PDL(細胞が平均して1回分裂する回数)を記録し、できるだけメーカーが保証しているPDLの範囲内のものを使用することが基本となりますが、それに付随して、コンフレントのまま長く放置しないことや、播種濃度があまり低くならないように(それだけ細胞分裂回数が多くなるので)することくらいと思います。要は細胞分裂回数を無駄に増やさないよう、また当座しばらく実験しないときは凍結保存することです。組織幹細胞は細胞老化が起こりにくいという人もいますが、継代していると形態変化や増殖速度の低下は起きてきますので、幹細胞も老化すると思います。細胞分裂している以上は細胞老化を抑えることはできませんが、実験のデザインや計画を工夫することで老化を無駄に早めないようにしつつ、保証PDLの範囲で細胞を最大限有効に使うことはできます。幹細胞によっては分化能の変化などは培地の種類やglucose濃度などもかなり影響を受けることもあるようですが、ケースバイケースなので具体的に調べた人に聞かないとわかりません。 |
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