PCR産物のサイズはどのくらいなのでしょうか。
サンガー法では、750塩基くらいまでしか一つながりで配列を読めませんので、それよりもPCR産物が大きい場合、全長配列を知るためには、複数のプライマー(例えば、FおよびRプライマー)を使って読んだ配列を、その重なりを利用して接続して全長配列を完成させます。
手順は
(1)Sequence Scanner(シーケンサーのメーカが配布しているab1ファイルを読むソフト、ユーザー登録が必要ですが、無料です。)のようなソフトを使って、生データ(波形)を確認し、読み取った配列のうち信頼できる領域を抜き出す。
(2)Rプライマーで読んだ配列を相補配列に変換した上で逆から読むと(そのような処理はネット上にあるツールで行えます)Fプライマーで読んだ配列と一致する部分があるはずなので、そこでつないで全長配列を完成させる。おおさんがおっしゃるように、プライマーの部分と、そのすぐ下流数十塩基は読めませんので、例えばFプライマーとすぐ下流は、Rプライマーで読んだ配列から決定します。
(3)完成した配列とgenbankにある配列を一つのテキストファイル(fasta形式)にまとめる。
>配列名1
配列
>配列名2
配列
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.
.
(4)MEGAなどのソフトで(3)のファイルを読み込んでマルティプルアライメントを行う。ついでお好みの方法で系統樹作成
完成した配列がgenbankにある配列と似ても似つかず、うまくいかないときは完成した配列を相補配列にして逆から読んだ配列に変換してやり直してみる。
図を描いて説明するとわかりやすいと思いますが、文章で説明するのは大変ですね... |
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