with all reducing reagents. It is compatible with 0.01% SDS (1% SDS in the sample, if 2 μL of sample is used for the assay) but not ***other detergents***.
https://www.ieg.uu.se/digitalAssets/176/c_176882-l_3-k_qubitbrochure.pdf

”思っている”というのは時にして落とし穴だったりします。だから、疑える要素は一つづつでも検証して実際に大丈夫か目で確認してください。
例えばベクターにDNA断片を入れるのにしても、簡易な方法を書いたものをみてそのとおりやってもうまく行かないという例は山程あります。方法通りにやったから大丈夫というのが落とし穴になってます。

> RIPAを使用しています。

RIPAはこの定量法では使えなさそうです。定量方法をかえるか、1%SDS以下の濃度で他のDetergentぬきのLysis bufferを使ってください。

(無題) 削除/引用
No.9485-7 - 2021/02/05 (金) 17:51:03 - 968
となると、不溶性分画にactinが取られる。あるいは巻き込まれたのではと愚考しています。cell lysateの濃度が濃いのでしょうか。

人の培養細胞というのはある臓器の癌由来の違うcell lineを解析しています。

(無題) 削除/引用
No.9485-6 - 2021/02/05 (金) 17:31:18 - 968
2回、細胞回収から、同じ実験をしましたが、全く同じ結果でした。発現量の差のパターンも全く一緒でした。

細胞数も揃えているので、タンパク質の量は桁が異なるほどの違いはないはずと思っています。Qubitのdetergentに関しては、large amountでなければ、問題ないということが記載されていて、希釈した上で定量しているので、そこまで大きな問題はないと思っています。

今回Actinの話をしましたが、他のタンパク質に関してもWBで検出してみたのですが、これはこれで、b-actinとは全く違う発現量を示します。b-actinが微量であってもこのタンパク質は強発現していたり、b-actinが強発現していても、このタンパク質が微弱にしか発現していない等。この実験も2回行って、再現性が取れています。

RIPAを使用しています。

(無題) 削除/引用
No.9485-5 - 2021/02/05 (金) 16:24:51 - おお
アクチンが10倍も差が出るというのはちょっと考えにくいです。
いろいろな可能性があるので確認しながらどこがうまく行っているかいないかを見つけ出していくべきと思います。

まず蛋白定量が正確かどうか。
で、ちょっとカタログなど見てみたんだけど、QUBITはDetergent(界面活性剤)存在下ではちゃんと測れないのでは?
私はむかしCell lysate(もちろんDetergentを使う)のタンパク量を蛍光で測れないか調べてみたけどいい試薬は見つからなかった。

今回のばあいは多分定量試薬が不適切なものを使っていたという気がしてきたが、以下のことはいつも意識しておいたほうがいいです。

WBで膜に転写したあとPonceauSでTotal proteinをそめて各レーン同じぐらいの蛋白が載っているか、Transferがどこか変になってないか、SDSPAGEで変な泳動パターンになってないか確認できます。あるいはSDSPAGEをDuplicateして片方をCBBで染めてもいいです。ただしその場合はTransferの不備はチェックできません。
同じLysateを使って同じような結果が再現されるかどうかもトラブルシューティングにおいて有益な情報です。再現されない(あるときはSample Aのアクチンのシグナルが極端にひくく、あるときは周りと一緒とか言う)ときはSDSPAGEやTransferに不備がある可能性が高いです)。

>また、基本的な事柄の確認になってしまうのですが、タンパク質の発現量の比較を行おうと思っていたのですが、可溶性分画だけで比較するのは不正確な実験に該当するのでしょうか?

その判断は色々ありすぎて簡単にかけないです。気になるなら殆どのタンパク質が可溶化するようなSDSを利用してLysateを作るといいでしょう。ただしSDSは変性作用が強いのでIPとか何らかの蛋白の活性をみるとか言うのには不向きです。それにDNAも溶け出てくるのでねんちょうな溶液になるので、超音波やニードルを使うことになるかもしれません。

無難なのは発表されている論文を複数見てポピュラーなLysis bufferを使う。またはTotal lysate用Bufferとして売っているものをつかう。これも落とし穴がある可能性がある。溶けてないところにどれくらい興味あるタンパク質があるか確認しているほうが少ないだろうから。

またはRIPA buffer(1% Triton X-100、0.2から0.5% Deoxycholate、0.1% SDSなどを含む、ただし色々バリエーションがある)を使う。RIPAはかなりの蛋白を可溶化できます。ただし上記の組成ではDNAも出てきて溶液が扱いにくい。Mgイオンを数mM加えておくとDNAは溶け出ないので楽になるけど逆にDNA周辺の一部の蛋白は溶けてないということになる。変性作用もある程度あるのでIPできる蛋白やできない蛋白があったり、活性が見れる蛋白や見れない蛋白がある。

(無題) 削除/引用
No.9485-4 - 2021/02/05 (金) 16:19:32 - み
10倍も違わないだろうとは思うけど、あなたの抽出方法など一連の手技の精度が不明だから下手なんじゃないですか?と突っ込んでしまう。
同じ細胞をトリプリケートで用意して抽出操作など一連の過程を経た場合、きっちり揃いますか?

(無題) 削除/引用
No.9485-3 - 2021/02/05 (金) 15:16:50 - 968
10倍-20倍も異なりますか?論文を見るとみなさん、一定なんですよね。methodが異なるのかもしれませんが。

mRNAレベルでは極端な差はないですよね。タンパク質でのレベルというのは、タンパク質の生合成・分解など多様なステップが関わるので、もっと大きな差がでてしかるべきということでしょうか?

可溶性分画・不溶性分画の話や、発現比較の話もアドバイスをいただけると助かります。

(無題) 削除/引用
No.9485-2 - 2021/02/05 (金) 14:58:34 - Actin
actinの発現量、細胞内タンパク質に占めるactinの割合等が異なる種類の細胞間でほぼ同じであるとは限りませんし、その科学的根拠もないです。actinとかならたぶんあまり変化しなさそうだし、くらいの理由で、コントロールに使ってるだけです。同じ細胞でも培養条件や増殖状態の影響を受ける可能性はありますし、細胞へのある種のストレス負荷に対していわゆる内在性コントロールに汎用されるようなありふれたタンパク質の発現が大きく変化することは実際あります。
細胞の種類が違えば、基本的に別物ですので両者を同じ指標で標準化して並べて論じること自体、無理があります。故に等しいタンパク質量が泳動されていて細胞ごとにactinがバラバラなのはそれはそれでそれが本当の姿なのだと思います。

Westernでb-actinのバンドの濃さがまちまち 削除/引用
No.9485-1 - 2021/02/05 (金) 14:31:52 - 968
人の培養細胞を5種類ほど用いて抗体の特異性の確認と発現量の比較とIPの実験を予定しています。

QUBITでタンパク質濃度を合わせたのち、Westernでactinを検出したのですが、培養細胞によって、バンドの濃さがまちまちです。10倍くらいは違います。こういうことはありますでしょうか?

IPにおいて可溶性分画のみ使う予定ですので、抗体の特異性の確認もcell lysateの遠心後の上清で確認しているのですが、actinが不溶性分画に行っているということでしょうか?

また、基本的な事柄の確認になってしまうのですが、タンパク質の発現量の比較を行おうと思っていたのですが、可溶性分画だけで比較するのは不正確な実験に該当するのでしょうか?

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